手技や方法論を過信しすぎない

ふと開いたFBのタイムライン。
過去の投稿の中で、先輩から頂いたコメントで
「なるほど!!」と非常に腑に落ちた
一言があったのでシェアしたいと思います。

 

【金槌を持つものは全てが釘に見える】

 

という言葉。

 

アメリカの心理学者、アブラハム・ハロルド・マズロー
(Abraham Harold Maslow, 1908–1970)の言葉だそうです。

 

簡単にいうと、金槌という便利な道具を持つと、
問題が全て釘に見えてくるので、何でもかんでも
金槌で解決しようとしてしまうことを表しています。
(私見も混じっています)

 

極端にいうと、金槌しか持ってないのに、
金槌で木を切ろうとする。

 

特に「すごい道具を手に入れた!!」って
思いが強いと、この傾向に陥りやすくなります。

 

これは療法士あるあるだと思いますが、
みなさんどうでしょう?

 

講習会や書籍でテクニックや理論を学ぶと、
明日からこれでバッチリ治療してやるぜ!!
と意気込んで、どんどん治療に組み込んで
いると思います。

 

ただ、その道具で何が解決できるのかを
ちゃんと客観視(評価、考察)できていないと、
全ての患者、疾患を〇〇療法、□□理論
だけで治療できると勘違いしてしまいます。

 

療法士は比較的この落とし穴に
落ちがちではないでしょうか?

 

〇〇療法や□□理論を実践することが
目的となってしまい、患者さんを
置き去りにする場面を目にすることが
あります。

 

別に特別な手法ではなくても、装具療法
などでもよくみられます。

 

装具で達成できることは限られており、
メリットもデメリットもあります。

 

あくまでも、評価・分析を基に、
そこにアプローチするために道具
(手技・理論など)を選択する。

 

どんな素晴らしい金槌でも
金槌だけでは選択肢が少なすぎます。

 

そのためには多少の道具を揃える
必要もあります。
(大工の七つ道具みたいなもの)

 

IAIRでは、その7つ道具のひとつとなる
TGA®︎(組織滑走法)をお伝えしています。

 

道具(手技・理論)を手に入れたら、
その道具は何をするものなのか?
何ができて、何ができないのか?

 

「1つの道具で全ての問題を解決しようと
していないか?」

 

という事を普段の臨床を振り返って
再確認してみましょう。

 

もしかしたら、介入に行き詰まっているのは
自分自身が【金槌を持つものは全てが釘に見える】
という状態におちいってるからかもしれません。

 


今日はここまで。

 

最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

国際統合リハビリテーション協会
理学療法士 中嶋 光秀

 

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