協会挨拶

リハビリテーションという言葉が医療業界の外でも浸透し、高齢者を中心にリハビリテーションの必要性が叫ばれるようになり、久しくなります。
これまで日本のリハビリテーションは、「医学的リハビリテーション」に限局した形で発展を遂げてきました。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は、医師の指示のもと「医療行為の一部、診療の補助を担う」職種として誕生した歴史があるので、それは必然的な経緯と言えます。

しかし、日本の社会構造は変化を続け、世界に類を見ない高齢社会を最速で進んでいます。

そうした時代背景から、リハビリテーションの適応は「医療分野」だけでなく「介護分野」、「介護予防分野」まで広がって捉えられるようになりました。

リハビリテーションという概念は、社会の中で広い意味「広義のリハビリテーション」が求められる時代となったのです。

専門分化が進む医療、個別的な生活に対する対応が求められる介護、疾病介護状を予防すべく推進される健康増進事業、この3つの分野でリハビリテーション専門職は貢献する潜在性を有しています。

当協会は様々な事業を通して、医療、介護の知識を持ったリハビリ専門職者を、より広い社会のニーズに応えられる存在へと教育し、また社会の課題解決に貢献していくことをここに宣言し、ご挨拶とさせていただきます。

今後とも国際統合リハビリテーション協会を、よろしくお願い申し上げます。

会長挨拶

夢には様々な定義がありますが、「あなたの夢は何か」と聞かれて、すぐに答えられる人は多くないかもしれません。

もしくは、「自分自身の夢」が「言葉」として明確になっているか否かで、「有る」とも「無い」とも感じるものなのかもしれません。

ですが元を辿ると、「夢」とは、非常に個人的な願望、と言えるのではないでしょうか。

そして、個人的な願望だからこそ、千差万別なものなのでしょう。

夢が、人それぞれの全くもって個人的な願望から生じているのならば、自分自身を深く、客観的に見つめることで、「自分でも認識していなかった願望」が見えてくることもあると思います。

そして、その願望を本人が認識することによって、夢として生まれてくるのではないでしょうか。

こうして自分自身で夢を認識すると、まず「どうしよう」と考えるきっかけができます。

それが続いていくと、情報を集めたり、アクションを考えたり、実現のための創意工夫が生まれていきます。

「夢」とはこのような、「生きていく上での道標やランドマーク」のような役割があるのではないかと考えています。

 

夢は、各々の中にあるもの。

しかし、日々の中で埋もれてしまっていたり、言葉として認識しにくいものでもあるのでしょう。

これは、リハビリテーションにおいても同様のことが言えると考えています。

患者様・利用者様のゴール設定は、医療従事者であればほとんどの人が行なったことがあるでしょう。

しかし、ここで上がってくる「ゴール」とは、果たしてどの意味でのゴールなのでしょうか。

「対象者のニーズ・デマンド・ホープを聴取する」と指導書には書かれていますが、どの範囲内での「ニーズ・デマンド・ホープ」なのでしょうか。

「病棟内で生活するための」ニーズ・デマンド・ホープなのか?

それとも、

「自宅で生活するための」ニーズ・デマンド・ホープなのか?

はたまた、

「その人らしく生きていくための」ニーズ・デマンド・ホープなのか。

夢と同じように、その人にとっての「願望」ニーズ・デマンド・ホープは、各々の中にあります。

ですが、その「願望」は日々の中で埋もれてしまっていたり、言葉として認識しにくいものであるため、医療従事者として、どの範囲で捉えた「願望」なのかを、俯瞰し整理し、また認識することがまず必要です。

この過程が、広義のリハビリテーションを含めたその人の願望、つまり「一人ひとりのwell being」に繋がると考えています。

そして、私たち人間は、「自分が経験したことしか想像できない」という傾向があるからこそ、患者様・利用者様の願望を客観的に捉えるためには、自分自身にも同様のことが必要だと考えています。

「専門職として仕事をするための」願望なのか。

それとも、

「社会で生活をするための」願望なのか。

はたまた、

「自分らしく生きていくための」願望なのか。

これらは優劣をつけるものではなく、お互いに影響し合うからこそ、どれも大切なものです。

だからこそ、自分自身で俯瞰し整理し、また認識することが、「夢」まさにランドマークを作ることに繋がると考えています。

私たちIAIRは、「医療の専門性を活かしてより多くの人のwell-beingに貢献する」ために存在しています。

私たちの行っていること自体がまさに「夢の探求・学問の探究」であり、リハビリテーションの発展が広く社会に貢献していく未来を、協会として創造し続けて参ります。

一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会

 会長  比嘉 菜津美