姿勢保持、起居動作、移動能力、手を用いた作業など、リハビリテーションに共通する部分を、見落としていませんか?
骨盤帯の評価やアプローチは難しい???
滑膜関節に分類される仙腸関節は、わずかな可動性を持つ関節です。しかし、関節面が不適合であることや年齢、性別による影響をうけることから、ほとんど可動性を感じられない場合もあります。
そのような関節の評価を、可動性やアライメントで行なうことは、極めて高い技術と経験が求められます。
IAIRでは、結合組織(線維組織ネットワーク)の滑走を用いた簡便な評価を行います。
この評価方法は、シンプルかつ実践的で、臨床場面ですぐに活用していただけます。
[股関節の解剖学的特徴に基づいたアプローチ]
股関節後方には臼蓋(骨)が存在していて、四つ這いや前かがみの姿勢では、その骨構造による安定感が得られやすいです。
直立位での姿勢保持や運動時には、関節前方に存在する結合組織の張力も安定性のために利用されます。
その結合組織の張力を過度に要求する習慣が続くと、線維組織ネットワークに変化が生まれ、可動域制限や筋収縮不全の原因にもなり得ます。
それらはADLを直接的に制限したり、股関節以外の機能制限の原因になることもあります。
そういった問題点を解決するアプローチには「最適な順番」があります。
IAIRでは構造的に考えられた最適な順番をお伝えしています。
[骨盤帯のアプローチは以下の機能不全に対して効果が期待できます]
・下位腰椎の可動域制限
・股関節の可動域制限
・殿部〜足部までの筋収縮不全
・坐位、立位保持困難
・移乗動作時の不安定性
・肩関節の可動域制限
・肩関節の運動時痛
など
解剖学、生理学に基づいた介入とは何なのか?