精油には副作用がないってホント!? ~薬との関係からみる~

精油には副作用がないってホント!? ~薬との関係からみる~

 

 

こんにちは!BBQPitBoysの動画を見るのが好き(笑)MARTインストラクター、理学療法士の小長谷佳世です!

 

 

少し涼しくなったかな~と思ったら、またじわじわと暑さを感じるようになりましたね…

秋が恋しいです!

 

 

さて、今回のコラムは『精油と薬の関係』についてみていきます。

精油は副作用がない!と聞いたことがある方、勉強をし始めて精油は安全!と思われている方は少なくないかと思います。

しかし、その情報だけを頼りにしていると痛い目をみるかもしれません。

 

 

 

 

 

本日の

お品書き

1:『副作用』とは?

2:薬理学的視点から考える

3:例!緑内障や前立腺肥大をもつ方に注意すべきこと!

 

 

 

 

1:『副作用』とは?

 

 

皆さんが関わっている患者様や利用者様のほとんどは、お薬を飲まれているかと思います。

多いもので、高血圧や糖尿病、鎮痛薬、睡眠薬など…

しかも、ほとんどの場合1種類だけではなく、複数飲まれている方が多いのではないでしょうか?

 

 

因みに、われわれが使う『副作用』とは、下記の意味があるようです。

 

 

1:期待した薬の効果が強く出すぎる

 

2:期待した薬の効果以外の作用が現れる

 

3:薬の成分に対してアレルギー反応が現れる

 

 

 

上記3つは医薬品について言われているものですが、実は精油にも同じことが言えます。

 

なので、しっかりと精油の成分や禁忌など把握をする必要があります。

 

MARTでは、初級~上級で精油の禁忌について触れていきますが、それが全てではありません。

他者に対して精油を使用していく場合には、その後の学びでしっかりと情報を補っていただくことが必要です。

 

 

もちろん、副作用が出やすい、出にくい、というのは『用法・用量』、『年齢』、『体調』などの関与もあります。

特にリハビリで関わることの多い高齢の方々、入院されている方は体調が万全ではない、そういった事も忘れてはいけません。

 

 

 

 

2:薬理学的視点から考える

 

 

薬の飲み合わせって、皆さんご存知ですよね!

コレとコレは一緒に飲んじゃダメ!コレと飲むと作用が弱くなる!…などなど。

私もよく医師や薬剤師の方に聞いたりしていました。

 

 

精油は経口摂取するものではないですが、この飲み合わせに近い状況、実は精油にもあります。

 

精油の副作用は少ないとは言われていますが、ないわけではないのです。

 

 

では、薬理学的視点からそれらをみていきましょう!

 

 

 

 

【相互作用:協力作用と拮抗作用】

2種類以上の薬を同時に与えると「相互作用」が生じる可能性がある。

「協力作用」2種類以上の薬が互いの作用を増強する作用(相加作用・相乗作用)

「拮抗作用」2種類以上の薬が互いの作用を打ち消しあう作用(化学的拮抗作用・生理学的拮抗作用・薬理学的拮抗作用など)

 

 

この相互作用、薬や精油の作用を理解するうえでメカニズムをしっかりと知っておいたほうが良いものだと思います。

詳しくは、ぜひ皆さん調べてみて下さいね♪

 

 

そして、これらの相互作用が協力作用で働く場合、拮抗作用で働く場合があります。

 

 

鎮静系×医薬品

利尿作用×医薬品

サリチル酸(ウインターグリーン精油)×医薬品

セントジョーンズワート精油×医薬品        など…

 

*ここに書く医薬品は、全ての医薬品というわけではないです

 

 

こういった精油成分×医薬品によって、薬の作用を強めてしまう、弱めてしまう、または感作性が増強してしまうなどの症状が出てくる可能性があります。

 

精油の特性と、対象者の服薬状況はしっかりと確認をしていきましょう!

 

 

 

 

 

3:例!緑内障や前立腺肥大をもつ方に注意すべきこと!

 

 

では、具体的な例をみていきましょう。

 

 

テルペン系アルデヒド類が多く含有される精油は、緑内障や前立腺肥大をもつ方に注意する

 

 

これは、精油の本にかいてあります。

では、なぜ注意しなければならないのでしょう?

 

 

まず緑内障は、何かしらの原因で主に眼圧が高まることで視神経が障害され、視野狭窄・視野欠損を起こすとされています。

そのため、緑内障の薬、眼圧を下げるために眼房水の量を減らしたり(排出)、抑制したりするものがあります。

 

 

そして、前立腺肥大は何らかの原因で尿道や膀胱が圧迫され、様々な排尿障害がでてきます。

薬物療法として、交感神経に関わるα1受容体を阻害し前立腺を縮小させるなどの薬があります。

 

 

どちらにも共通して言えるのは、交感神経との関係かと思います。

交感神経の働きで、散瞳や眼圧上昇、膀胱括約筋収縮し蓄尿する…

 

これらを抑えるために、副交感神経へ働きかけるようなお薬も使用されるかと思います。

 

 

 

では、テルペン系アルデヒド類とは何だったでしょうか?

 

主な作用として、抗炎症作用や鎮痛作用、結石溶解などなど…

 

 

そして、テルペン系アルデヒド類の中には『抗ヒスタミン作用 』をもつ精油があります。

 

 

 

その『抗ヒスタミン作用』が、アセチルコリンが受容体につくのを阻害してしまい、抗コリン同様の働きをし、副交感神経が遮断されます。

 

緑内障や前立腺肥大のお薬で副交感神経に働きかけているのに、上記の作用により副交感神経が遮断されてしまったら…

 

 

これらを考えると、抗ヒスタミン作用をもつ精油の使用は注意しなければならないことが分かるかと思います。

薬に対する相互作用もそうですし、薬を飲んでいない場合にもこういった事を考えなければなりません

 

 

 

 

もちろん、服用中の薬の種類にもよります。

第一世代、第二世代の薬では抗コリンの副作用は違ってきます。その確認もしてみて下さいね!

 

 

 

 

今回は非常に堅苦しい内容のコラムになってしまいましたが、精油のことだけでなく薬理学の事を考えると、

飲み合わせについても評価の一部に入るかもしれませんね!

 

 

メディカルアロマは深い!(笑)

 

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

MARTインストラクター 理学療法士 小長谷佳世

 

 

 

 

 

追伸:

良ければMARTの事務局、aroma@iairjapan.jpにコラム内容の希望をご連絡ください^^
皆さんの知りたいことを、ここで伝えられる範囲でお話ししていこうと思います。

 


  

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