こんにちは。
IBWインストラクターの小山です。
病院勤務されているPT、OTさんは
失語症の方を担当する機会が
少なからずあると思いますが、
言語の訓練は、STさんだけしか
できないと思っていませんか?
もちろんPT、OTが
直接失語の訓練をすることは
ほとんどないかと思いますが
私たちが普段から行っている訓練・指導には
言葉やジェスチャーを伴いますよね?
そうです。
もろに、言語野の機能を必要とするわけです。
ここでさらっと言語について復習してみます。
言語野には、ブローカーとウェルニッケの
二つがありましたよね。
下の図は、おおまかな脳の位置関係を示しています。
ブローカー野は脳の前方寄りにあります。
前方ということは、
自ら運動をする、意思決定をする
という所に近いということです。
なので、この付近に何かしらの出血・梗塞があれば、
運動+意思決定=自分の思うように体を動かしにくい
言語に置き換えるなら、
運動(発語)+意思決定=自分の思うように話しにくい
ということになります。
これが、ブローカー失語と呼ばれるものですね。
比較的、聴覚理解は良好、
でも発語ができない、出しにくい。
って症状ですね。
では、ウェルニッケ野の場合、
図でいうと、脳の少し後方寄りになります。
ここは記憶(経験・意味・概念など)中枢に
非常に密接なところです。
なので、この付近に何かしらの出血・梗塞があれば、
その音+記憶(経験・意味・概念)=何の音だかわからない
言語に置き換えるなら、
その音+記憶(経験・意味・概念)=何て言ったのかわからない
これがウェルニッケ失語と呼ばれるものですね。
これら二つの言語中枢は、
頭頂葉やら介しながら連結し、
言語から運動に切り替えたり
言語から視覚に切り替えたり
またその逆も然り、
出来るようになっています。
さて。
では、実際に
どうやって訓練していけばよいでしょうか。
失語症が重症か軽症かにもよりますし、
勿論、きれいに症状が分かれるわけでもないですが、
前者のブローカー失語の場合は、
口頭で説明しても伝わりそうですよね。
後者のウェルニッケ失語の場合は、
口頭よりジェスチャーのほうが伝わりそうですよね。
私の場合、
例えばブローカータイプの方には
口頭指示でハムストリングスのストレッチしてもらいながら
その状態を、今度は本人に言葉で説明してもらいます。
必要によっては、キーワードとなりそうな
膝や、大腿部を指でさして単語のヒントを促したり
もっと重度の失語であれば、
これは・・ひじ??・・それともひざ・・?
といった二択で発語を促したりします。
ボディワークをしてもらう最中にも
失語の特性を考慮しながら運動指導が出来れば
こんな風に言語訓練が出来ちゃいます!
特に病院で働くセラピストは
担当STとの情報交換もしやすくなるのではないでしょうか。
それでは、本日はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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