前回は体幹が回旋していくための要素として、
下側(支持側)になった肩甲骨が前方突出がポイントとなる、とわかってきました。
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では、その肩甲骨の前方突出が安定すると、体幹はどこが回旋していくのでしょうか?
本日はその回旋要素を整理していきましょう。
1 起き上がりの第2相の動き
動作を確認してみると上部体幹の回旋運動が生じています。
この上部体幹の動きがあるからこそ、
・head controlにより重心を前方に移動した起き上がり
・on elbow
などの次の動作につながっていきます。
2 体幹の動き
では、具体的にどの部位が回旋して来るのでしょうか?
(引用:姿勢の教科書より)
こちらのグラフを確認していくと第9胸椎より上の胸椎の回旋要素が強いことがわかります。
つまり、体幹が回旋する時に注目するべき視点は第9胸椎より上が動いているのか?ということになります。
3 回旋に必要な評価
上位胸椎の回旋を見ていくことが大切ですが、
脊柱の回旋動作を評価する際に意識しておかないといけないのが
”カップリングモーション”です。
カップリングモーションとは
椎間関節は関節面が傾斜しているために、側屈や屈伸運動の際に回旋運動が加わる部位がある。このように、ある一定の軸での回旋運動の際に、それと異なる軸の回旋運動が起こること。
となっています。
つまり回旋動作を見る際には
・屈曲、伸展
・側屈
の動きも確認していくことが大切です。
4 まとめ
起き上がりの際に上部体幹の回旋が必要です。
そのためには
・第9胸椎より上位の動きを見ておくこと
・カップリングモーションを考慮し、回旋以外にも屈伸、側屈を評価しておくこと
が大切になってきます。
ぜひ臨床で意識していただき、動作分析から評価へつなげていきましょう。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
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