これまで2回にわたり血液検査データについてまとめてきました。

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今回はコレステロールについてまとめていきます。

 

◇総コレステロール値

コレステロールは検査においては悪者扱いされたり、中高年になってくると忌み嫌われる存在として扱われますが、生体膜の構成分子としてなくてはならない存在です。

 

それだけでなく、ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン、性ホルモンなど)や胆汁酸、プロビタミンD3 (ビタミンD3の前駆体)を合成する原料にもなります。

 

コレステロールは大事な存在です。

1日あたり、食事から0.3~0.5gが摂取され、約0.8gが体内で作られます。

概ね肝臓では80%、食事から20%未満が合成されると言われます。

 

総コレステロール値というのは、脂質を運ぶリポタンパク質の総量を表します。

これは、肝臓におけるリポタンパクの合成能を指します。

 

消化、吸収されて血液中に入った脂質はタンパク質と結合して「リポタンパク質」の形で存在しています。

リポタンパク質の英語表記は lipoprotein となります。

 

リポタンパク質はキロミクロンのサイズで血漿中に現れます。

(カイロミクロンと書かれているものもあります)

 

*総コレステロール値の基準値:120~219mg/dl

(この基準値に根拠はないらしい?)

 

飲酒や閉経、甲状腺機能低下によって数値は上昇しやすいですし、脂質不足、タンパク質不足、肝機能障害などで数値は低下しやすいそうです。

 

 

◇リポタンパク質の分類

リポタンパク質は、密度(比重)によって大きく5つに分類されます。

 

密度の小さい方から順に

キロミクロン(chylomicron)

VLDL(very low density lipoprotein)

IDL(intermediate lipoprotein)

LDL(low density lipoprotein)

HDL(high density lipoprotein)

となります。

 

密度が小さいほど、脂質の割合が高く、直径が大きくなります。

密度が大きいほど、タンパク質が占める割合が高く、直径が小さくなります。

 

◇リポタンパク質の役割

それぞれの役割を見ていきましょう。

 

・キロミクロン

食物由来の脂質を血中へ運ぶ。

 

・VLDL

肝臓で合成されたトリグリセリドやコレステロールを抹消組織へ運ぶ。

 

・LDL

肝臓で合成されたコレステロールを抹消組織へ運ぶ。

(VLDLのトリグリセリドが分解された形)

 

・HDL

抹消組織で余剰となったコレステロールを肝臓に運ぶ。

 

*IDL

VLDLがLDLに変化する途中の形

 

 

◇HDLとLDL

コレステロールの数値として用いられますが、一応、名前はlipoprotein、つまり脂質とタンパク質がくっついた物質です。

どちらも主に肝臓で合成されるために、肝機能を見る数値として扱われます。

 

他にも動脈硬化(血管炎症)の診断にも使われたりします。

一般的に広まってる呼ばれ方は

  • HDL:善玉コレステロール
  • LDL:悪玉コレステロール

というふうに認知されています。

 

善玉コレステロールが多いといい。

悪玉コレステロールが少ないといい。

といった具合に理解している人が一般の方では多い印象です。

 

 

そもそも、どの辺に「善とか悪」といった名称がついているのでしょう?

どちらのリポタンパク質も比重の違いによって分類されているだけです。

 

この「善悪」はどうやら、その働きと関係しているのではないかと予測します。

 

 

LDLが増加していて、HDLが減少している状態では、抹消にコレステロールが余剰となり、それがプラークの元となる、という考え方が一般的です。

そのプラークが動脈硬化の原因となったり、血栓となって梗塞する原因となったりするので、危険であるという考え方です。

 

それはそうなのですが、LDLの本来の目的は「抹消の細胞に必要なコレステロールを届けること」でした。

つまり、体に必要なものなのです。

 

プラークの形成に関係するのは「酸化したLDL」だと言われます。

体内が酸化する何かを突き止めない限り、本質的には解決に向かわないのです。

 

仮にLDLの増加が認められて、その原因を突き止めないまま、LDLを減らす作戦に出たとしたら、、、

 

必要なところにLDLが、つまりコレステロールが届かない状況が生まれる可能性があります。

そうなると肝臓はせっせとLDLを合成して放出するかもしれません。

LDLは必要に迫られて合成されたわけなので。

 

 

HDLとLDLのバランスは血管系の病気の原因と言われることがあります。

そのバランスが崩れた原因を突き止めていかないと、数値は変化していかないのではないか?と思います。

 

そこには、もちろん生活習慣、酵素の働き、ホルモンの働きが関係してくるわけです。

 

 

◇まとめ

脂質の数値を表すコレステロール値についてまとめました。

脂質といってもlipoproteinの名の通りタンパク質も関係します。

そして、その合成場所である肝臓の機能を見ているわけですね。

 

リハビリテーションで対象となることが多い疾患に「脳梗塞」があげられます。

脳梗塞の背景には血管炎症があったわけで、その大元にはコレステロール値のアンバランスが、そしてそれを生み出した生活習慣があるはずです。

 

最終的なゴールに生活習慣の改善を見据えていこうとしたら、プログラムは「徒手的介入」におさまらないでしょうね。

 

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