在宅復帰や、在宅生活の維持は療法士が目標として設定することが多いのではないでしょうか?
その在宅生活をするためにポイントとなる動作の1つが
トイレ動作です。
介助者に対してのアンケートでにトイレ動作に負担を感じている、というデータもあります。
つまり、トイレ動作はしっかりと評価しておきたいADLの1つです。
では、どの様なポイントに絞って評価していけばいいのでしょうか?
今回からトイレ動作について整理していきましょう。
Table of Contents
1 在宅での負担となっている介護とは?
冒頭でもお伝えしました。
主介護者が負担と感じているADL介助の実情はどうなっているのでしょうか?
下記のようなデータがあります。
回答者数:36名(女性27名、男性9名)
回答者:平均年齢60.85歳
続柄:実子16名、配偶者12名
就労状況:50%の方が何らかの仕事に就いている
介護負担:23名が何らかの負担を感じている
介護負担内訳:夜間の排泄介助12名、日中の排泄介助9名
在宅生活を継続するために維持してほしい項目:トイレ動作21名、精神面の安定18名
(参考:在宅復帰・在宅生活継続のためにどのような支援が必要か地域包括ケアシステムを見据えて)
このデータをみても、やはりトイレ介助を負担と感じている傾向が見受けられます。
逆に取れば、トイレ動作の介助量軽減が在宅生活でのポイントとも言えます。
2 トイレはどのような工程が必要か?
トイレ動作を評価するために、
まずは、動作にはどのような工程があるのかを確認していきましょう。
トイレ動作は大雑把に分けても以下の工程が必要となります
①尿便意の確認
②尿意や便意を感じた後に我慢することが可能か
③トイレまでの移動方法
④下衣操作
⑤便座への移動
⑥清拭動作の確認
⑦水を流して処理
⑧手を洗う
まずはこの工程1つ1つを確認していき、
困難となっている動作に必要な要素を1つ1つ評価していきましょう。
3 まず最初にチェックしておきたいポイント
最初にチェックしておきたいポイントとしては、
①尿便意の確認
です。
私が新人の頃はよく見逃していました・・・
どうしても動作に注目しがちですが、
トイレにいくためにはそもそも尿便意を感じないといけません。
また、それが感じにくくなっている人は
その人の排泄パターンを調べ、時間にあった誘導を試していくことが大切です。
そのため、まずは尿便意の確認をしておきましょう。
4 まとめ
いかがだったでしょう?
トイレ動作は在宅生活を支える上でとても大切な動作の1つです。
そのために、まずは対象者の尿便意の確認をしておきましょう。
ぜひ、臨床において意識して実践されてみてください。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
◇◆◇◆◇◆お知らせ◆◇◆◇◆◇
< トイレ動作の評価と介入 〜立位保持・下衣操作に必要な機能と運動学習〜 > ・第1回 10月11日(火)20:00〜21:00
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