前回のおさらい
前回から始まった姿勢分析の坐位編
前回はこちら↓
https://iairjapan.jp/rehacollege/archives/3440
ポイントは、重力下における股関節より上(頭頸部・体幹)のアライメントを
見るのに最適な姿勢であるということでした。
臥位で仮に頭頸部・体幹にアライメント不良があった場合、坐位になるとその特徴が
重力によって助長されます。つまり、坐位姿勢になることで頭頸部・体幹が重力によってどのような影響を
姿勢が受け、どのような身体反応をするのか?がみれる姿勢となります。
端坐位の評価
評価としては背臥位と同様です。
1.姿勢アライメントの確認(ランドマークで矢状・前額・水平面の観察)+上半身重心の位置確認。
2.支持基底面にふれ(臀部〜大腿後面)、荷重が前後左右どちらにかかっているのかのチェック。
3.1と2(アライメントと荷重位置)に共通点・相違点はあるのか?の確認。
4.実際に坐位バランスを見て(リーチでも可)、姿勢と荷重位置から予想できる動きやすい・動きにくい
方向との共通点・相違点はあるのか?の確認。
評価からの解釈
臥位と坐位で共通点があるということは、そもそも背臥位でのアライメント不良に問題があるかも?
という解釈ができます。そうなれば再度背臥位でアライメント不良の原因探しが必要になります(ROMテストなど)。
逆に相違点があるとすれば、その相違点を生じさせるものは何なのか?という再評価につながっていきます。
上半身重心の位置(Th7〜9付近)に関しては、上半身重心から垂線をおろした位置が支持基底面のどこに
落ちているかで、その人のバランスの取り方や動作の仕方の方向づけをします。
とにかく、坐位は空間における頭頸部・体幹の振る舞いをみる、一番安全な姿勢です。
この先の立位保持・立位バランスにつながる大きな情報なので、『坐位では何をみていますか?』
と聞かれたら、「抗重力位となる頭頸部・体幹のアライメントと姿勢反応」と答えてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
リハカレ認定講師 理学療法士 中嶋光秀