症例紹介〜セラピストがやりたい事より患者さんの問題解決が先〜

5年目を過ぎた中堅以上のセラピストは、
職場内でも一人前の即戦力として重宝がられます。

技術や知識が豊富になり、自分の介入方法に自信を
持ち始めるのもこの頃だと思います。

しかし、この自信に溢れてきだす時期は落とし穴が
待っていることがよくあります。


その一つが、

「セラピストの介入の方向性と患者さんの
主訴がマッチしない」

という問題です。

1つ例を出します。

見守り歩行可能な失調症状メインの難病の患者さん。
PT、OT、STの3療法が処方されていました。

主訴は「肩〜背中にかけての痛み」とのことでした。

担当PTからの申し送りでは、【歩行自立が目標】
なので「いつもやってる運動療法」を継続して欲しいとのオーダー。

肩〜背中の痛みに関しては、「いつもマッサージを
楽しみにしてるので、最後に必ず入れてください」
とのこと。

歩行獲得を最優先にしないと遠くない将来歩行ができなくなる疾患でもあったため、

「歩行獲得」に対する何かアドバイスができればと思いフォローに入りました。

患者さんとご挨拶をして、自覚されている現状の問題について聞いたところ、「肩〜背中が痛くてね〜」
とのこと。

歩行に関しては、「今はなんとかふらつきながらも
歩けるので、なんとかなりそうなんだけど・・・」

「今」歩行に困っている様子ではなさそうでした。

そこで肩の痛みに関して詳しく聞くと、

「寝返りしただけで痛みで目が覚めることがあり、睡眠不足で辛い」

とのこと。そのせいで余計フラフラするとの事でした。


ここに「患者さんの主訴」と「セラピストの介入」の
方向性の違いが見られました。

患者さんは「痛みで眠れない」
PTは
「歩行獲得」

PTとはいえ「歩行獲得」に注視するだけで
なく
「生活」を見据える必要はあります。

OTが介入しているからといって丸投げにはできません。

そもそも歩行うんぬん以前に「睡眠不足」というのは
身体・精神活動そのものを左右します。

まずは睡眠を妨げる「痛み」をどうにかする必要が
あったので当日のリハ内容を変更して肩〜背中にかけ
ての痛みを取るようなアプローチを中心に時間を使い
ました。

結果、介入直後は肩〜背中の痛みもほぼなくなり、
歩行も若干軽やかに。

翌日、よく眠れたと報告があり、
すっきりとした表情をされていました。

担当セラピストの介入は「歩行獲得」ということ
に関しては問題ありませんでした。

結果も出ています。

ただ、主訴よりもPTという職種として正しい
(であろう)方向性で一方的に介入するのは
リハビリテーションではありません。

何をするか?ではなく、何が目的なのか?
そこに患者さんの主体があるのか?

経験を積んでいるセラピストであるからこそ、
気をつけていきたいところですね。

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ありがとうございます。

理学療法士 中嶋 光秀

 

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