【脊柱圧迫骨折のリハビリテーション〜体幹トレーニングについて考える〜】  

脊柱圧迫骨折の治療ではほぼマストの
コルセットを用いた保存療法。

 

 

コルセットの役割は、骨折部の安静がメイン。
骨折初期に圧壊した椎体に過度な運動を入れないように
体幹全体の動きを阻害し、骨折の治癒過程を遅らせない
ようにするのが目的です。

 

 

しかし、骨折部の安静は保ちたいけど、今後の
廃用予防、ADL向上を考えると、運動をしないわけ
にも行かず…。

 

 

特にコルセットをしていることでの体幹機能の低下
は免れない状態。

 

 

圧迫骨折のリハビリテーションを展開する上で、
脊柱、体幹の安定化というところは切っても切れない
ところかと思われます。

 

 

皆さんも体幹機能は大事だってわかってはいる
とは思いますが、実際には難渋しているところ
でもあるかと思います。

 

 

今回はこの体幹機能のトレーニングについて
考えていきたいと思います。

 

 

ポイントは3つ

1.目的は何か?

2.体幹機能とは何か?を知る

3.トレーニングの紹介

 

 

この3つを押さえることで、圧迫骨折の
体幹トレーニングを考える土台ができる
と思います。

 

1)目的は何か?
病期によって若干ニュアンスは変わりますが、
大雑把にいえば脊柱・体幹の安定化

 

 

コルセット着用中の筋力低下を防ぐことと、
四肢の動きに対して先行的に体幹が安定してくれること。

 

 

「体幹機能向上」「体幹トレーニング」と聞くと、
まだ腹筋や背筋運動をして筋力を上げるイメージ
あるのではないでしょうか?

 

 

だとするとコルセットを外せないなら、
体幹トレーニングができないですよね?

 

 

目的は脊柱、体幹の安定化であり、腹筋、背筋群の
筋力向上ではありません。
(体幹の安定化≠腹筋・背筋筋力)

 

 

そのため腹筋運動や背筋運動は第一選択肢からは
外れます。

 

ではそもそも体幹の安定化とは何を指すのでしょうか?

 

2)体幹機能とは何か?
体幹機能として必要になる要素としてあげられるのは、
「四肢の運動に先行して、体幹が安定する」こと。
有名なのは予測的姿勢制御機構(APAs)です。

https://www.kansai.ac.jp/pdf/kuhs_kiyo_06/15_br_maruoka.pdf

 

私達の姿勢はこの姿勢制御機構に支えられているので、
神経系がしっかり働くためのベースとなる、筋骨格系の
活動が必要になります。

 

 

これらの機構で働く筋はインナーマッスルと呼ばれる
部位で、体幹部でいうと横隔膜・腹横筋・多裂筋、
骨盤底筋群
の4つが有名です。

 

 

これら4つの筋群が協調的に働くことで、
体幹部の安定を生み出し、神経系との調和が
とれていきます。

 

 

では、4つの筋をトレーニングする方法をご紹介します。

 

 

3)体幹トレーニング

目的は横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群の
協調した働きを促すことです。

 

 

方法としては、深呼吸を使います。

 

 

手順は

1、背臥位で膝を立てて、お腹に手をのせます。

2、一度全部息を吐ききって「鼻から」息を吸います。

3、息を吐く時は口をすぼめて、遠くのロウソクを消す
つもりで、
長く息を吐きます(必ず吐き切ること)

以上を3セット行います。

 

 

この3つができれば、自然とお腹を使った呼吸ができる
ので、4つの筋群にまんべんなく刺激が入ります。

 

 

もう1つは骨盤底筋群の単独トレーニング。
骨盤底筋群はなかなかフォーカスしにくい割に
横隔膜との協調という面では重要な役割を果たして
いるので、個別でトレーニングをします。

 

 

手順は

1、背臥位で膝を立てます(座位でもOK)

2、男性であれば睾丸を引き上げるイメージ、
女性であれば膣を締めるイメージで
大体30%ぐらいの力を入れます
  (難しければ、肛門を軽く締めるでもOK)

3、その状態を20秒ほどキープし、
これを3セット行います。

 

 

お伝えした2つのトレーニング自体には
あまりやった感はありません。

 

 

必ず、トレーニング前後に、課題となる動作を評価指標
として行い、前後比較してみてください。

 

 

わかりやすいのはSLRやブリッジ動作での体幹の安定性
が向上したり、動作が軽くなったりします。

 

 

一度ご自身で体感してみてはいかがでしょうか?

 

 

今回は脊柱圧迫骨折の体幹トレーニングについて
考えていきました。

 

闇雲にトレーニング方法を検索する前に目的の確認
体幹機能とは何かを知ることで、必要な方法論が見え
てきます。

 

 

皆さんの臨床の参考になれば幸いです。

 

 

最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

理学療法士 中嶋 光秀

 

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