立ち上がりの分析 骨盤に注目して②

前回の『立ち上がりの動作分析 骨盤に注目して①』では立ち上がり時の骨盤に注目し、前傾が困難な人には

①股関節の可動性
②仙腸関節の可動性
③腰椎の可動性

に注目して評価を進めていくことが大切です、とお伝えしました。つまり可動性に注目した内容です。

本日は、可動性以外にも骨盤の前傾を阻害している要因について考えて行きましょう。

1.関節可動域測定

可動域測定には2つの測定方法があります。
 他動運動での可動域測定
 自動運動での可動域測定
ですね。この2つを測定する目的としては
 他動:動かせるだけの関節の状態になっているのか?
 自動:動かせるだけの能力(筋力)はあるのか?
です。

つまり、関節が動くためには可動域と筋力が大切になります。
そのため、臨床では関節可動域測定(ROM)と同じくらいMMT(筋力検査)が実施されています。

では、骨盤前傾に必要な筋力がどうなっているのでしょうか?

 

2.骨盤前傾に必要な筋①

骨盤の前傾は、前方と後方の両方からバランス良く支えることで可能となります。ちょうど吊り橋のように支えあっているイメージです。

その前方を担当している筋は
腸腰筋です。

腸腰筋は大腰筋と腸骨筋の2つの筋の総称となっており起始・停止は

起始 停止
大腰筋 第12胸椎~第4(5)腰椎椎体,横突起,

椎間円板

大腿骨小転子
腸骨筋 腸骨窩,仙骨翼 大腿骨小転子

となっており、前面を走行することが分かります。
つまり、骨盤前傾ができない人に対して腸腰筋のMMTを測定することが大切です。

 

3.骨盤前傾に必要な筋②

一方で後方を担当する筋は多裂筋です。より詳しくお話しすると腰部多裂筋です。
この多裂筋の起始・停止は

起始 停止
多裂筋 仙骨,仙腸靭帯,腰椎乳頭突起、胸椎横突起,頚椎関節突起 5腰椎から第2頚椎の隣接する(24椎骨を飛び越える)椎体の棘突起

となっており、後面を走行しております。
骨盤前傾ができない人に腸腰筋のMMTを取ることの重要性は多くの療法士が知っていますが、多裂筋の筋力も大切になっています。

 

4.まとめ

立ち上がりの初期にて骨盤前傾ができない場合、可動域と筋力を評価していくことが大切です。MMTを測定する対象として
・腸腰筋
・多裂筋
をご紹介しました。ぜひ、明日からの臨床で骨盤前傾が難しい人がいた場合はここに注目して評価を進めてみてください。

 

最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

作業療法士 加藤淳

 

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