起き上がりは頸部の屈曲・回旋から始まり、
次に肩甲帯が前方突出してきます。
この肩甲帯が前方突出することで、上部体幹の回旋が始まり、
その後のon elbowに繋がっていきます。
今回は、この肩甲帯の前方突出に必要な要素を整理していきましょう。
1 肩甲帯の動き
起き上がりに必要な肩甲帯の動きとして前方突出に注目することが多くあります。
では、この前方突出が安定するためにはどのような条件が必要でしょうか?
こちらの写真では上側になった肩甲帯は前方突出しておりますが、
その動きが行われるには、下側になった肩甲帯が安定していることが条件となっています。
2 上側になった肩甲帯の動き
上側になった肩甲帯は前方突出をすることにより、
その後、体幹の回旋が始まり、重心を前方に移動しながらの起き上がりを可能とします。
そのため、肩甲帯が前方突出するための
・肩甲胸郭関節の可動性
・前鋸筋の筋力
・菱形筋の筋力
・僧帽筋の筋力
をしっかりと測定しておきましょう。
3 下側になった肩甲帯の動き
下側になった肩甲帯は体幹を支持し、安定させることが重要となります。
この安定性があることにより、on elbowにスムーズに移行することができます。
そのため、肩甲帯が安定するための
前鋸筋の筋力
・菱形筋の筋力
・僧帽筋の筋力
をしっかりと測定しておきましょう
4 まとめ
起き上がりの時の肩甲帯の動きはどうしても動きが大きい方に注目してしまいます。
しかし、その大きな動きを安定して実施するためにも、支持している反対側の動きが重要です。
臨床では、ぜひ、両側の評価をしっかりと実施していきましょう。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
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