立ち上がりの動作分析の結果
『膝関節が伸展しない・・・』
となった場合はまず、
そもそもの膝関節の伸展可動域を確認しましょう。
と先週は整理してみました。
その中で膝関節が最終伸展し、立位の安定性につなげるために、スクリューホームムーブメント(Screw home movement、終末強制回旋運動)を確認していくことが大切です。
まだ確認されていないかたはこちらから
『立ち上がり時の膝伸展に必要な要素①』
では、このスクリューホームムーブメントは荷重時にはどのように働くのでしょうか?
本日はそれを整理していきましょう。
1 荷重時と非荷重時の違い(CKCとOKC)
まずここで整理しないといけないのが開放運動連鎖(open kinetic chain:以下OKC)と、閉鎖運動連鎖(closed kinetic chain:以下CKC)です。
OKCでは、四肢の最遠位に位置する体節の動きは自由である。これに対してCKCでは、最遠位部の体節に自由な動きを制限する外力負荷がかけられた状態と定義されている。
(引用:OKCとCKCでの膝関節の副運動の変化について)
つまり
・OKCでは遠位が動く
・CKCでは近位が動く
と整理できます。
2 スクリューホームムーブメントのOKCとCKCは?
スクリューホームムーブメントをもう一度整理すると
膝関節の完全伸展位でのロッキングには、約10°の外旋が必要である。膝関節最終伸展30°の範囲で見られる脛骨が外旋する動きをスクリューホームムーブメントという。
(参考:筋骨格系のキネシオロジー)
です。しかし、これはOKCでの話になります。このスクリューホームムーブメントをOKCとCKCで整理していくと
・OKCでは脛骨が外旋
・CKCでは大腿骨が内旋
となります。
3 立位で膝関節伸展するための要素
上記の内容を整理していくと
立位で膝関節のスクリューホームムーブメントを出して伸展させるためには、
・股関節の内旋角度
が必要となります。
4 まとめ
荷重時に膝関節の伸展するためにスクリューホームムーブメントを出すためには股関節の伸展が必要となります。
学生時代に股関節の内外旋のROMを測定する意味が分からなくただ作業として測定していましたが、ともて大切な測定です。
ぜひ、臨床で股関節のROMもしっかりと測定できるようにしていきましょう。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
作業療法士 加藤淳
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