前回までは、
肩甲胸郭関節が動く条件として、
・胸鎖関節の可動性
・肩鎖関節の可動性
を評価しておくこともポイントとなります。
と整理していきました。
では、この2つの関節を評価した後に
肩甲胸郭関節を評価していきますが、
どのような評価をしていけばいいのでしょうか?
本日は肩甲胸郭関節についてまとめていきましょう。
1 肩甲胸郭関節の構成
肩甲胸郭関節は本質的に真の関節ではなく、
肩甲骨前面と胸郭の後外側面との間の接触点です。
肩甲下筋と前鋸筋の間の疎性結合組織により、
肩甲骨は胸郭上を運動できます。
(引用:プロメテウス解剖学アトラスより)
2 どう動くのか?
上記でも記載した通り、
肩甲胸郭関節は
胸鎖関節と肩鎖関節の運動の組み合わせの結果として生じます。
動きとしては
・挙上と下制
・前方牽引と後退
・上方回旋と下方回旋
となります。
この大きな動きにより、肩関節の広範囲の運動を可能としています。
3 実際の評価は?
肩関節の中で、
肩甲胸郭関節で重要となっているのが
肩甲上腕リズムです。
肩甲上腕リズムとは
基本肢位から上腕骨を外転する時に、肩関節固有の運動に、肩甲骨の上方回旋と伴う。
関節包の両者の角度変化の関係は肩甲上腕リズムという。
(引用:基礎運動学 第6版)
上記の肩甲上腕リズムがしっかり動くための条件が整っているのか?
をしっかりと評価してきましょう。
4 まとめ
肩甲胸郭関節は肩関節の可動性に重要な役割をになっています。
その役割として有名な
肩甲上腕リズム
を評価することが重要です。
ぜひ、臨床で肩甲上腕リズムを評価していきましょう。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
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