臨床で見ないといけないポイントとして『骨盤の状態』がよくピックアップされます。
では、骨盤の状態とはどのようなことなのでしょう?
また何を見ていけばいいのでしょうか?
本日はそれを整理していきましょう
1 骨盤とは?
骨盤とは、左右一対の寛骨(腸骨・恥骨・坐骨)、仙骨、尾骨で構成される骨格
(参考:プロメテウス解剖学アトラスより)
となっております。
さらに恥骨結合と仙腸関節により骨盤輪が構成されています。
2 骨盤輪の機能とは?
調整する必要がある!と聞かれる仙腸関節。
では、なぜ調整する必要があるのでしょうか?
骨盤輪全体の安定性が、体幹の荷重を下肢に伝えるとされている
(参考:筋骨格系のキネシオロジーより)
文献では骨盤輪の安定性があることで、下肢の機能に寄与することが分かります。
つまり、座位や立位姿勢に影響を与えることが考えられます。
3 骨盤輪を安定させるには?
上記のとおり、骨盤輪を安定させることが大切であると分かりました。
この骨盤輪を安定させるには何が必要なのでしょう?
ここで注目するのが仙腸関節です
仙腸関節の前屈運動によって関節面の圧迫と剪断(摩擦)力が上昇し、それによって安定度も高まる。
(引用:筋骨格系のキネシオロジーより)
つまり仙腸関節が前屈、臨床的には骨盤が前傾することで骨盤輪が安定することが考えら得ます。
臨床で皆さんが骨盤前傾に注目する理由の一つとして、『骨盤輪を安定させ、座位や立位姿勢の改善につなげていきたい』と解剖学・運動学で理解できますね。
4 まとめ
いかがだったでしょうか?
仙腸関節が前屈することで骨盤輪が安定します。
この骨盤輪が安定することで体幹の荷重が下肢に伝わり、機能的に動くことが可能となります。
つまり、仙腸関節が動くことがポイントとなってきます。
ぜひ、臨床で骨盤前傾の状態を評価する上で仙腸関節の状態を考慮していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
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