前回から起き上がりにおいて注目することが多い、
on elbowについて整理しております。
その中でも先週は肩甲骨の動きについて整理していきました。
まだ読んでいない方はこちらから
起き上がりの動作分析 〜on elbowに必要な肩甲骨の動き〜
肩甲骨が安定して動きにブレーキをかけられることで、
回転の軸が肩関節から肘関節に伝わるとなっております。
では、肘関節に回転の軸が伝わった後、
on elbowになるためにはどのような機能が必要なのでしょうか?
本日はそれを整理していきましょう。
1 on elbowへの移行
肩甲骨がブレーキをかけることで、肩関節から肘関節に回転軸が移ります。
その後、肘関節が屈曲していき、on elbowの形になっていきます
つまり、安定した肘関節の屈曲動作が必要になってきます。
2 安定した肘関節の動きに必要な機能
動作を見るときは、どうしても大きく動いている関節に注目がいきやすいです。
それも大切ですが、大きく動く関節に注目した後、
その動きを可能にしている近位関節の安定性を確認していきましょう。
on elbowの場合、肩関節の安定性があるからこそ肘関節の屈曲が可能となります。
肩甲上腕関節が安定することで、上腕骨で体重を支えることが可能となり、
肘関節の屈曲が可能となってきます。
3 肩関節の注目ポイント
肩関節は非常の不安定な関節です。
その肩関節の安定化を図っているのが、
回旋筋腱板です。
回旋筋腱板とは
肩甲骨の前面と後面からおこる4つの筋、すなわち肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の腱のことをいい、上腕骨頭をかかえ込んで肩関節を安定させるはたらきがある。
(参考:基礎運動学 第6版)
起き上がりのon elbowの時には、伸展・外旋の動きがある棘下筋が主動作筋となり
肩関節を安定かさせます。
つまり、肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋のそれぞれの筋力を検査しておくことが大切になります。
4 まとめ
on elbowの安定性を見る時には、肩関節の安定性を確認する。
これにより、視点が絞られて、評価項目のピックアップが可能となってきます。
つまり、動作を養成校で学んだ運動学で考えていくことで、
臨床での”仮説→検証”の流れがスムーズに可能となってきます。
ぜひ臨床で意識していただき、動作分析から評価へつなげていきましょう。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
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