福田陽介

高齢者

高齢者の健康寿命を延ばすための知識がリハビリの強みになる

高齢者が増えることで起きていること 我々が暮らす日本は高齢化を迎えています。 その影響は、様々な部分で出てくることでしょう。 最近のホットな話題としては、診療報酬、介護報酬の改定なわけですけど、社会保障費、とりわけ医療費や介護費の上昇をなんとか抑えたいと、財務省は考えています。   そうはいっても、現状で「患者、利用者」となっている人は実際問題、存在していて、医療や介護サービスを受けているわけなので、社会保障費の膨張を抑制するために、患者数を突然減らせるものではないように思います。(できる部分もありそうですけど・・・)   医療や介護の値段である「診療報酬、介護報酬」を下げることで、社会保障費の膨張を抑えようとする財務省に対して、厚労省や医師会は反対意見を出しています。   ただ、ある程度の方向性は決まったようです。 参考:平成30年度診療報酬改定の基本方針 平成 30 年度介護報酬改定に関する審議報告(案)     高齢者の患者を減らすことは可能か 高齢者が増えてくると、それだけで病院を受診する疾病状態に陥ることがデータ上明らかです。 一つの要因に「骨折」が挙げられます。 骨折まで至らなくても、骨関節の痛みによって自立した生活が困難になり、介護状態に陥ることがあります。   そういった骨折や痛みによる活動低下状態を防ぐべく、介護予防の名の下に、体操教室、認知症予防、転倒予防教室などが行政や医療機関中心に行われています。   今後「予防」への取り組みはもっと活発になることでしょう。 参考:http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000187017.pdf   骨折に至る大きな原因は「骨粗鬆症」と「転倒」が挙げられます。 これらを防ぐことができれば、骨折または骨関節に起因する活動低下を防ぐことができて、いわゆる健康寿命を長くすることが可能かもしれません。   疾病(骨折)予防でできること そのために日常からできることはなんでしょう? リハビリ担当者としてできることは限られるかもしれませんが、あえて「リハビリ担当者」という枠を超えて考えれば、私は「食事」がキーポイントになるであろうと考えます。   一般の人が骨粗鬆症の予防や改善を考えるときには「カルシウム」の摂取を思い浮かべます。 ただし、カルシウムの摂取は常識的な食事量に止めるならまだしも、サプリメントなどを用いてたくさん取り入れることを、あまりオススメしません。 カルシウムの摂取量と骨折の発生には関係がないようです。 引用:Calcium intake and hip fracture risk in men and women: a meta-analysis of prospective cohort studies and randomized controlled trials   カルシウムではないとしたら、どういった栄養を食事から取り入れたら良いでしょう?   タンパク質摂取量 骨のような支持器官はコラーゲン組織で形成されています。 そのコラーゲンは様々なタイプがありますが、アミノ酸でできた物質です。 つまり、タンパク質から作られると思ってください。   タンパク質の摂取量と骨量で見ると、骨代謝においては低タンパク質は有害であるという見方をされています。 引用:Effect of Dietary Protein on Bone Loss in Elderly Men and Women: The Framingham Osteoporosis Study   逆に、食事中のタンパク質量が多いと、骨量減少も少ないようです。 骨の健康には食事によるタンパク質の摂取が重要な位置付けのようです。   では、タンパク質を食べまくれば良いのか? 一般的には、年齢が進むにつれて、タンパク質の摂取量は減っていきます。 タンパク質を分解する酵素(ペプシン、トリプシンなど)の働きによるものかもしれません。 消化器官そのものの状態によるものかもしれません。   タンパク質を消化、分解、吸収する能力が落ちていると、食べられなくなってしまうんですね。 高齢化 ↓ 消化吸収能力低下 ↓ タンパク質摂取量低下 ↓ 骨量減少 ↓ 骨折 ↓ 不活動(活動性の低下) ↓ 医療費、介護費増   という一つのループを考えれば、社会保障費の抑制のためにはよく食べること、特にタンパク質を食べることが重視されると考えることができます。   ただし、消化吸収能力が落ちた胃腸に対して、大量のタンパク質を取っても、栄養として摂取できず排泄することになってしまいます。 排泄できればまだよくて、腸内に溜まってしまう可能性(便秘)もあります。   消化吸収能力を保つために、若い時から適度に食べ続ける必要がありそうです。   タンパク質の取りすぎは問題ない? ではタンパク質の取りすぎでトラブルはないのか? 人によるエビデンスは見当たらないようですが、赤身肉の摂取が腎臓のトラブルにつながるという見解を見たことがあります。 引用:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜現代の科学が示すひとつの答え   高齢になってくれば腎機能低下がある人の割合も高くなります。   そういう観点からしても、高齢者に対して大量のタンパク質摂取はオススメできません。 咀嚼嚥下機能から見てもスープなどで取り入れることが望ましいかもしれません。   大切なことは「弱ってしまう前の取り組み」です。まさに予防ですね。 成長期に限定した話かもしれませんが、ビタミンDは骨量に関係してきます。 そのビタミンDは食べ物からの摂取も可能ですが、日光に当たることで作られます。 紫外線を恐れすぎて、日光に当たらないことは将来の骨粗鬆症につながる可能性もあります。 季節による日光量の目安も載っていますので参考にされてください。 参考:http://www.orthomolecular.jp/nutrition/vitamin_d/   冬になるので、日光は期待できにくいですが、春や夏になったら十分に陽の光を浴びてみましょう。   骨折した高齢者をリハビリで担当するときは、最初は受傷部のケア、日常動作の獲得が中心になりますが、少しずつでも食事の方に目が向くようになるとその人に最適なゴール設定を提案できるようになると思います。   その時に代謝についての基礎知識があると、リハビリの効果を高めてくれることでしょう。 国は「健康な高齢者が増える取り組み」にインセンティブを準備しているようですよ。     IAIRの「内臓セミナー」は体内の代謝活動をおさらいして、生活指導や疾病予防に役立てるものです。 自宅で過ごされる人、入院入所している人、全ての人のリハビリに役に立つ知識が学べます。 https://iairjapan.jp/basic3-viscera-1   【福田陽介無料メールマガジン】 毎週月曜日11:30にこっそりとお届けしています。登録はこちらから。...

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生体リズムと病気との関係を知ってリハビリを担当する療法士が生活指導に活かす秘訣

生体リズムの変化 測る時間によって血圧の数値が違った経験はありませんか? 高血圧な人は何時ころに運動するとリスクが高いでしょう? あるいはリスクを低くできるでしょう?   血圧だけでなく体温が上がったり下がったり、血圧が上がったり下がったり、空腹を感じたり満腹を感じたり、そういったものはホルモンの分泌で調整されています。 その結果が変動するというのは、1日の中、時間によってホルモンの分泌が変わるからと考えます。 そういう日内変動と睡眠は深く関係します。前回は睡眠不足について書きました。 (参考:「夜、眠れない」睡眠不足の患者さんの脳内で起きている重要なこと)   日内変動 私たちの体はいつも一定のリズムを刻んでいるわけではありません。 状況(環境)により、行動により、常に変化をしています。 こういった生体内の日内変動、リズムのことをサーカディアンリズムと呼びます。   (引用:https://www.weforum.org/agenda/2017/09/this-is-what-your-working-hours-are-doing-to-your-health?utm_content=buffer4835b&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer) 例えば、私たちの体温は午前4:30頃にもっとも低くなります。 視床下部から放出されるホルモンの働きによるものです。 現に、私は4:30〜5:00 頃になると「寒くて」目が覚めます。 その時間に気温(室温)が一気に下がったわけではないので、外部環境の影響ではありません。 私の体内のことによる影響です。 そのくらいの時間で体温が下がってしまうので、「寒い」と感じるのでしょう。 それが覚醒につながります。 冬の季節であれば、外はまだ暗いです。 だから、明るくなったから目がさめるというのとは違いそうです。   私の体内のリズムによって起こった現象な訳です。   そして、その早朝はある病気の発症率が高いとされます。 時間(生体リズム)と病気との関係 それは心筋梗塞や脳梗塞などの虚血性疾患です。 早朝は活動開始の準備をするため、自律神経が副交感神経から交感神経に切り替わります。 副腎皮質ホルモンの分泌により血管は収縮しやすくなります。 ところが、活動の準備のため脳では栄養を要求します。 その結果、需要と供給のバランスは崩れてしまうのです。   そして血管内にプラークがある状態ですと、その血管の攣縮+血流増加によってプラークが剥がれ落ち血栓となって血管を塞ぐことになってしまいます。 早朝に心筋梗塞や脳梗塞が多いのはそのためだと考えられます。 冬はさらに外気温が下がるため、血管は収縮しやすくなっています。 冬の早朝はリスクが高まるタイムゾーンであると考えると良いでしょう。   生体リズム調整の主役 こういったリズムは体内時計と呼ばれる働きで管理されています。 その中心を担うのはメラトニンというホルモンです。 メラトニンは暗くなると松果体から分泌され、眠りを誘発します。 メラトニンは睡眠をコントロールするのに不可欠な存在なのです。 夜間のメラトニン分泌量と様々な病気との関連が指摘されています。 例えば、がん、糖尿病といった生活習慣病。 さらに肥満、うつ、骨粗しょう症など。   先ほど例にあげた病気は、メラトニン分泌量が少ないと発症リスクが高まります。 つまり、眠れない、あるいは眠る時間が短いと病気になる可能性が高いというわけです。   現代は生体リズム調整が難しい 健全に働いていれば、夜には眠くなるもの。それは辺りが暗くなるから、というのが近代以前の生活でした。 今は、夜でもスイッチ一つで明るい。 スマホ、テレビ、パソコンなど、目を刺激する光を放つ道具で周りが溢れている。 眠れない理由を探すのはとても簡単な状況です。   だから、メラトニンの分泌を促して眠りを誘発したいときは、夕方くらいから少しずつ灯りを落とし、薄暗い環境で過ごすことが求められます。 例えば、LEDライトでとっても明るいリビングから、真っ暗な寝室にいきなり移動したとしても、眠気はやってきません。 リビングにいる時から灯りを徐々に落としていって、「そろそろ眠いかも・・・」という段階でくらい寝室に移るという作戦が推奨されます。   私も入院中に経験がありますが、「消灯時間です」ということからいきなり電気を暗くしても眠くはならないんですよね。 もちろん寝てしまう人もいるのですが・・・   病院や介護施設で部屋の電気照明は消しても、個々のベッドのライトをつけていては意味がありません。 かといって、真っ暗な状態にするのは転倒のリスクを考慮すると踏み切れません。 そうはいっても、高齢者はメラトニンの分泌量が落ちてくるので、なかなか眠れません。   睡眠への対策 そういうこともあって環境の力を借ります。 よく言われる対策は 朝日を浴びること 夜のはじめのメラトニン 決まった時間の朝食 の3つです。   夜中、明るい電気の下で活動するのは体内時計を狂わす原因となりやすいです。 そう言いながら23時にこの文章を書いています・・・。 もう少ししたら寝よう。   先ほどの3つの対策はどれも、体内時計の調整に働きかけます。 病気を防ぐためにも、病気の進行を妨げるためにも、病気からの回復のためにも、睡眠の調整には気を配ってみてください。 リハビリ担当者ができること 松果体が近くにある「蝶形骨」を調整する方法も、質の良い睡眠のために貢献します。 その方法はこちらで https://iairjapan.jp/a1 *Bクラスコースが修了している人、修了する人が対象のセミナーです。     【福田陽介無料メールマガジン】 毎週月曜日11:30にこっそりとお届けしています。登録はこちらから。...

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触診に悩む方へ 上手くなる秘訣があります

リハビリ現場で働く人にとって、触診技術は大切であると耳にします。   ところで、現場の人にとって社会保障給付の仕組みとかはあまり興味がない話題でしょうか? 先週、コラムで社会保障費給付について触れてみましたが、あまり読まれない記事だったようです。。。 結構気合入れて書いた(3000字)記事だったんですけどね。。。     さて、気を取り直して!   現場最前線では「触診技術」が重要 会員限定のメルマガでも触れた内容ですけど、なんだかんだ言って現場最前線では「手技」が重要視されるんです。 (IAIR会員には限定メルマガをお届けしています。IAIR会員についてはこちら → https://iairjapan.jp/join )   手技というのは ・疼痛に対して ・パフォーマンス向上に対して ・疲労回復に対して 様々あるでしょうけど、「触診技術」というのは、どんな現場で働く場合でも重要な手技だと考えます。       骨に触れてランドマークを確認する「触診」や、筋と筋の重なっているところに触れる「触診」は、リハビリ担当者が身につけるものとしては大前提の技術と言えます。     時には、局部の「状態を知る」ための触診技術が必要になることでしょう。 表皮組織と筋膜組織の間にアプローチするような時もあるかもしれません。   そのような超微細な技術が求められる瞬間があることは事実ですが、誰もがいきなりそのレベルにたどり着けるわけではありませんし、誰でもが要求されるわけでもありません。     触診の真髄とは・・・ 「触診に自身が持てません」 とか 「触診が苦手です」 と思っている人に、触診技術の真髄をお伝えします。     それは、どのようなレベルでの触診技術を要求されたとしても「触りながら相手を気遣う」ということを外さないということです。     臨床現場で評価や治療手技を行う時、どうしても「自分が触れているもの、触れようとしている組織、微妙な感覚」に意識を集中させてしまいます。       相手がどう感じているかを感じる その瞬間、何かを忘れていませんでしょうか?     「触れられている相手」です。 自分が触る対象が微細なものになればなるほど、触られている相手の感情が置き去りになりがちです。     相手は 「痛がっているだろうか?」 「怖がっているだろうか?」 「疑っているだろうか?」 「気持ち良いと思っているだろうか?」   そういう風に相手の感情を忘れてはいけないと考えます。     触れたことが「相手にとっての快刺激」になっていれば、体の緊張レベルは下がりやすく、自分が対象としている組織も触れやすくなるでしょう。   触れた結果「相手が不快に感じる刺激」になっていれば、相手の体は防御反応が働き緊張レベルは上がります。 あなたが触りたい組織は、たちまちわかりにくくなります。     気遣いのポイント いかがでしょう? 触る技術の真髄とは相手への気遣いな訳です。   「なんだ、気持ちの問題か」 と思った方は、きっと快刺激を与えることはできないでしょう。     その「気持ちの問題」以前に基礎的な学力、人間性が必要ですし、相手の気持ちはこちらの立ち居振る舞い、言葉遣いでも決まってきます。     笑顔のない状態で挨拶していませんか? 専門家として認知してもらえていますか? 冷たい手で触れていませんか? 体や衣服から不快な匂いは出ていませんか?     恋人にしたい人を喜ばせるデートをするつもりで、クライアントを迎えてくださいね。     そして、何よりあなた自身が健康でいないといけません。 どこか体の調子が悪いと笑顔は出てきませんね。 セルフケアを忘れないようにしましょう。     これが触診技術の真髄です。 気持ちの準備ができた方は、実際に触る方法について学んでみましょう。 こちらでは基礎の基礎からお伝えしています。 https://iairjapan.jp/events/event/touchex-tokyo2018   https://iairjapan.jp/events/event/basic-touch-osaka   触らないリハビリ 「触れるリハビリは依存を生む」なんていう風に言っている人もいますが、それは依存させるように触るからだと思います。 触れたことが「慰安」にしかならないから、依存を生み、改善が得られないのです。 触らないリハビリがうまくいくのは、触るのが上手いセラピストだけですので、誤解しないで触診技術と手技を高めていきましょう。   【福田陽介無料メールマガジン】 毎週月曜日11:30にこっそりとお届けしています。登録はこちらから。...

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2018年以降に向けてあなたができること

さて、11月にもなると、来年度に向けた改定の情報が目についてきますね。 私が見つけた記事で恐縮ですが、動向を探るヒントにはなると思います。 中央社会保険医療協議会中央社会保険医療協議会などから発表される正式情報ではないので、あくまで憶測ですが、そういうものからしか備えられませんのでね。   「備えあれば憂いなし」 準備を怠ると「心配事」だけが膨らんでいきます。 憂いに満ちた人生を過ごすか、多少の不安を抱えながらも「我が人生」を謳歌するかは、あなたの準備次第です。   では、インターネット上に公開されている情報が中心ですが、見ていきましょう。   科学的な介護 「科学的な介護」という不思議な表現が用いられました。 なんでも厚生労働省が「介護サービスの効果を科学的に分析するため、データベース構築に向けた検討を始めた」そうなのです。   介護現場の人ならわかると思うのですけど、介護していて改善が見られるっていうのは、「なんだかわからないけど」っていうのが多いのではないかって思うんです。   原因が多岐にわたる上に、関わるアクションも人も多い。 ある個人における検討はできなくもないでしょうけど、普遍性を語るというか、データを出して介護の効果を見るのって難しいですよね。   2020年度から本格運用を目指しているらしいのですが、どうやら高齢者の自立支援で成果を上げた事業所を評価するための指標に使いたいみたいなのです。   ベースには「報酬の分け方」をどうしようか、という考えがあるのです。多分。。。 当たり前ですね。     社会補償費 その報酬の予算のことを社会保障費と呼んでいるわけですが、これまた大変なことになっています。     こちらから引用します。 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/280915/shiryou3-1-2.pdf   まずはこちら 社会保障費というのは年金や医療費や福祉にかかるお金のことです。 そのお金は、保険加入者が支払う「保険料」と「税金+α」でまかなっています。   この図は2016年の予算ベースの図なのですけど、2018年には社会保障給付費が6000億円越えの自然増加を予想されているそうです。 それを5000億円の増加に抑えたい計算。。。 それでも5000億円。     どうしましょ2018年以降 「負担」と書いてある側が、収入。(個人や企業の負担が国の収入) 「給付」と書いてある側が、。(個人や事業所への給付が国の支出) 支出だと思ってください。 支出が増えますけど、どうしましょ?っていうのを議論しているわけなのですね。     単純に考えたら収入を増やすか、支出を減らそうとしない限りはつじつまが合わなくなります。   収入を増やそうという場合、先ほどの「保険料、税金」を増やすことになります。 保険料収入、税収を増やすには ・徴収金額増 ・支払者増 のどちらかがないとありえませんね。   そこで、こちらを見てみてください。   緑色の部分が主に税金や保険料を支払う人の割合です。 どうしましょ。 どんどん少なくなってます。。。   と、いうことは ・徴収金額増 の道に進まざるをえない???   ここは政府がどうするか判断するのを待つしかないです。     そもそも こういうペースで社会保障費は増えてきていて、 何才くらいから医療費が多くかかるようになるか、というのがデータとして出ているわけです。   給付を減らす? 社会保障費の問題を解決する方法のうち ・徴収金額増 ・支払者増 ではなく ・社会保障給付の抑制 について真剣に取り組んできていればよかったのですよね。     年金部分は仕方ないとして、医療費の部分です。 病気になってから、なんとかして「治療」しようと、「医療の高度化」が進みました。 当然、お金がかかります。 精巧な機械(設備投資費)が必要になります。 難易度の高い技術(人件費)が必要になります。 高度な医療を維持するにはお金がかかって当然です。     そして、高いお金をかけて治療しても完治できないとなると、介護が必要になったりします。 お金をかけて介護サービス(ヒト、モノ)を充実させないと、生活そのものがままなりません。     でも、ちょっと待ってください。   これら、全部、「病気になって」から必要になったお金ですよね?     病気にならなかったり、高度医療を必要としない状態で過ごせていたりすれば、大きいお金は動かないで済むんじゃないでしょうか?     北欧の医療福祉モデルが紹介されたりするのは結構ですが、とっても税金が高いですよね。 高負荷、高サービス。 それでいいと考える人もいるかもしれません。   いやいや、予防をきっちりやればいいのだ、と考える人もいるかもしれません。 いずれにせよ、「これまでと同じ」対策を進めようとすれば ・金額増→国民の負担増 に進むしかないのではないですか?     報酬だけを抑制すると・・・ 医療や教育といった公的サービスの崩壊は始まっている、といろんなところで見聞きします。 現在も崩壊しないでシステムが回っているのは、現場の人が堪えているからに他なりません。   診療報酬、介護報酬そのものを抑制あるいはマイナスにすると、その現場最前線から疲弊していきます。 厚生労働省だって、「医療、介護、福祉に携わるヒト」を労働者として考えていないとおかしいですよね。 なので、報酬の本体部分はマイナスにならないかもしれません。(あくまで推測) 参考記事: 診療報酬本体財源の確保を政府・与党に訴える 診療報酬、技術料微増も薬価減 18年度の改定、全体ではマイナスに     それでも、従来のことをやり続ければ、少しずつ崩れていくでしょう。 人が崩れれば組織が崩れるのです。   社会保障費は抑制したい、 医療、介護、福祉関係者の賃金は減らせない、 サービス利用者側の自己負担増は勘弁して、 税収増も嫌、、、   気持ちはわかるけど、気持ちだけ出していても解決しないんですよ、きっと。 私は、「患者が減ればいい」「要介護者が減ればいい」と真剣に思っています。   医療や介護のような公的サービスがなくなって困るのは、自分自身、国民一人一人な訳なの、で無くさないための働きかけをしないといけませんね。   病気になってから高品質の医療や介護を提供することに医療者が誇りを持つのもいいでしょうけど、その高品質の知識や技術を医療や介護が必要になる前に発揮していければ、社会は変わっていくのではないでしょうか?     「若い」という自覚がある人へ リハビリ業界の人でも今50代後半くらいの人は余裕で「現状のまま」過ごせるでしょう。 50代前半も大丈夫かもしれない。 それより若い人たちは、本当に自分ごととして考えないと、大変ですよ。   もう一度出しますが 人口が減って、日本は税収そのものが減る可能性が高いわけです。 イノベーションが起きて、生産性を保てたとしても、税金は徴収されるのです。 徴収する人数が減るのに、一定の税収を保つには、、、税額が増収??? 国の収入ですから税金は。   社会保障費を増やさない工夫は、個人個人のレベルで行っていきましょう。   まずは、医療、介護の現場にいるあなたが元気で健康でいることです!!! そして、その健康でいられる方法を地域に広げていってください。   IAIRはそういう活動を支援します。 https://iairjapan.jp/iair-course-info どうやって? まずは心身を調整する技術を身に付けることで ↓↓↓↓↓↓↓↓↓ https://iairjapan.jp/beginer 今、若い人にとって切実なことなんですよ、本当に。。。       【福田陽介無料メールマガジン】 毎週月曜日11:30にこっそりとお届けしています。登録はこちらから。...

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結果を出すために必要な3つの問診からわかること

勉強した内容を、臨床で実践してみても、学んだような結果が得られないという経験がありませんか?   「人間が人間に施すのだからバイアスがあって当然!」 「まだ練習が足りない!」 「知識が足りない!」   どれもごもっともに聞こえます。 でも、本当にそうですかね???   バイアスがあって当然というのは、その通りなのですけど、それを言い始めたら良い結果が出るかどうかって「運頼み」ですね。 いや、実際そうなのかもしれませんが。。。   練習が足りないとか知識が足りないのも、ごもっともな気がしますが、そしたらあとどのくらい練習したり勉強したりすればいいのですか?       もっともっとシンプルに、 「自分の選択は相手にとって適応だっったのか?」 というところにスポットを当ててみましょう。   介入手段を選択するにあたり、必要なものは、知識と情報です。 あらかじめ持っている情報によって、選択する検査、選択するアプローチが変わってきます。 もちろん医師が選んだ治療方針も影響します。 そして対象となるクライアントの理解度も影響します。     自分の持ってる知識と技術、医師の見解、相手の理解度など、そういうことを推し量る技術が「問診」なのです。 問診から得られることがどのくらいあるのかを「痛み」を題材にみていきましょう。     1.今回はなぜ病院に来られたのですか? あなたの前にクライアントとして現れた相手に、なぜリハビリテーションが必要な状態になったかを聞きます。 クライアントの頭の中にある病態の認識度合い、理解度が測れます。   平たくいうと、主訴を聞くということですね。   どんなことに困っているかが、ここで聞き出せます。 何か期待したことと違うことを話されたら 「どんなことにお困りですか?」 とストレートに聞いてみることも良いでしょう。   さらに受傷機転を聞いておくと、どういう部位にどんなストレスが加わったかが想像できます。     2.医師からはどんな説明を受けましたか? あなたと共にリハビリテーションを進めていく上で、「なぜリハビリテーションを行うのか」を理解しているかどうかは重要なファクターです。 ここで相手がどういうつもりであなたの前にいるかが測れます。   さらに医師の考え、治療方針などがどのように伝わっているかも測ることができます。   医師が仮に十分な説明を行っていたとしても、それをクライアントが理解していなければ意味がありません。 その場合は、あなたが補完する役割を担う必要が出てきます。   どこまではわかってる? 困っていることに対して、医師の説明をどこまで理解できていて、どこから理解していないかを汲み取ってあげましょう。 この部分は「リハビリテーションに対するモチベーション」にもつながります。 過度な期待もまずいですし、諦めもまずいです。   あなたの説明、言葉がけで介入効果は変わってきます。   医療介護提供者の不親切な態度不十分な説明のせいでモチベーションをお欠いているのだとしたら、どんなスーパーテクニックも役に立たないでしょう。     3.現在、どんな風に困っているのですか? 主訴の内容を聞き出しましょうこ ここからはちょっと細かく聞き出します。 例えば「痛くて困っている」という人には、 どこが いつから どんな時に どのように どのくらい いつまで続くか を聞きます。   どこが? 痛みが出ている箇所を確認します。 指させるほどはっきりしている場合もあれば、広範囲の場合もありますし、痛い場所がコロコロ変わる場合もあります。 深さも確認できるといいです。   人によっては「芯から痛い」と表現する人もいます。 骨の場合や内部疾患の場合がありそうです。   痛みの部位を聞いたら、デルマトームとも照らし合わせてみましょう。 画像所見との整合性が見えてきたりします。     いつから 痛みが出始めた時期から経過している時間を確認することで、おおよその病期を推測します。   急性期の中でも72時間は炎症反応が強くなりやすい時期ですが、通常そのあたりを目処に炎症反応自体は鎮静する方向に働きます。   炎症反応が強い時期というのは安静が望ましいのですが、炎症反応の沈静化に伴い活動量を戻していかないと、回復が進みにくくなります。     炎症反応自体は、回復のための必要なイベントであって、無理やり抑え込むものではありません。 炎症反応をしかるべく経過させることが望ましい回復には必要です。   多くの場合、炎症反応中の適切な安静が得られていないことが多いため、無駄に炎症期間が長引いてしまったりします。 が主な症状です。   このような所見が見られる時は、炎症期を疑います。     どんな時に 安静時痛が強い場合でなければ、 〇〇した時に ◯時くらい といった具合で、主訴が強くなるパターンが存在することがあります。     そのパターンを聞き出すことも、解決の手がかりになります。 (主訴が痛みの場合は「疼痛増悪因子」などと呼んだりします)   この質問とセットで「どんな時に楽になりますか?」という質問もしておくと良いです。 セルフマネジメントのヒントになります。   多くのクライアントはこの二つ「痛みが強くなる動作、姿勢、タイミング」と「痛みが和らぐ動作、姿勢、タイミング」について整理できていません。 なので、担当者であるあなたが整理してあげると、相手は苦痛から解放される方向に動き始めます。   極めてシンプルに考えれば、疼痛増悪の動作姿勢が生まれている原因を探っていけばいいですね。     どのように 痛みであれば、その痛み方を聞くことで、損傷している組織や、病期を知るヒントになります。   力が入らないなどの訴えはシンプルに麻痺も疑えるし、筋、軟部組織の病変も疑えます。     どのくらい 定番はVASによるチェックです。 痛み自体は主観的なものですし、記憶によって違うように感じてしまったりもします。 少しでも定量的にしておくために、◯/10という形で記録しておきます。   これは回復の目安にもなりますし、自己効用感にもつながります。 常に聞くことは「痛み」への執着につながってしまいますが、自己管理のアイテムとしても有効です。   例)3/10程度の痛みであれば安静で様子みましょう   など。     いつまで続くか 痛みが強くなってから沈静化するまでの時間を確認します。 この情報は、介入方法の変更などにも役に立ちます。 持続する痛みであれば、介入方法は変更した方が望ましいです。     情報の統合 これらの「問診」によって得られたことと、カルテなどに記載されている医療情報、内服薬の種類、既往歴などを照らし合わせて、リハビリ介入方法を選択します。   どうでしょう? 学んだことをあてずっぽうにやれば結果が得られるわけではないですね。 もちろん運が良ければ、あてずっぽうでも結果が出ます。 それはそれでいいと思いますよ、事故に繋がらなければ。     うまく結果が出た時も、結果が出なかった時も、「なぜそうなったのか」を整理しておくことで、次回以降の成功率が上がります。 そのためには情報を入手して記録しておくことです。 覚えていられる人はそれでもいいです。 私はそこまで頭のスペックが高くないので記録しますけど。   情報収集をしない 結果に対しての整理をしない 記録を残さず記憶に頼る を繰り返して、望ましい結果が得られているのなら、よほど強運の持ち主ですね。     強運の持ち主でなくても、良い結果を手繰り寄せるには、コツコツと積み上げていくしかないです。 やっていることがおかしければ、それが結果となって現れます。 やっていることが正しければ、それが結果となって現れます。     どのような結果を導くかは、実はあなた自身が選べるんです。 問診だけでも奥が深いですね。   何か一つ聞いただけで判断できることなんて、ありません。 複数の情報と知識を統合して、最終的に判断します。   これが本当の「明日から使える方法」でしょうね。       【福田陽介無料メールマガジン】 毎週月曜日11:30にこっそりとお届けしています。登録はこちらから。...

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