精油成分も代謝される!

精油成分も代謝される!

 

  

こんにちは!2020年が後4か月という事に時の流れをヒシヒシと感じています、MART認定インストラクター、理学療法士の山田佳世です。

 

 

今年は、セミナー開催されても受講生の皆さんに直接お会いすることがなく、少し寂しい感じもありつつ…、オンラインの便利さにも助けられました。

MART中級本セミナーもオンライン上で9月5日、6日に開催され、残すは、MART復習講座と中級本セミナーのフォローアップ講座のみとなりました。

今年の開催は以上で終了し、次回は来年度以降を考えております。

 

 

さて、今回のコラムは中級セミナーでお伝えする重要な部分の1つである【体内動態】から、精油成分の代謝に関わる話をしていきます。

中級セミナーを受講された方は復習に、今後受講を考えている方は予習に、ぜひ最後まで読んでみて下さいね!

 

 

本日の

お品書き

1:体内動態とは?

2:肝臓機能の復習

3:対象者の肝臓の状態を把握する

 

 

1:体内動態とは?

 

さて、中級セミナーではもちろんですが、MARTコラムにも何度も登場している【体内動態】という言葉。

 

 

皆さん覚えていますか?

 

 

精油の体内動態

 

・精油成分が体内に取り込まれた時、その成分がたどる経路のこと

・経皮、吸入、経口(MART、その他協会でも禁止)投与のすべての経路で、最終的には肝臓で代謝が生じる

 

などなど…

 

ザっとですが、概要はこのような感じでしたね。

 

今回は、この中でも【肝臓で代謝される】という部分にフォーカスしていきたいと思います。

 

 

 

2:肝臓機能の復習

 

初級・中級・上級セミナーと、MARTでは【ひとをみる】という事をお伝えしています。

メディカルアロマの勉強をすると、どうしても陥ってしまうのが【精油を必ず使う!】と息巻いてしまう事だったりします。

 

 

中級、上級セミナーとしっかり受講されてきた方ならお分かりいただけると思いますが、精油は必ずしも安全なものではありません

使う側のリスクマネジメントも非常に重要になります。

 

 

しかも、MARTはリハビリテーションの現場でメディカルアロマの知識を活かすこと、が目的だったりもするので、リスクについて考えること、扱う療法士側の知識は多くあって困るものではありません

精油の知識以外の知識も非常に重要であることは、重々承知の上で使用してほしいというのが本音だったりもします。

 

 

特に、我々の対象となる患者様、利用者様は疾患を抱えている方が殆どであり、薬も飲まれています

ここを忘れて精油の知識のみで臨床に導入しようとするのは非常に危険。

なので、MARTでは精油以外の分野もしっかりとお伝えしています。

 

 

さてさて、話が脱線しかけたので戻していきます。

 

体内動態の話でも出てくる【肝臓で代謝される】という部分に関しては、対象者様にメディカルアロマを使用させていただくときに確認をすることの1つです。

 

 

薬とは違い、直接経口投与などで粘膜、注射などで直接血管などから入れることはなく、精油成分の吸収はそういったものに比べると僅かとは言われています。

しかし、リスクを考えるに肝臓機能を把握しておくに越したことはありません。

 

 

では、肝臓の機能とはどんなものだったでしょうか?

一番思いつくのは、代謝と解毒ですね!

 

 

・胆汁の産生と分泌

・栄養素とビタミン代謝…グルコースや他の糖類、アミノ酸、脂質、脂溶性ビタミン、水溶性ビタミン

・種々の物質の不活性化…毒素、ステロイド、その他のホルモン

・血漿タンパク質の合成…急性期たんぱく質、アルブミン、凝固因子、ステロイド結合タンパク質とホルモン結合タンパク質

・免疫…Kupffer細胞

 

 

これらが主な機能とされていますが、肝臓はまだまだ多くの働きをしていると言われています。

 

 

3:対象者の肝臓の状態を把握する

 

では、肝臓の状態を把握するにはどうするのが良いでしょうか?

 

沈黙の臓器、とも呼ばれる肝臓ですが、長期的に介入していく場合にもしっかり確認したいですよね。

 

 

定期的な健康診断や特定検診、入院中の血液データなど…

皆さんは普段、どうやって肝機能の状態を把握していますか?

 

 

まず、簡単なのは担当医に聞くこと、ですね。

同時に、精油を使ったアプローチをしていきたい、と直訴できたりします(笑)

 

 

あとは、しっかり介入時の健康状態のチェック

肝機能障害は進行した場合、全身倦怠感、食欲不振、微熱、浮腫、腹水、黄疸、かゆみなど…こういった症状が出ることがあるので、確認したい部分ですね。

 

 

そして、血液データも重要です。

 

・ALT(GPT)
・AST(GOT)
・γ―GTP
・ALP
・総ビリルビン
・総たんぱく
・アルブミン
・血小板
・LD(LDH)
・コリンエステラーゼ
・HBs抗原/抗体、HBe抗原/抗体
・C型肝炎ウイルス抗体

などなど…

 

肝細胞、肝機能低下/異常、肝障害、胆道疾患、肝臓疾患、感染状況や感染性の強弱など…

血液データをみることで、肝臓の状態を把握することが出来ます。

これをもとに、しっかり医師と相談するのも大事ですね!

  

今回は肝臓の部分にフォーカスしてお伝えしましたが、これだけ把握すれば大丈夫と言うわけではありません。

そういった部分までしっかり考えられるようになると、メディカルアロマの使い方や安全性がグッと上がっていくと思います。

 

 日々勉強、一緒に頑張っていきましょう!

 

本日も最後までお読みいただき、有難うございました。

 

MART認定講師

理学療法士 山田佳世

 

 

【参考書籍】

・岡田泰伸,他『ギャノング生理学』(2019)丸善出版株式会社

・塩田清二『<香り>はなぜ脳に効くのか アロマテラピーと先端医療』(2012)NHK出版

・加藤隆一,他『臨床薬物動態学』(2017)株式会社南江堂

・川口健夫『アロマとハーブの薬理学』(2016)株式会社講談社

 

 

追伸:

良ければMARTの事務局、aroma@iairjapan.jpにコラム内容の希望をご連絡ください^^
皆さんの知りたいことを、ここで伝えられる範囲でお話ししていこうと思います。

 


  

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