肩関節周囲炎のポイント②

前回の内容では、
肩関節周囲炎がなぜ炎症してしまうのか?どこに痛みが生じやすいのか?
は解明されていないと、なっていました。
詳細はこちらからご確認されてください。

肩関節周囲炎のポイント

私たち療法士が関わる機会は、
炎症期〜回復期の期間の不動により生じた可動域制限や筋力低下に対することが多いでしょう。
そのため、肩関節のどこに不全が生じているのか?
肩関節を構成している1つ1つに対して丁寧に評価していくことが大切です。

評価をしていくためには、肩関節がどの様に動くのか?を把握する必要があります。
本日からは、肩関節の動きについて整理していきましょう。

1 肩関節の構成

肩関節は大きく分けて4つの関節で構成されています。

・胸鎖関節
・肩鎖関節
・肩甲胸郭関節
・肩甲上腕関節
となっており、肩関節の可動域制限が生じて場合、
上記の4つの関節のどこに不全をきたしているのか?をしっかりと評価していきましょう。

2 どう動いているのか?

では、上記の4つの関節はそれぞれどの様に動いているのでしょう?

(引用:筋骨格系のキネシオロジーより)

肩関節の180°の可動域の内、
120°を肩甲上腕関節、
60°を肩甲胸郭関節
が担当しています。
さらに、この肩甲胸郭関節が60°可動するためには
・胸鎖関節が25°
・肩鎖関節が35°
の可動域が必要となります。

3 どう評価していくのか?

この4つの関節を評価していく中で大切になるのが、
評価の順番です。
例えば、最初に肩甲胸郭関節を評価し、可動性がない場合、
・肩甲胸郭関節自体の問題なのか?
・胸鎖関節、肩鎖関節の影響で可動性が低下しているのか?
が分かりにくくなります。
そのため
① 胸鎖関節
② 肩鎖関節
③ 肩甲胸郭関節
④ 肩甲上腕関節
の順番で1つ1つを評価していくことが分かりやすくなります。

4 まとめ

肩関節は複合的に動きます。
そのため、可動域制限があった場合、それぞれの動きを確認していく必要があり、
その確認の仕方として、評価する順番を注意していくことで、
情報の整理がスムーズになります。

ぜひ、臨床上順番を意識し、実践されてみてください。

最後まで読んでいただき

ありがとうございます。

作業療法士 加藤淳

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