妊娠・出産・産後…MARTの知識を活かせるのか?(3)
こんにちは!MART認定講師、理学療法士の山田佳世です。
今年は梅雨入りが早いうえに長いらしいですね…雨の日が続くと鬱々としてしまいます(´o`;
さて、今月のコラムは第三弾となる【妊娠・出産・産後…MARTの知識を活かせるのか?】シリーズです。
前回までのお話はこちら!
↓ ↓ 妊娠初期のお話 ↓ ↓
↓ ↓ 妊娠中期のお話 ↓ ↓
今回は妊娠後期についてです。
もう少しでお腹の子に逢える!とさらに待ち遠しくなる時期ですが、ここで活かせるMARTの知識とは何でしょうか?
本日のお品書き | 1:妊娠後期とは2:妊娠後期にできたこと 3:妊娠後期に気をつけたいこと |
1:妊娠後期とは
妊娠後期とは妊娠28週〜40週の時期を指します。
お腹はだいぶ大きくなり、歩くこと、しゃがむこと、座ることや横になること…何気ない動作でもお腹の大きさを実感し、少々動きにくさを感じたりします。
妊娠後期になるとエコー写真でみる赤ちゃんは人間らしい顔や体つきになり、今まで全身見えていたのに、大きくなって部分部分でしかみえなくなったり!更なる成長を感じる時期でもあるでしょう。
妊娠後期前半では、赤ちゃんはまだお腹の上方にいて、母体の胃や肺などが圧迫され、気持ち悪さや息切れなどの症状が出る方もいます。
しかし後半になってくると大体の赤ちゃんは頭を下向きにして体全体が下方へおりていきます。そうすると今度は母体の尿漏れや便秘という症状に繋がる場合もあります。
37週からは正産期とも言われ、赤ちゃんが十分に成熟し子宮の外に出ても問題がないとされる期間です。この時期に産まれることを正期産と呼ぶそうです。
36週以前は早産、42週以降は過期産と言われ、正産期に産まれるよりリスクがあるとされます。
そして、妊娠後期には下肢の浮腫がでる方が多いようです。生理的なお腹の張りを度々感じる時期でもあります。
お腹の張りを感じたら無理をせず、一度休憩を入れるなど産婦人科によっては指導されるかもしれません。
2:妊娠後期にできたこと
さて、そんな私の妊娠後期は、前回のコラムでお伝えした妊娠性の全身の痒みと戦いつつも、お腹の赤ちゃんはスクスクと成長し特に問題もなく37週を迎えました。
そして、助産院の助産師さんからの助言もあり、37週から…
・毎日約10,000歩歩く(出産への体力作りやお産を促すため)
・乳頭マッサージ
・会陰マッサージ(会陰の柔軟性を高める)
を行いました。
前回お伝えしたキャリアオイルでの乳頭、会陰マッサージに加え、お腹の保湿をキャリアオイル+とある精油を混ぜて行いました。
そのとある精油というのが、
【子宮収縮作用】のあるものです。
この精油をキャリアオイルに混ぜて、お腹の保湿をしていました。
普段はあまり好まない香りだったのですが、この時は良い香りだな〜と感じました。
作用も大事ですが、精油の香りを好きか嫌いかも重要です!
扁桃体で快・不快を感じ、それが体に現れます。作用に固執し過ぎて、この部分を疎かにするとちょいと微妙な反応になります。
因みに、トリートメントで精油を使用する場合には妊娠後期になってから、検診で問題のない場合にするのが良いかと思います。
ではここで質問です!
37週以降に乳頭マッサージはどういった理由で行うと思いますか?
・母乳が出やすいように乳頭の詰まりをとる
・赤ちゃんが吸いやすいように柔らかくする
・授乳時に乳頭が切れる、ひび割れるなどを予防する
・オキシトシンの分泌を促す
乳頭マッサージは母乳育児に備えるためだけではなく、正産期となりオキシトシンの分泌により陣痛発来を促すことも考えられます。
オキシトシンは妊娠の進行に伴い徐々に増加していきますし、出産後に母乳を与える際の赤ちゃんの吸啜刺激によっても分泌されます。
ではここで…オキシトシンの作用は覚えていますか?
別名愛情ホルモンとも言われるオキシトシン。
脳内神経伝達物質としての働きや、ここでいう子宮収縮作用以外にも、乳汁分泌を促す(射出)ことなどが知られています。
このオキシトシン、分泌を増加させるのにエストロゲンも関与しています。
妊娠中のエストロゲンは初期から後期、出産にかけて分泌量が増加していきます(出産後は低下)。この増加の具合も、乳汁分泌や子宮収縮にむけてオキシトシンが分泌される要因の一つになりますよね!
しかし、この乳頭マッサージ…切迫早産の危険がある方など、医師や助産師からGOサインがなければ行わないようにしましょう。
因みに、乳汁を生産するプロラクチンというホルモンがあります。
簡単に言うと、プロラクチンで乳汁を作り、オキシトシンで射出します。
一つ知っておいていただきたいのが、プロラクチンはドーパミンによって分泌が抑制されるということです。
精油の中にはドーパミン促進作用をもつものがあります。なので、このドーパミン促進も時期によっては控えた方が良い場合もあります。
さてさて!気になっている方もいらっしゃるでしょう!
『子宮収縮作用のある精油』とは一体何か?
MART初級講座では精油の禁忌として触れ、MART中級講座では使用する精油の1つとして紹介しました。
覚えていますか?
思い出せない方は、ぜひ見直して復習しておいてくださいね♪
それは『ゼラニウム』です。(他にも子宮収縮作用をもつ精油はあります)
この精油の【子宮収縮作用】は使いどきを間違えると禁忌になります。
どの時期なら良いのか、どの時期は避けなければならないのか…
ここで、生理周期や妊娠中であったり出産、産後の母体について、そのホルモンの働きについてであったりを知っていると、使いどきがみえてくるかと思います。
実は、検診時に頭囲が大きいと言われていた我が子…
医師からもなるべく早めに生まれると良いね~なんて言われていたのです。
この時の一言で、頭が大きい=分娩時に会陰切れる⁉と思い焦りました(笑)
こういった事もあり、37週から乳頭、会陰マッサージに加え、子宮収縮作用のある精油を使った保湿を入念に行っていました。
3:妊娠後期にできたこと妊娠後期に気をつけたいこと
妊娠後期は出産に向けての期待と不安が更に強まる時期かと思います。
体調も安定している方もいれば不安定な方も…やはり一概にいえることもできません。
切迫早産や流産がないわけでもなく、そのあたりは検診でしっかりと確認をするところでしょう。
妊娠後期でも気をつけたいこと、
- 体調、気分
- 検診結果
- 妊娠後期のホルモンの働き
- 37週からの予定
1と2については言わずもがなな部分ですね。
自分自身の身体であれば正直に状態を把握する、他者であればしっかり聞き取り、観察をする。
3については、知らなければどういったことが身体の中で起こっているのか分かりません。
なので、ここについては『知る=勉強する』しかないでしょう。
4は正産期と呼ばれる時期ではありますが、病院の方針や個人の希望によっても違いがでてくるかと思います。
バースプラン、なんてものもあるのでそういったものも参考にすると良いかもしれないです。
こういった部分を踏まえ、MARTで学んだ知識、精油の使用などを考えていけるとよいですね!
さて、次回は分娩~産後でMARTの知識を活かす方法について書いていこうかと思います。
私が出産当日にできたこと、できなかったこと…そして、妊娠~出産期、産後での療法士として関わる上で知っておいてほしい『心』の問題など…少し赤裸々に書いてみようかと思います。
今回も最後までお読みいただき、有難うございました。
MART認定講師
理学療法士 山田佳世
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