思ったより身近にある糖尿病〜統計調査から〜

リハビリテーションの対象になる方の併存疾患に
多い糖尿病。

 

病院や施設に勤務していると、必然的に糖尿病を
お持ちの方に出会うことは多いのですが、実は
結構身近な病気。

 

生活習慣病と言われる所以でもありますが、
厚生労働省の統計からもその多さが見え隠れします。

 

まずは糖尿病患者数の年次推移から

 

1997年からの統計ですが、「糖尿病が強く疑われる者」
「糖尿病の可能性を否定できない者」の人数は、年を追う
ごとに増加傾向にあります。

 

現状では約2000万人が糖尿病もしくはその予備軍
ということです。(灰色のグラフ)

 

2016年の日本の総人口が1.27億人なので、大体6.5人に
1人は糖尿病、もしくはその予備軍と考えると、
結構な数字です。

 

また年代別でみると…。

 

40代、50代、60代、70代以上と倍々ゲーム(汗)
特に60代以上で全体の8割近くを占めています。

 

このことは、国も危機感を持っており、
厚生労働省の政策でもある「健康日本21」の中に、
単独の疾患名として「糖尿病」の項目があります。

 

公益財団法人 健康・体力作り財団HP 健康日本21とは
http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/about/index.html

厚生労働省HP:健康日本21
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/top.html

 

糖尿病をいかにコントロールしていくかという
力の入れ具合も見えますし、かつ、国が長年関わるほど
糖尿病というのはコントロールが難しい疾患であることも
わかります。

 

疾患別リハに含まれてないから・・・。
という理由だけで、私達セラピストが、
糖尿病に関することにスルーするわけには
いきませんよね?

 

せめて運動指導なり、患者教育なりの一部をどこかで
担っていく必要が出てくると思います。

 

疾患別リハという保険内での縛りを逆手に取れば、
「病院外」なら、糖尿病予防や治療のための運動療法
に関われる可能性を秘めているということもあります。

 

特に患者教育が難しい疾患とも言われていますので
簡単にはいきませんが、専門性をいかして関われる
代表的な疾患でもあります。

 

疾病予防事業としての関わりができたりする可能性も
なきにしもあらずなので、今のうちに糖尿病について
詳しくなっておくのもキャリアアップにつながるかも
しれませんね。

 

最後まで読んでいただき有難うございました。

国際統合リハビリテーション協会
理学療法士 中嶋 光秀

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