国際事業部

脳疲労の新たな回復経路??【国際事業部 Step.55】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 本日のテーマは、「脳疲労」です。 もう頭がパンクしそう! 頑張り続けた時に、こんな状態になったことはありませんか? それ、脳が疲労している状態です。 脳が疲労すると、思考はもちろん 運動機能も低下するため リハビリの現場においても、『脳疲労』をケアすることは とても大事なポイントです。 ですが実は、2016年7月の研究発表が行われるまで 脳疲労の回復メカニズムはあまりよくわかっていませんでした。 今回は、いまだに謎が残る脳疲労の回復メカニズムについて 最新の知見をお伝えいたします。   【脳脊髄液は、静脈へ直接排出される】 できるだけ簡潔にお伝えしますので、お付き合いください^^ 今回ポイントとなるのは、神経細胞・血管とともに脳を構成する 『グリア細胞(アストロサイト)』の存在です。 もともと神経伝達を行うと考えられていましたが、 詳しい働きについて報告されていませんでした。 平瀬ら(3 の報告ではグリア細胞は3つに大別されています。 ・オリゴデンドロサイト  (神経細胞の髄鞘のようなもの。神経伝達を効率化) ・ミクログリア  (免疫機能として作用。細胞を貪食する) ・アストロサイト 1年生の時に、生理学の教科書で見た名前が ズラリ…ですね。 (余談ですが、私はこの時の生理学のテストで赤点を取り、 あまりのヒドさに学長に呼び出されました。) …はい、本題に戻りましょう! アストロサイトは、アミノ酸の一種・グルタミン酸と プロテオグリカンと呼ばれる糖タンパク質を代謝し、 独自の神経伝達活動を行なっていることが示唆されています。 脳内の神経伝達に、タンパク質も重要ということですね。 脳疲労の状態は、このプロテオグリカンや アルツハイマー病に関係すると言われるアミロイドβなどのタンパク質が 脳内に溜まった状態であると言われてきました。 そして、今回新たに生きたマウスの脳内で タンパク質の排出機構『グリンパティック系経路』が 発見されたと報告されました。 【新たな老廃物排出経路・グリンパティック系】 [caption id="attachment_25326" align="alignright" width="278"] 画像引用元:( 1 )Maiken Nedergaard and Steven A. Goldman.Brain Drain.Sci Am. 2016.314(3).44–49.[/caption] 脳は、脳脊髄液という間質液の一種によって 脳細胞の間を満たし、細胞間の神経伝達や栄養を行なっています。 また、脳では全身で活用されるエネルギーの20~25%が消費されており、 エネルギーの燃えカスであるタンパク質(以下、老廃物)が1日7gほど脳内から生み出されていると言われています。(1 そして脳細胞内で生み出された老廃物は、脳脊髄液に流れ出し これまで第3・4脳室にあるクモ膜顆粒を経由して 静脈へ放出されると考えられていました。 ですが、『グリア細胞(アストロサイト)』が血管へ枝を伸ばし、 脳脊髄液を直接、血管へ排出する経路『グリンパティック系経路』の存在が 生きたマウスの脳内で確認された、と2016年に報告されています。(1 (詳しい図表は、原文最下部よりダウンロードしてご覧いただけます。) ただ、その後の研究(2 では、 脳の灰白質において『グリンパティック系経路』は 確認されなかった、との報告も出ており 今なお、研究が続けられています。 【まとめ】 まだまだ研究途中ではありますが、 これまでのグリンパティック系経路に関する研究で重要なポイントは、 以下の3つです。 1. 神経伝達時のアストロサイトのタンパク質代謝 2. 頭蓋が閉じた状態(切開されていない状態)で確認できたこと 3. マウスが睡眠中にグリンパティック経路が確認されたこと つまり、『睡眠中に脳疲労は回復される』 ということです。 休みと睡眠をうまく取り入れることは ・運動機能を高める上でも、 ・仕事の生産性を高める上でも、 ・全身の健康状態を改善する上でも、 ・思考能力をしっかり保つ上でも、 非常に重要であることが伺えます。 リハビリの現場において、 セラピストも患者さん/利用者さんも うまく休みを取り入れられるようにしたいものですね。     【 講 習 会 情 報 】  IAIR 統合リハビリテーションセラピスト認定コース →詳細はこちら →全国各地の開催情報は、こちら       患者さんとのコミュニケーション方法を見直したい方に おすすめです。 ↓↓↓ *********************************************** YES!プレセミナー (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】   ミニコーナー「本日の英単語」 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8   ************************************************   *引用資料 ( 1 )   Maiken Nedergaard and Steven A. Goldman.Brain Drain.Sci Am. 2016.314(3).44–49. *参考資料 ( 1 )   Maiken Nedergaard and Steven A....

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背景を考えられる人の特徴【国際事業部 Step.54】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 本日のテーマは、「考察」です。 先日、同じクライエントを見ていても その方の背景を深く考察する「深み」みたいなものが セラピストそれぞれ、違ってくるんだなぁって 改めて感じたことがありました。 もしできるなら、一瞬でいいから セラピストの頭の中を交換してみて それからクライエントの頭の中と 考え方を照らし合わせて より効果的なリハビリを提供できるようになりたいって 思ったこと、ありませんか? そこで、 相手の背景を深く見通すことができる人に 共通していることってないのか…? を、考察してみました。   【ツッコミの質】 背景を深く考察するプロセスは、 簡単にまとめると、下記の2つだと思います。1. 現象に対してツッコミを入れられること 2. 自分なりに解釈すること『一億総ツッコミ時代』の著者、マキタスポーツこと槙田雄司さんは ツッコミを 自分と他人の会話を編集する技術。 (1 より引用 と表現しています。 ツッコミ(= 編集)を入れる時に、 ・教科書から参考情報を引き出してくるのか? ・論文から、統計情報を引き出してくるのか? ・自分が観察した情報を引き出してくるのか? ・クライエントから情報を引き出してくるのか? ・家族や周りの人から情報を引き出してくるのか? ・他部門の人から情報を引き出してくるのか? ツッコミのベースとなる情報を、 いろんな方向で、かつある程度の深さを知っていることは とても重要になります。 そのため、 「自分は今の段階で、どんな分野のことを  知らないのか?」 を把握することで、 ツッコミの幅やツッコむ視点、深さは 大きく変わってきます。   【そのツッコミに愛はあるか?】 例えば、リハビリの養成校で学んだ分野から 心身機能について知らない視点を 再度確認したり… 毎日お会いしているクライエントの方が 話してくれている昔の話であったり 地元の話、仕事の話について ネットや本で調べてみたり、 関連するテレビ番組を見てみたり… どの角度から、まだ考えたことがなかったのか 自分の思考を整理することで 背景を深く理解することに近づいていくと思います。 そして、背景を深く理解する上で最も大切なのは、 「クライエントの方に、良い生活を送ってほしい」 と思えることです。 いかにツッコミが鋭くても、 鋭すぎてクライエントの心を傷つける話し方になっていれば そもそも「クライエントとのリハビリを、より効果のあるものにしたい」 という目的から離れちゃいますよね? Bregginが提唱する「共感的理解」をベースとした治療理論を 在宅リハ・ケアに応用し、 継続的な在宅支援が高齢者のQOLへの影響に関する調査(2 でも、 「共感的理解」がないリハビリでは QOLの改善は見込めなかったと報告されています。 つまり、クライエントに対して 自分がツッコメていない視点は何かを考えつつ 愛情をもって関われる人は、 背景を深く理解できるんだろうと考えます。     【傾聴してますか?】 愛情をもって相手と接する方法が よく分からない… 私自身も、そう感じていました。 振り返ってみると、 相手の言葉にバシバシ突っ込んで 相手の言葉を聞く努力をしていなかったときは リハビリもうまく行かなかったことが 多かったと思います。 なので、まずクライエントが話す言葉を そのまま聞くことを意識していました。 もちろん、クライエントの方に 良くなってほしいからです。 そこで次に出てきた悩みは、 「結局、何を話しているのかがまとめられない…」 という点でした。 この苦労をもとに、体系的にまとめたものが 【YES! プレセミナー】です。 もし、患者さんの話を整理して聞けない…と感じられたときは 英会話で相手の言葉で 相手の意見をまとめる技術を身につけることを おすすめいたします。 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】では 簡単な英会話を用いて、コミュニケーションのコアを 習得することができます。 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )   槙田雄司. 一億総ツッコミ時代.星海社新書.2012. *参考資料 ( 2 )  今西 美由紀. 在宅ケアサービスを利用する高齢者のQOLに関する研究. 2017. 大阪府立大学 学術情報リポジトリ(大阪府立大学大学院 総合リハビリテーション学研究科博士学位論文).       最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平 【著者プロフィール】 2012年4月:作業療法士免許を取得 6月:カナダへ留学 2012年9月〜2013年9月: カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国 2013年12月〜: 急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックへ勤務 現在: IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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筋膜へのアプローチは、恋ゴコロを知ることから!?【国際事業部 Step.53】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 本日のテーマは、「糖尿病」と 「筋膜の組織変性」です。 先日、慢性糖尿病を患った方と 数週間ぶりにお会いしたところ、 随分とやせておられたんですね。 どうも突発的なめまいのために 入院されていたようだったんですが、 入院食を食べずに、点滴だけで3日ほど ベッドで寝て過ごしていたら いつの間にかやせたそうなんです。 しかも、退院後はいつもの散歩を なかなか快調に行えている、とのことでした。 廃用による「やせ」であれば 散歩を快調に行えている現状とマッチしませんよね? 「おやっ?」と疑問に思ったので、 そのメカニズムを時系列的に 改めて整理し, 筋筋膜との関連を 調べてみることにしました。   【筋膜の構造】 筋膜は、細胞外基質の一部である 弾性線維(エラスチン・フィブリリン[ミクロフィブリル、オキシタラン線維]) で構成されています。エラスチンは表層部分、 フィブリリンはベース部分を作っています。ある雑誌では、マットレスに例えて エラスチンはコイル、 フィブリリンはコイルを挟むウレタンだと 表現していました。 そして、エラスチンとフィブリリンの一部・オキシタラン繊維は エラスチン:老化、日光(真皮層) オキシタラン繊維:せん断応力 によって、それぞれ変性すると言われています。 簡単にまとめると、 筋膜(マットレス) →弾性繊維(エラスチン:コイル) →老化、日光によって変性 →弾性繊維(フィブリリン:ウレタン)→せん断応力によって変性 という感じです。 (ウレタンも、ずっと使ってるとへたってきますよね。) ここからは、この弾性繊維と糖尿病との関係について 触れていきます。   【筋膜と糖尿病の関係】 写真のアメ細工のように、温められた糖は コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質と 結合しようとします。 そして、身体は糖と結びついたコラーゲンやエラスチンを異物とみなし 分解しようとします。 また、筋筋膜のエラスチンと糖が結びつくと 筋筋膜が伸縮しづらい状態となり、 筋の伸縮が制限されるようになるため 筋の代謝活動が衰えやすくなります。 糖尿病の方がやせる理由に 主に速筋繊維のタンパク質が こうした過程で分解されたり、 また筋の伸縮が制限され 筋線維が萎縮することが挙げられます。   さらに糖尿病の場合、 血中に糖が大量に存在する状態を保持するように 代謝経路を変えることがあります。 この変更された代謝経路で生み出される【AGE】という物質は タンパク質を変性させる作用を持ち、 筋筋膜を硬くすることにつながっていきます。 このように、糖尿病と筋筋膜は 深くつながっています。   【筋膜の状態評価は傾聴にあり】 先ほどご紹介した方の入院エピソードを聞くと、 何度も起き上がって嘔吐を繰り返していたそうです。 毎日飲んでいた牛乳ですらも受け付けなかったそうです。 嘔吐によって完全に糖を絶った状態になっていたことは 糖代謝を促すことにつながりそうですが、 点滴で最低限の糖も摂取されているので やはり、何だかしっくりきません。 ものすごくこじつけになりますが、 普段あまり行わない嘔吐の繰り返しや 寝起きを何度も行なったことで、 普段あまり活用できていない筋や筋膜を刺激し 代謝が変化したのかもしれません。 (いつもは朝早くに起きて、 散歩を30分行って、 仕事をして、 食事も医師の指導通りに制限されています。)   いろんな要因は考えられますが、 整理する上で意識したのは以下の4点です。 ・年齢は? ・どんな食べ物が好きなのか? ・普段の食生活は? ・普段の生活の様子は? なんだか恋した人への質問項目みたいですね。   でも、こういう人となりに関する情報は 筋筋膜を組織学的に考えても 大切ってことがよくわかります。 例えば… ・年齢は? →老化に伴う筋膜の変性 ・どんな食べ物が好きなのか? →糖の摂取量の傾向 ・普段の食生活は? →糖と弾性繊維との結合の可能性 ・普段の生活の様子は? →局所の表皮〜真皮の滑走不全をもたらす可能性 こんな感じで、 筋膜の状態を生活から評価することにも つながるからです。 傾聴、本当に大事だなって思いましたよ。   【傾聴してますか?】 もし、患者さんの話を整理して聞けない…と感じられたときは 英会話で相手の言葉で 相手の意見をまとめる技術を身につけることを おすすめいたします。 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】では 簡単な英会話を用いて、コミュニケーションのコアを 習得することができます。 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *参考資料 ( 1 )   村澤 裕介 他. 物理的負荷における皮下結合組織の構造変化. 一般社団法人 日本機械学会.2017.653. ( 2 )   資生堂プレスリリース.資生堂、美しいキメと弾力線維「オキシタラン線維」の関係を解明~ 同時に、細やかで形状の整ったキメを育む対応成分を開発 ~ ( 3 )   公益社団法人 東京都医学総合研究所.糖尿病合併症から身を守る 2.糖尿病の合併症(総論、眼合併症、腎症). ( 4 )   小倉有紀 他.新規真皮モデルによる三次元エラスチン線維 形成モデル.J.Soc.Cosmet.Chem.2010. 44(4).278 ─ 284. ( 5 ) からだサポート研究所.アンチエイジングと糖化.         最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平 【著者プロフィール】 2012年4月:作業療法士免許を取得 6月:カナダへ留学 2012年9月〜2013年9月: カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国 2013年12月〜: 急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックへ勤務 現在: IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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『それって、意味あるの?』他人から見ると無意味に見えても、本人にとっては重要かも【国際事業部 Step.52】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 本日のテーマは、「社会参加」です。 『どんなにボロボロになっても、このタオルは手放せないの!』 生まれた時から、寝床に敷いたり、眠るときにお腹にかけたり、 普段の生活でもハンカチとしてそばにいてくれる、唯一無二の存在。 以前お会いした方から伺ったエピソードです。 端から見れば「たかがタオル」 ですが、その方から見れば 1枚のタオルは、社会とつながる上で安心感や 自身の存在を認めてくれる特別な存在だったのです。 普段、私たちが暮らしている中で、 この方のタオルの存在に当たる『社会との接点』は 必ず存在します。 では、『社会との接点』とは 具体的にどんなものがあるのでしょうか? 社会学者・マーシャル・マクルーハンが唱えた 「メディア論」から、再考しました。   【参加の奥深さ】 カナダの社会学者マーシャル・マクルーハンは 「メディアは身体・精神の拡張である」(1 ことを主張しました。(以下、藤井の論文(1 より引用) テレビやラジオは中枢神経組 織(聴覚)の電気的拡張である。 また、自転車や自動 車は人間の足の拡張であり、衣服は皮膚の拡張であり、 住居は肉体の体温調節メカニズムの拡張である。さら に、貨幣は交換したいという衝動の拡張であり、弓矢 は手と腕の拡張である。 拡張は切断と表裏一体なのである。 例えば、人間の足 の拡張たる車輪というメディアは、人間に対して、一 面では、高速移動・高速運搬の能力を附与しているに もかかわらず、他面では、歩くという人間の基本機能 を麻痺させ、むしろ人間を歩けなくさせているのであ る。このように、新しいメディアは、我われに拡張と 切断の両方をもたらすというのが、マクルーハンの主 張なのである。 (以上、藤井の論文(1 より引用終了) ICFの概念で考えると、身体機能面を活かして 物品と関わる活動、他者との交流が含まれる参加は マクルーハンの唱える「メディア:身体・精神の拡張」が存在します。 先ほどのタオルを手放せない方や、 首は痛いけどジグソーパズルを20年以上やめられない方や、 目が疲れるけどテレビをずっと観ている方、 腰が痛いと言いつつもゴルフのスイングを続ける方、 肩が痛くなるけど車の運転を続けたい方、 指が痛くなるけど、編み物を続ける方、 足が痛くなるけど、デパートでの買い物を続ける方など… 身体的な苦痛を訴えて医療機関を受診した場合、 他人からすれば「その作業をやめたらいいじゃん」と思いますが、 受診した患者さんにとっては、マクルーハンのいう 「切断」に等しい行為であり、 ひととして生きる上で非常にツライ選択なのだと思います。 一方で、行っている作業が身体的な苦痛を伴っている事実を 患者さんが認識できていないこともあります。 そのときには、事実を客観的に整理して 『どうすれば、その作業を続けられるのか?』 を考える必要が出てきます。 そして、 『その作業のうち、何が自分にとって大切なのか?』 を、患者さん自身が気づくことが 同時に重要となってきます。   【傾聴してますか?】 他人からすれば理解できないことって、 実は、ある個人にとっては とても重要な意味を持っていることって 結構あると思います。 冒頭で紹介した、タオルを大切にされている方の心情は 一般社会ではなかなか理解されないところだと思います。 だからこそ、リハビリテーションの現場で 傾聴が重要となってきます。 『個人的にはこう思うんだけど…っ!!』 ぐっと自分の言葉を飲み込んで、 患者さんの言葉を待つことも リハビリの一環です。 とはいえ、出てくる言葉が多すぎて 整理できなければ意味がありません… もし、患者さんの話を整理して聞けない…と感じられたときは 英会話で相手の言葉で 相手の意見をまとめる技術を身につけることを おすすめいたします。 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】では 簡単な英会話を用いて、コミュニケーションのコアを 習得することができます。 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )   藤井 正希.マクルーハン理論から学ぶ  Learn from McLuhanism.社会情報学会(SSI) 学会大会.2016.       最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平 【著者プロフィール】 2012年4月:作業療法士免許を取得 6月:カナダへ留学 2012年9月〜2013年9月: カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国 2013年12月〜: 急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックへ勤務 現在: IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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皮膚のROM制限の発生時期と特徴【国際事業部 Step.51】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 本日のテーマは、「皮膚」です。 あなたは、皮膚から関節可動域を 評価することはありますか? 私は、膝や股関節を人工関節に置換された方で 皮膚を切開して手術された場合に 皮膚の動きによく着目していましたが、 健常な部位の皮膚まで評価することは、 あまりありませんでした。 ところが近年の研究から、 割と早い段階から 健常な部位の皮膚も拘縮し始めることが 推察できました。 いずれも動物実験、マルチケースレポートの報告のため エビデンスレベルは低いのですが、 筋筋膜の動きを、生活歴・科学的に考える上では なかなか面白い内容です。 そこでこの機会に、 皮膚が関節可動域に及ぼす影響を 見直すことにしてみました。   【健常な方の身体が拘縮する兆候】 健常な方の四肢の一部を固定すると、 いつ頃から身体機能面で変化が現れるのでしょうか?倫理規定をクリアした上で、 Terkelsen(1 は以下のように報告しています。 30名の健常者の右前腕〜手関節を28日間ギプス固定し、 固定前、固定当日、固定後3日目、固定後28日目(ギプス除去日)で それぞれ手指の粗大感覚、体表温度を測定したところ、 固定後3日目で手指に冷覚過敏・体表温度の上昇が、 固定後28日目に痛覚過敏がそれぞれ確認された。 ただし、固定部位に限定した温度上昇や温痛覚、荷重時痛は見られなかった。(1 痛覚は、特定部位の皮膚をつまんで評価しています。 3日目から主観/客観的な温度変化は起こるようです。 ここ、結構見逃しがちなポイントじゃないでしょうか? 外傷や手術などによって炎症症状が発生していれば、 リモデリングに伴う組織の変性が早期に出現すると予想できます。 特に外傷部位・手術部位は 瘢痕形成に伴って、病理変化が現れるため、 より複雑な変化をもたらすと考えられます。   【拘縮の発生と予防のための評価指標】 沖田(2 は、ラットを用いた動物実験から 拘縮の発生因子を 1.  関節包のコラーゲン増生+コラーゲンの密生化 2. 骨格筋内のコラーゲン増生・繊維化(伸張性低下) 3. 皮下組織の繊維化 にあり、骨格筋の繊維化は 【不動1~2週目】:マクロファージを介したIL-1β、TGF-βによる 線維芽細胞から筋繊維芽細胞への分化によって進行し 【不動4週目以降】:これに低酸素状態が加わることで進行する と推察しています。 不動によって、炎症に関わる細胞の働きが 活性化するようです。 Terkelsen(1 の報告から考えると、 固定4週までの間に皮膚性拘縮が人体でも発生する可能性は あると考えられます。 患者さんが感じる痛覚の変化はもちろん、 患者さん自身の主観的な温度覚や リハ職者、家族を含む他者が感じる客観的な温度、 皮膚のつっぱり感や弾力は、 介入を続ける上で重要な評価指標となり得そうです。   【傾聴してますか?】 主観的な評価、というと 痛みや感覚の程度を評価することが 多いと思います。 今回挙げた、他者の主観による温度の評価は 複数の人が触れて 『温かい』『冷たい』を 比べて評価することも大切です。 また、なんとなく皮膚がつっぱる感覚や 「ツヤツヤしている」などの 利用者さん自身が感じる違和感などを 普段の会話から聞くことも 同じく大切になってきます。 利用者さんが、どのように感じているのか? 今日は、どんな変化を感じたのか?などなど、 臨床上での様子を評価する上でも 傾聴することで得られることは、 たくさんあります。 また、傾聴してもらっている間、 利用者さん自身が自分の考えや生活、人生を 再び振り返る時間にもなります。 また、セラピスト自身も 利用者さんの素直な意見を聞くことで、 考え方を整理することにつながります。 傾聴は、 お互いの意見をまとめる上でも重要なプロセスです。 そしてお互いに自分の考え、認識を確認した上で、 今度は相手に伝わるように自分の考えを 即座に変換できることが、次に重要になってきます。 そのため、自分の話したいことを 瞬時に短くまとめる力が必要になってきます。     もし、臨床現場で 『目的の振り返り方がわからない…』 『いつの間にか、脱線しちゃう…』 『自分がどんな考えをしているのかが、わからない…』 『患者さんに、肝心なことをいつも聞きそびれてしまう…』 と、思われることがありましたら 「相手の話を傾聴すること」と 「自分の意見をまとめること」 の2つをまず意識してみてはいかがでしょうか?     もし、それでも難しい…と感じられたときは 英会話のエッセンスを取り入れて、 話す練習をしてみませんか? 実は、英語は 「要点をまとめて、簡潔に話すこと」 に特化した言語なので、 自分が何を考えているのかを意識でき、 話の要点をシンプルにまとめながら話したり、 相手の話を聴くことができます。 私自身、カナダで英語で患者さんと話しているときは、 自分自身の態度や考え方を 冷静に観察できていたことを覚えています。 そのエッセンスを 普段の生活場面でも活かせるように 3つのポイントに落とし込んだものが、 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】となっています。 この講座では、英語を活用いたしますが、 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )  Terkelsen AJ et al.Experimental forearm immobilization in humans induces cold and mechanical hyperalgesia.Anesthesiology.2008.109(2).297-307. ( 2 )  沖田 実.関節可動域制限の発生メカニズムとその治療戦略.理学療法学.2014. 41(8). 523 ~ 530.     最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平 【著者プロフィール】 2012年4月:作業療法士免許を取得 6月:カナダへ留学 2012年9月〜2013年9月: カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国 2013年12月〜: 急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックへ勤務 現在: IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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運動をがんばり続けても、姿勢は改善しない【国際事業部 Step.50】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 本日のテーマは、「姿勢」です。 「もう、お腹が苦しいので 座席を倒していいですか!?」 新幹線に乗っていた時、前に座っていた女性から このように声をかけられました。 私は戸棚に収納しきれないほどに大きなスーツケースを 座席と膝の間に置いており、 女性のシートをリクライニングしなければ なんとか座れる状況でした。 「こういう状況で申し訳ないんですが、 シートのリクライニングを浅くしていただけますか?」 とあらかじめお願いしていましたが、 女性は何度もシートを倒そうと必死です。 「もう、お腹が苦しいので 座席を倒していいですか!?」 チラリとお席を見ると、 ビールにカツ丼弁当、おつまみが並んでいます。 できる限りでご協力しましたが、 シートを倒してもお腹は苦しいままなのでは… と、(余計な)疑問が頭をよぎりました。 仙骨座りを続けると、腰が痛くなるように 楽だと思う姿勢は意外と楽ではないことって ありますよね。 でも、人は仙骨座りを選択する… ちょっと不思議だと思いませんか? 今回は、姿勢保持がなぜツライのかを 考察します。   【「楽な姿勢」の変化を分析】 先ほどの新幹線のエピソードから、 まず座っている姿勢について考察します。 リクライニング機能を活用して、シートを倒すと どんな姿勢の変化が起こるでしょうか? 座席シートを倒す →骨盤が後傾し、腰椎前弯が減少する。 →抗重力筋による支持をあまり必要としない、 脊柱の骨構造による「骨性支持」となる。 →重力に抗しない形で姿勢を保持するため、胸椎前弯を増強する。 →横隔膜による胸郭の動きが小さくなってくると、 腹部内圧の維持が難しくなる。 →胸郭、脊柱の動きが固定化されていく。 こんな流れが想定できます。 ソファやリクライニング機能のあるイスで過ごしていても 同様の現象は起こりやすいですね。 楽な姿勢にしているはずなのに、身体構造上ではとても非合理的で 決して楽ではない姿勢… なぜ、このような姿勢を 取りたくなるんでしょうか?   【疲労するのは、中枢神経系】 特に、頭をフル回転していたときや 遊園地やショッピングで歩き続けて疲れた時に、 ソファや座椅子などにもたれて だらんと座りたくなりませんか? 姿勢制御は、視覚や平衡覚からの情報をもとに 大脳皮質や大脳基底核、小脳などで行われますよね。 この時に、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が が脳の各部位にあるレセプターを通して 抗重力筋を活性化し、姿勢をコントロールします。 このセロトニンは「トリプトファン」と呼ばれる アミノ酸から生成されるのですが… 実はトリプトファンには別の物質「キヌレン酸」も生成する過程を持ち、 中枢神経系を疲労させる側面も持ち合わせているんです。 このトリプトファン→キヌレン酸の代謝による中枢神経系の疲労を 「中枢性疲労」と呼びます。 睡眠障害を併発した中枢性疲労を有するラットによる実験結果では、 視床下部・海馬においてトリプトファン濃度が上昇したが、 セロトニン生成濃度は高まらず 一方で、炎症反応の亢進やストレスホルモンの分泌亢進にて、 トリプトファンから生成される別の物質 「キヌレン酸」の生成過程は促進された と報告されています。(1 急激な運動負荷や長期的な運動によって発生する ストレスや炎症性サイトカインの過剰分泌、 また精神的ストレスがかかり続ける状況にあると、 脳内ではトリプトファンからセロトニンではなく キヌレン酸が生成されるようになり、 中枢神経系から運動機能をうまく活性化できなくなる可能性が 示唆されています。 冒頭に登場した、新幹線で出会った女性の 食事や発言された時の表情などを総合すると、 もしかしたら、脳内が疲労しきっていて もう姿勢を支えることにエネルギーを使えない状況 だったのかもしれません。 万が一、何かの機会に この方とリハビリを一緒に行う機会があれば、 心地よく行える運動習慣や精神的ストレスがもたらされる原因を 考えられると良いかもしれません。   【運動だけが、リハビリじゃない】 姿勢という身体機能に着目しても 中枢神経系の働きを考えると、 実は生活習慣が強く影響していることもあります。 「毎日、運動ばっかり頑張り続けるのがストレス…」 「毎回、息が上がるくらいにリハビリがきつすぎる…」 と、患者さんが感じていると 運動機能の改善は、なかなか望めないかもしれません。 そんな時は、患者さんの気持ちや現状を整理して 運動に対する認識を変えるきっかけづくりが リハビリとしては有効になることがあります。 そこで有効なのが、傾聴です。 傾聴してもらっている間、 その方自身が自分の考えや生活、人生を 再び振り返る時間にもなります。 また、セラピスト自身も 患者さんの素直な意見を聞くことで、 考え方を整理することにつながります。 傾聴は、 お互いの意見をまとめる上でも重要なプロセスです。 そしてお互いに自分の考え、認識を確認した上で、 今度は相手に伝わるように自分の考えを 即座に変換できることが、次に重要になってきます。 そのため、自分の話したいことを 瞬時に短くまとめる力が必要になってきます。     もし、臨床現場で 『目的の振り返り方がわからない…』 『いつの間にか、脱線しちゃう…』 『自分がどんな考えをしているのかが、わからない…』 『患者さんに、肝心なことをいつも聞きそびれてしまう…』 と、思われることがありましたら 「相手の話を傾聴すること」と 「自分の意見をまとめること」 の2つをまず意識してみてはいかがでしょうか?     もし、それでも難しい…と感じられたときは 英会話のエッセンスを取り入れて、 話す練習をしてみませんか? 実は、英語は 「要点をまとめて、簡潔に話すこと」 に特化した言語なので、 自分が何を考えているのかを意識でき、 話の要点をシンプルにまとめながら話したり、 相手の話を聴くことができます。 私自身、カナダで英語で患者さんと話しているときは、 自分自身の態度や考え方を 冷静に観察できていたことを覚えています。 そのエッセンスを 普段の生活場面でも活かせるように 3つのポイントに落とし込んだものが、 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】となっています。 この講座では、英語を活用いたしますが、 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )  山下 雅俊一, 山本 隆宣.トリプトファン研究の成果から見た中枢性/精神性疲労の誘発メカニズム.帝塚山大学心理学部紀要.2015.4.127-134. ( 2 )  藤田保健衛生大学 先進診断システム探索部門.http://www.adsrl-fhu.com/research/     最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平 【著者プロフィール】 2012年4月:作業療法士免許を取得 6月:カナダへ留学 2012年9月〜2013年9月: カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国 2013年12月〜: 急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックへ勤務 現在: IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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話し合いが進まない…その根本にあるもの【国際事業部 Step.49】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 私のコラムでは、 「海外のリハビリ事情」をテーマに 海外でも療法士として 活躍したいと思っている方、 海外から来られた患者さんとの対応に 困っている方へ お届けして参ります。   【自己紹介】 初めてお会いする方も いらっしゃると思いますので 簡単に自己紹介をさせていただきます。 私は2012年に 作業療法士免許を取得し、 同年6月にカナダへ留学いたしました。 2012年11月より、 カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国、 その後は急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックで 働いております。 現在は、 IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【本日のテーマは?】 本日のテーマは、「話し合い」です。 在宅復帰を目指す上で、患者さんやリハビリ部内だけでなく ご家族・他職種・他業種、 または他施設の方と話し合いを重ねることは とても意味があることで かつ、避けられないですよね。 ですが、職種が違うだけでも こんなにも意見が違うのか! と感じるほどに各専門的な意見がぶつかり、 なかなか自分の意見を 言えなくなってしまう… ということって、よくありますよね。 今回は、話し合いの中で 自分の意見を相手に伝えるための ポイントをお伝えいたします。   【なぜ話し合いが進まないのか?】 まず、話し合うこととは 『相手と自分の意見を、お互いに聴いた上で 新たな意見を作り上げていく作業』 のことを言います。 意見には、個人の意思があり 個人の意思が何かをお互いに把握できていないと、 思わぬ誤解を生み出します。 話し合いが進まない理由は、 ここにあります。 例えば、 「話すのが怖い…」 「どうせ否定されるんだろうな…」 「この人、そもそも苦手…」 自分の中で、上記のような相手のイメージを 想像から膨らませていることに気づかず、 ついつい話しかけてしまう、ということは ありませんか? そういう時、 なかなか話が進まないと感じたことがあるのは 私だけでしょうか。 このことに気がつければいいのですが、 なかなか気づけないですよね。 その理由は、『ある感情』から こうした思い込みが発生しやすいからです。   【誰もが目を背けたくなる感情】 多くの場合、共通しているのは 「怖い」という感情から 相手の方へのイメージ(思い込み)が発生しています。 人間は、自分の生存環境が脅かされる場面を 無意識に避ける傾向にあります。 自分のイメージが壊されて、全否定されそうな場面には とても行きたくないですよね。 そのため、怖いと思っている感情は なかなか認識しにくいのです。 逆にいうと、怖いことを認めることで 自分の考えの偏りを自覚でき、 話し合いがスムーズになる可能性がある、ということです。 つまり、話し合いをうまく進めるポイントは、 「怖い」と思っている自分を認めること。 怖いことを認めるのは、恥でもなんでもないです。 京極(1 の研究報告をもとに考えると、 ひとは目の前で起こったことに対して 自分の関心・欲望・目的・身体に対して どの部分のどんな価値・意味・存在があるのか を考える傾向にあると言えます。 自分がどんなことに恐怖を感じるのかを知り、 また恐怖を受け入れることで、 少しずつ自分の内面から相手へと 落ち着いて意識を向けられるようになりますよ。   【話し合うべきは、まず自分】 利用者さんや他職種の方々と話し合うときに まず自分が相手に対して どんな思い込みを持っているのかを確認することは 前述の通り、とても重要になります。 そのため、まずは相手の話を 自分の考えや感情を抜きにして、 ありのままに受け入れる作業が 大切になります。 その方法が、傾聴です。 また、傾聴してもらっている相手にとって その方自身が自分の考えや生活、人生を 再び振り返る時間にもなりますので、 お互いの意見をまとめる上でも重要なプロセスです。 そしてお互いに自分の考え、認識を確認した上で、 今度は相手に伝わるように自分の考えを 即座に変換できることが、次に重要になってきます。 そのため、自分の話したいことを 瞬時に短くまとめる力が必要になってきます。     もし、臨床現場で 『目的の振り返り方がわからない…』 『いつの間にか、脱線しちゃう…』 『自分がどんな考えをしているのかが、わからない…』 『患者さんに、肝心なことをいつも聞きそびれてしまう…』 と、思われることがありましたら 「相手の話を傾聴すること」と 「自分の意見をまとめること」 の2つをまず意識してみてはいかがでしょうか?     もし、それでも難しい…と感じられたときは 英会話のエッセンスを取り入れて、 話す練習をしてみませんか? 実は、英語は 「要点をまとめて、簡潔に話すこと」 に特化した言語なので、 自分が何を考えているのかを意識でき、 話の要点をシンプルにまとめながら話したり、 相手の話を聴くことができます。 私自身、カナダで英語で患者さんと話しているときは、 自分自身の態度や考え方を 冷静に観察できていたことを覚えています。 そのエッセンスを 普段の生活場面でも活かせるように 3つのポイントに落とし込んだものが、 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】となっています。 この講座では、英語を活用いたしますが、 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第14回目》 日時:2018年8月17日(金)20:00 ~ 21:00 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )  京極 真. 作業療法臨床実習における信念対立解明アプローチの応用可能性.吉備国際大学研究紀要 (医療・自然科学系) .2012(22).37−45.   今後、IAIR国際事業部が発信するコラムでは 海外の療法士や患者さんと 交流できるようになるために 「海外のリハビリ事情」をテーマに 皆様にお届けできればと思います。 リハビリ分野に関わりながら海外へ出てみたい! と思われている方は、 ぜひ「IAIR国際事業部」をチェックしてください! 最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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その行動の目的は何でしたか?【国際事業部 Step.48】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 私のコラムでは、 「海外のリハビリ事情」をテーマに 海外でも療法士として 活躍したいと思っている方、 海外から来られた患者さんとの対応に 困っている方へ お届けして参ります。   【自己紹介】 初めてお会いする方も いらっしゃると思いますので 簡単に自己紹介をさせていただきます。 私は2012年に 作業療法士免許を取得し、 同年6月にカナダへ留学いたしました。 2012年11月より、 カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国、 その後は急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックで 働いております。 現在は、 IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【本日のテーマは?】 本日のテーマは、「目的」です。 先日、会議の議事録を書き忘れて 「何の為にミーティングしたんだっけな〜?」 と、ふと考えました。 本来なら、現在行なっている行動を振り返り 次の行動を考える為にミーティングを行うはずですが、 議事録がなければ、振り返ることができなくなり そもそものミーティング開催の意義が失われるんだと 実感いたしました。 また、IAIRの講習会でお伝えしているテクニックは 目的を意識することで、 実践する姿勢やタッチのポイントなどが明確になることを 練習されている方々の行動から改めて学んだことと 臨床での患者さんのやりとりにも 通じるものがあると感じました。 今回は、行動の目的を振り返る重要性を お伝えいたします。   【目的は常に変わる】 講習会で習得した徒手テクニックを活用しているときに 「そもそも、何のためにこれを行っているのか?」 と、テクニックを活用する目的を意識しなければ 何のために行っているのかがわかりにくくなります。 例えば、『毎日、朝に歯磨きをすること』は ・職場の利用者さんに失礼がないようにする準備のため ・同僚と話すときに、口が臭うとイヤだから など、なにか目的があって行っているはずですが、 忘れやすいですよね。 山根(1 は、作業は能動的に行われるものであり 無意識のうちに脳が目的を認識して 行動を行う、と述べています。 つまり、何かの目的に基づいて ひとは行動している、ということです。 言い換えれば、目的が変わってくると 同じような作業でも行動が変わる、ということです。 気をつけたいのは、 目的は、常に自分の都合がいいように書き換えられる という点です。   【目的によって行動は変わる】 『毎日、朝に歯磨きをすること』が ・職場の利用者さんに失礼がないようにする準備のため ・同僚と話すときに、口が臭うとイヤだから という目的から、・身だしなみを整えるため ・虫歯を予防するため ・朝のルーティーンで、やらないと落ち着かないから ・朝やるものだと思っているからなど、元々は誰かを意識して始めたことが いつの間にか自分のために行っている場合だって 大いにあり得ますよね。このように、作業は いろんな目的の下で行うことができます。 ですが、作業行程は 目的によって、ずいぶん変わってきそうですよね。 歯を一本一本磨いて、舌のケアまで行うのか… ひと通り磨き終わったらOKなのか… 歯の白さ、舌の状態までチェックするのか… このように 目的に合わせて、行動の中身が変わってきます。 講習会で習ったテクニックを活用する際も同じです。 活用する目的をいつも確認し、 その目的が合っているのかを テキストで後ほど再確認する。 目的という原点を意識することで、 行動を見直すことができるようになります。 もちろん、臨床現場でも これは当てはまります。 【利用者さんがリハビリに取り組む原点は、どこにある?】 利用者さんが、何の為にリハビリに取り組んでいるのか? 利用者さん自身が、リハビリを行う目的を確認することで リハビリの成果は大きく変わってきます。 目的を繰り返し確認することで ひとつ一つの動作が変わり、 生活中の活動が変わり、 社会参加が変わります。 この目的を確認するきっかけは、 療法士の「傾聴」によっても作ることができます。 利用者さん自身やご家族が、 最も利用者さんの生活・人生をわかっている 「個人の専門家」ですが 外傷や疾患によって、 これまでの自分自身のイメージが突然変わり 自分がわからなくなることがあります 人によっては、 「行動することに意味はない」 「生きる目的なんて、ない」 と感じられていることもあります。 だから、傾聴によって その方自身が自分の人生や生活を 再び振り返ることが大切になります。 そして相手の話の要点を押さえた上で、 相手に伝わるように自分の考えを 即座に変換できることが、次に重要になってきます。 そのため、自分の話したいことを 瞬時に短くまとめる力が必要になってきます。     もし、臨床現場で 『目的の振り返り方がわからない…』 『いつの間にか、脱線しちゃう…』 『自分がどんな考えをしているのかが、わからない…』 『患者さんに、肝心なことをいつも聞きそびれてしまう…』 と、思われることがありましたら 「相手の話を傾聴すること」と 「自分の意見をまとめること」 の2つをまず意識してみてはいかがでしょうか?     もし、それでも難しい…と感じられたときは 英会話のエッセンスを取り入れて、 話す練習をしてみませんか? 実は、英語は 「要点をまとめて、簡潔に話すこと」 に特化した言語なので、 自分が何を考えているのかを意識でき、 話の要点をシンプルにまとめながら話したり、 相手の話を聴くことができます。 私自身、カナダで英語で患者さんと話しているときは、 自分自身の態度や考え方を 冷静に観察できていたことを覚えています。 そのエッセンスを 普段の生活場面でも活かせるように 3つのポイントに落とし込んだものが、 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】となっています。 この講座では、英語を活用いたしますが、 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第14回目》 日時:2018年8月17日(金)20:00 ~ 21:00 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )  山根 寛 (2015). ひとと作業・作業活動  作業の知をとき技を育む  新版. 95-96.  三輪書店.   今後、IAIR国際事業部が発信するコラムでは 海外の療法士や患者さんと 交流できるようになるために 「海外のリハビリ事情」をテーマに 皆様にお届けできればと思います。 リハビリ分野に関わりながら海外へ出てみたい! と思われている方は、 ぜひ「IAIR国際事業部」をチェックしてください! 最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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申し送りの価値とは?【国際事業部 Step.47】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 私のコラムでは、 「海外のリハビリ事情」をテーマに 海外でも療法士として 活躍したいと思っている方、 海外から来られた患者さんとの対応に 困っている方へ お届けして参ります。   【自己紹介】 初めてお会いする方も いらっしゃると思いますので 簡単に自己紹介をさせていただきます。 私は2012年に 作業療法士免許を取得し、 同年6月にカナダへ留学いたしました。 2012年11月より、 カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国、 その後は急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックで 働いております。 現在は、 IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【本日のテーマは?】 本日のテーマは、「申し送り」です。 先日、当協会の副会長・斎藤が講師として 提携先の中国・無錫太湖学院看護学科の 先生方を対象に講義を開催いたしました。 その時に大きく感じたのは、 『個人に対する認識のギャップ』です。 これまで日本が行ってきた 『医療モデル』に基づくリハビリテーションから 『社会モデル』に基づくリハビリテーションへ移行し、 そして両モデルを統合した『統合モデル』 へと段階づけて変化してきていますが まさに、この真っ只中で 中国の医療事情は変わる流れにあると 感じます。 また、他職種の専門家の方々と連携するために 申し送りをわかりやすく共有する重要性を 実感いたしました。 本日は、この体験をもとに ICFに基づいて申し送りの意義を再確認いたします。   【ICFから見る医療の変化】 まず、ICFに基づいた医療の概念を整理します。 ICFは『医療モデル』と『社会モデル』を統合した『統合モデル』と、大川(1 は定義しています。 『医療モデル』: 障害を個人の問題としてとらえ、健康状態(病気、等)から直接的に生じる ものであり、障害への対処は、治癒(一般医療)あるいは個人のよりよい適応と行動変容(リハビリテーション等)を目標になされる。 「心身機能」(および「健康状態(病気など)」)を過大視し、それによって 「活動」も「参加」も決まってしまうかのように考え、また環境の影響も一部しか考えない見方である。 『社会モデル』: 障害を個人の特性ではなく、主として社会によって作られた問題とみなす。 社会的な「参加」と「環境因子」を過大視する傾向がある。 『統合モデル』: 1すべてのレベルを重視: 特定のレベルや要素(健康状態、環境因子など)を過大視せず、全体を見、全体的にとらえる。 2相互作用を重視: 生活機能の3レベルが互いに影響を与え合い、さらに一方では「健康状態」、 他方では「環境因子」と「個人因子」がそれらと影響を与えあうという相互作 用を重視する。但し「相対的独立性」をも忘れない(参照:p3-8) 3「プラス面」から出発: プラス面を重視し、マイナス面をもプラス面の中に位置づけてとらえる。(1 大川より引用 そして、下記のようにICFの解釈を間違えないように、釘を刺しています。 ICFは「医学モデル」や「社会モデル」の「統合モデル」であり、これら両モデルよりも高次の概念レベルでの総合化で あることから、多様な内容と新たな特長(特にプラス面と相互作用の重視)を有している。 単に2つのモデルを折衷して作られたものではない。(2 大川より引用 特に『医学モデル』に基づいた 患者さんとの関わり合いが強いな、と 様々な施設を見学して感じました。 今後は、社会的・個人的背景を考慮した申し送りを いかに他職種・他業種の方々に行えるか?が これからのPT・OT・STの重要な役割のひとつである、 とも感じました。 特に今回、介護士の方々とお話して 介護士さんへの申し送りが とても重要だと再認識いたしました。   【介護職における統合モデルから考える『申し送り』の内容】 前回のコラムにて、 『患者さん/利用者さんとそのご家族は、 個人の生活を知るプロフェッショナル』 とお伝えしました。 図の統合モデルで介護が目指すのは 「活動の補助」ではなく「活動自体を向上すること」である と大川 (3 は述べています。つまり、介護技術・関わり方においても 『患者さん/利用者さんのしている活動を促すことができる』 そんな役割を介護職が専門的に担う、ということです。在宅生活へ戻る上で、介護の方々との連携は欠かせませんが 「入院中の活動状況」や「介助レベル」だけでなく、 「患者さん/利用者さんが目指したい生活ビジョン」を リハビリ専門職から申し送ることは 今後の利用者さんの生活を考えると 大きな意味があると言えます。そこで重要になるのが『傾聴』です。 【専門家は、医療従事者だけじゃない】 needはセラピストが専門的に必要と考える 心身機能のことであり、 Demandは利用者さんが個人生活で必要と考える 環境・個人的因子のことを指します。 利用者さん自身やご家族が、 最も利用者さんの生活・人生をわかっている 「個人の専門家」ですが 外傷や疾患によって、 これまでの自分自身のイメージが突然変わり 自分がわからなくなることがあります。 だから、傾聴によって その方自身が自分の人生や生活を 再び振り返ることが大切になります。 そして相手の話の要点を押さえた上で、 相手に伝わるように自分の考えを 即座に変換できることが、次に重要になってきます。 そのため、自分の話したいことを 瞬時に短くまとめる力が必要になってきます。     もし、臨床現場で 『目的の振り返り方がわからない…』 『いつの間にか、脱線しちゃう…』 『自分がどんな考えをしているのかが、わからない…』 『患者さんに、肝心なことをいつも聞きそびれてしまう…』 と、思われることがありましたら 「相手の話を傾聴すること」と 「自分の意見をまとめること」 の2つをまず意識してみてはいかがでしょうか?     もし、それでも難しい…と感じられたときは 英会話のエッセンスを取り入れて、 話す練習をしてみませんか? 実は、英語は 「要点をまとめて、簡潔に話すこと」 に特化した言語なので、 自分が何を考えているのかを意識でき、 話の要点をシンプルにまとめながら話したり、 相手の話を聴くことができます。 私自身、カナダで英語で患者さんと話しているときは、 自分自身の態度や考え方を 冷静に観察できていたことを覚えています。 そのエッセンスを 普段の生活場面でも活かせるように 3つのポイントに落とし込んだものが、 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】となっています。 この講座では、英語を活用いたしますが、 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第13回目》 日時:2018年8月3日(金)20:00 ~ 21:00 《第14回目》 日時:2018年8月17日(金)20:00 ~ 21:00 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *引用資料 ( 1 )  大川 弥生.ICF(国際生活機能分類) -「生きることの全体像」についての「共通言語」-.第1回社会保障審議会統計分科会生活機能分類専門委員会参考資料3.資料2-2. ( 2 )  大川 弥生.ICF(国際生活機能分類)の誤用例.https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ksqi-att/2r9852000002ksx3.pdf ( 3 ) 大川 弥生.ICF(国際生活機能分類) -「生きることの全体像」についての「共通言語」-.第1回社会保障審議会統計分科会生活機能分類専門委員会参考資料4-1.資料15.     今後、IAIR国際事業部が発信するコラムでは 海外の療法士や患者さんと 交流できるようになるために 「海外のリハビリ事情」をテーマに 皆様にお届けできればと思います。 リハビリ分野に関わりながら海外へ出てみたい! と思われている方は、 ぜひ「IAIR国際事業部」をチェックしてください! 最後までお読みいただき、ありがとうございます。 IAIR国際事業部 吉田頌平   【P.S.】 【ミニコーナー「本日の英単語」】 旅先でも英語が使えるようになるための 「本日の英単語」コーナー! まとめチャンネルを作成してます。 こちらから、ぜひご覧ください!   》》https://youtu.be/XsfR3TpJhg8     ...

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ICFの「参加」と「活動」の違い【国際事業部 Step.46】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会) 国際事業部より   ハロー! IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。 私のコラムでは、 「海外のリハビリ事情」をテーマに 海外でも療法士として 活躍したいと思っている方、 海外から来られた患者さんとの対応に 困っている方へ お届けして参ります。   【自己紹介】 初めてお会いする方も いらっしゃると思いますので 簡単に自己紹介をさせていただきます。 私は2012年に 作業療法士免許を取得し、 同年6月にカナダへ留学いたしました。 2012年11月より、 カナダのクリニックへ 1年間勤務したのちに帰国、 その後は急性期〜生活期の方々を対象に 整形外科の病院・クリニックで 働いております。 現在は、 IAIR関東支部で インストラクターを務める傍で 国際事業部を担当しており、 IAIRの国際化を推進しています。   【本日のテーマは?】 本日のテーマは、「行動変容」です。 私は臨床実習のころ、利用者さんの行動を変化させようと 自分の意見を利用者さんにゴリ押ししていたことがあります。 行動変容について調べてみると、実は利用者さんのことを 大いに勘違いしていたことに気がつきましたので その記録をシェアいたします。 【ICFの「活動」と「参加」の違い】 すでにご存知だと思いますが、 大川(1 によれば、 ICFにおける「活動」と「参加」の定義は 以下のように述べられています。 【 活 動 】 生活行為、すなわち生活上の目的をもち、一連の動作からなる、具体的な行為のこと。 【 参 加 】 家庭や社会に関与し、そこで役割を果たすこと。 比較してみると、 活動は身体とモノとの単純な関わり方を示し、 参加はモノとの関わり方に個人の意識が加わっていると 考えられます。 例えば「りんごの皮むきをする」という活動に 「親として、子供の朝ごはんを準備してあげたい」という 個人の意識が加わることで、 「朝食にりんごを出す」という参加に変わります。 「和室で正座をする」という活動に 「今はもう亡くなったけど いつもこの和室で生活してたお祖父ちゃんに、 毎朝おはようって挨拶したい」という 個人の意識が加われば、 「毎朝、亡くなったお祖父ちゃんに挨拶をするために 和室で仏壇を拝む」という参加になります。 ですが、外傷や病気によって これまでの身体構造が変化し、 自分の身体イメージが強制的に変化させられる 場面に遭遇した時、 これまでの生活様式を変えられず、 なかなか参加が進まないことがあると思います。 その最初のステップとして、 リハビリテーションにおける「行動変容」が 重要になってきます。 【行動変容は、どうやって起こる?】 そもそも、行動はどのように促されるものなのでしょうか? 『行動は思考のもとで合理的に決定されるものである』 とした、WeiZsackeが提唱する意思決定のプロセス(2 によれば 1.  どんな選択肢があるのか 2. 選択肢にどの程度の価値があるのか 3. 価値が得られる可能性 4. 価値が得られない可能性と、 得られなかった時のリスク これら4つの基準で行動が決定される、と言われています。 また、上記4つの基準で行動を吟味するプロセスが存在するとした 「行動変容のトランスセオレティカル・モデル(Transtheoretical model :TTM)」 も提唱されています。(3 TTMでは、 1. 無関心期 2. 関心期 3. 準備期 4. 実行期 5. 維持期 の5段階に分けられ、このうち準備期・実行期にかけて 大きく価値が見出されることが報告されています。 『ある新たな行動に価値を感じるまでに 無関心期・関心期の2つのプロセスが存在している』 ということです。 先ほどの「りんごの皮むきをする」という活動を例にあげると、 1. 無関心期(りんごの皮なんて、別にむけなくていい。) 2. 関心期(りんごの皮むきができると、私ってどう変わるんだろう?) 3. 準備期(うまくできるようになりたい…) 4. 実行期(まだまだ下手くそだけど、続けてやってみよう!) 5. 維持期(子供が喜んでくれるから、続けてみよう^^) と、利用者さんの様子から 行動変容の段階を分類することはできます。 行動変容に至るまでに、まず 『自分が特定の活動を行うこと(または行わないこと)で 自分自身や、周りにいる人たちにどんな影響が及ぶのか?』 ということを、利用者さんが気づくことが重要です。 ここで重要になるのが、傾聴です。 【専門家は、医療従事者だけじゃない】 needはセラピストが専門的に必要と考える 心身機能のことであり、 Demandは利用者さんが個人生活で必要と考える 環境・個人的因子のことを指します。 利用者さん自身やご家族が、 最も利用者さんの生活・人生をわかっている 「個人の専門家」ですが 外傷や疾患によって、 これまでの自分自身のイメージが突然変わり 自分がわからなくなることがあります。 だから、傾聴によって その方自身が自分の人生や生活を 再び振り返ることが大切になります。 そして相手の話の要点を押さえた上で、 相手に伝わるように自分の考えを 即座に変換できることが、次に重要になってきます。 そのため、自分の話したいことを 瞬時に短くまとめる力が必要になってきます。     もし、臨床現場で 『目的の振り返り方がわからない…』 『いつの間にか、脱線しちゃう…』 『自分がどんな考えをしているのかが、わからない…』 『患者さんに、肝心なことをいつも聞きそびれてしまう…』 と、思われることがありましたら 「相手の話を傾聴すること」と 「自分の意見をまとめること」 の2つをまず意識してみてはいかがでしょうか?     もし、それでも難しい…と感じられたときは 英会話のエッセンスを取り入れて、 話す練習をしてみませんか? 実は、英語は 「要点をまとめて、簡潔に話すこと」 に特化した言語なので、 自分が何を考えているのかを意識でき、 話の要点をシンプルにまとめながら話したり、 相手の話を聴くことができます。 私自身、カナダで英語で患者さんと話しているときは、 自分自身の態度や考え方を 冷静に観察できていたことを覚えています。 そのエッセンスを 普段の生活場面でも活かせるように 3つのポイントに落とし込んだものが、 療法士のための英会話講座【YES! プレセミナー】となっています。 この講座では、英語を活用いたしますが、 英会話が苦手な方でも 楽しく学べる内容となっておりますので、 ぜひ、ご検討ください。 *********************************************** 療法士のための英会話講座【YES!】 》》》https://iairjapan.jp/yes (本講座は、対面式オンラインセミナーです。) 《 プログラム一覧 》 YES!プレセミナー 【 内 容 】 ・英会話をマスターするための《3つのルール》 ・勉強のための英語を、話すための英語に変える方法 ・高速でリスニング↔︎翻訳できるマインド養成法 ・考えたことを、英語でシンプルに伝える 【 開 催 日 時 】 《第13回目》 日時:2018年8月3日(金)20:00 ~ 21:00 《第14回目》 日時:2018年8月17日(金)20:00 ~ 21:00 《第15回目》 日時:2018年9月7日(金)20:00 ~ 21:00 《第16回目》 日時:2018年9月21日(金)20:00 ~ 21:00 【YES!プレセミナーへのお申し込みは、こちら】 ************************************************ *参照資料 ( 1 )  大川 弥生.ICF(国際生活機能分類) -「生きることの全体像」についての「共通言語」-.第1回社会保障審議会統計分科会生活機能分類専門委員会参考資料3.資料2-2. ( 2 )  Weizsaeker,von Viktor. Der...

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