整形外科専門医 松本不二生医師に聞く、ウォーキングの魅力〜vol.1〜

整形外科専門医 松本不二生医師に聞く
ウォーキングの魅力〜vol.1〜

[シドニーオリンピック競歩日本代表で『Walking Life』講師でもある柳澤哲先生が独占インタビュー](1/3)

今回は一般社団法人国際統合リハビリテーション協会代表理事の森本義朗と共に、整形外科専門医、漢方専門医として、整形外科・リハビリテーション科のクリニック「高野台松本クリニック」の院長としてご活躍されている松本不二生医師に、ウォーキングの魅力ついて独占インタビューしました。

vol.1~3に分けてインタビュー内容をお届け。

まず、<vol.1>松本医師のキャリアをお伝えします。

【プロフィール】

松本 不二生 院長

1985年日本大学医学部卒 日本大学練馬光が丘病院 国立東京災害医療センターを経て

1996年より高野台松本クリニックを開業

日本整形外科学会専門医

日本リハビリテーション医学会認定臨床医

日本東洋医学会漢方専門医

医学博士

【診断結果に感じた“ギャップ”】

栁澤先生)

まず、先生のキャリアを教えてください。

松本医師)

医師になって当初の頃は大学病院にいました。そのときに感じていたのは「やはり手術すごい!」ってことでした。研究や努力はもちろん、技術もすばらしいものでした。

しかし、ギャップもありました。

肩こりや腰痛など、日頃から感じる不調の相談に対しては良い診断・評価ができていなかったんです。

なぜなのか?と突き詰めたら「診断が雑」ということがわかりました。

当時からMRI(体内の状態を画像にする検査)が普及していき、画像診断が主流になってきました。しかし、画像診断が進むにつれて、謎な診断も増えてきたんですね。

“見た目”で判断しない!

柳澤先生)

どのような診断だったんですか?

松本医師)

例えば、画像診断ではヘルニアが見つかったのにも関わらず、患者さんはピンピンしていたり、脚がすごく痛くてどう考えても座骨神経痛なのにMRIを撮ると「ヘルニアがありません」とか。

医師も矛盾には気がついているが、画像を否定することもできず、流されてる状態なんです。

私はそれが嫌で「画像診断でわからないところとは?」と考えてみたら、画像診断は結局、“見た目”での診断。

人間で例えると、写真では人相悪く、性格が悪そうだなって人も実際に会ってみたら良い人だった、という経験はないですか?

画像診断もそれと同じで、レントゲンやMRIも写真・画像。それだけでは診断できない部分が多いんです。

実際に手で触ってみたり、トントンたたいてみたり、なでてみたり“見た目”での診断だけではなく患者さんとコミュニケーションをとることが大切だ、ということに気がつきました

そこから、患者さんからは「動かなかったのが動くようになった」、「元気になった」など喜ばれることが多くなりました。

日本の書物だけではなく洋書も読んだり、民間療法も取り入れるなど、様々な治療法を研究してきた結果、患者さんがどのような症状でどんな治療をしてあげればいいのかがわかるようになりました。

今では患者さんが抱える問題点がわかることで『患者さんを診ることが楽しい』と感じています。

<インタビューを通じて>

医療が発達し、便利になる一方で、人と人とのコミュニケーションの大切さ、その人を理解することの重要さも感じました。

次回<vol.2>は『体を動かすメリット』のお話をご紹介します。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です