精神科OT限定講座開催報告

精神科OT限定講座報告!【作業療法とは?】(号外)

みなさんこんにちは。

先週は「精神科作業療法士の為の身体アプローチ入門セミナー」を開催しました。

30人の枠を募集していたのですが、なんと25名の参加!

 

んんんん?
これは……実に面白い!

作業療法士1名につき25名が精神科OTの算定基準ですものね。

うん、これはいいや。

次回から精神科作業療法の算定要件に合わせた募集をしよう(笑)

 

恒常的でなければ1割の追加参加も認める……ってのが東京の指導であったけど。

ペアワークをする手前、偶数が助かるけど、1割追加しても27名ですものね。

まあ、アレです。次回も30名募集して25名以内だったら本気で考えます(笑)

 

ということで今回は、参加を見送ってしまった方の為に内容の紹介を……
受講した方は講義内容の復習となる内容を紹介します。

 

 

受講前から講義がはじまる!

事前予習

実は今回、初めての試みとして……

  1. 受講前に予習用テキストの配布。
  2. 当日、予習用のテキストを元に講義。
  3. 追加資料等は当日渡し。
  4. お互いにある事をするワークを実施。
  5. 後日、メールと収録動画で復習(実はまだ準備中)
  6. フォローアップ時に当日追加した資料を配布(実はまだ準備中)

をしました。

次回は、ここにオンライン講義も含めていく予定なので、次回の方がもっと面白くなりそうです。

では、次から講義内容の一部を紹介!

 

 

何故身体アプローチ?

なぜ身体アプローチ

最初に皆さんに伺ったのはこの質問。

「なんで、身体アプローチをする必要があるんだ?」

そりゃあ、精神科の現場で困っているからですよね。

でも、精神科作業療法士であるあなたが困っている以上に、患者さんの方が困っています。

今回学ぶ理由が「クライアント中心なのか?」は大切なことです。

って事で、最初に自分が学ぶ理由をハッキリさせてからのかいしとなりました。

今、あなたが受講を検討しているなら、まずは学ぶ理由がどの方向を向いているのかを確認しましょうね。

 

 

卵が先か、鶏が先か?

心身はモビール

卵鶏論争ってありますね。

僕ら精神科OTならコレでしょう。

「心が先か、身体が先か?」

ICFの表記が心身機能構造だからって、心が先とは必ずしも言い切れません。

むしろ、どっちが先でもどこかに不調をきたします。

「心と身体はモビール」です。

どっちかではなく、どっちも関わるのが作業療法ですよね。

 

 

とは言え、今回は身体から!

IAIRコンセプト

とは言え、今回は身体からの介入を先に行う事を提案しました。

IAIRで提案しているように、人は「不動状態」にいる事で心身の不調をきたします。

図のIAIRコンセプトを見ていただくと分かる通り、不動を引き起こす要因は双方向の矢印で互いに影響を与え合っています。

普段はハンズオフに関わる精神科作業療法士の皆さんが、ハンズオンも関わることができれば、マルチプレイヤー……いえ複合能力療法士として十二分に活躍できます!

ICFでも分類不能な個人因子を重点的に関わってきた精神科作業療法士ならではの身体介入を目指していきたいものですね。

 

 

評価は5パターン!

評価

図のように、今回は5つのポイントをチェックしました。

後に介入する腹部ポンピングというアプローチで、患者さんの転倒リスクを減ら事が期待できるのですが、実際に自分の身体で変化を体験しないことには、現場で使えません。

今回のもう一つのテーマは「知る→体験する→実践する」です。

知ったことを自身の身体で体験することで、知っている情報から使える知識に。

実践することで、使える知識を使っている知恵に変えることが目的。

ICFの活動と一緒です。「できる活動」か「している活動」かで参加が変わる、ですよね。

 

 

介入は組織滑走法で!

組織滑走法

はい。IAIRでお伝えしている「組織滑走法(TGA)」その中から「腹部ポンピング」というアプローチ法を皆さんで練習しましたね。

図はTGAの紹介です。じっくり見たい方は是非リンクから先へどうぞ。

このアプローチを行うことで、腹部の筋群や腹膜、内蔵の滑走と血液循環等の改善を期待しており、実際に脊柱の可動性、立位安定性、体幹安定性、下肢筋出力の向上を受講した皆さんの身体で確認できました。

現場で「◯◯の方に使いたい!」と皆さんアウトプットしてましたね。

もう現場で確認できたでしょうか?

 

 

午後は集団療法の中で身体アプローチ!

午後に飛びました。午後は精神科だけではなくデイケアや老健でも多く行われている集団療法。その中で実際に複数人数同時に行う方法として……

「ココロエクササイズ®」という方法を提案しました。

ココロエクササイズ®とは、脳内セロトニンに限らず、脳と身体に対して効果的な作業活動を組み合わせ、作業療法の現場で行えるセッションを通じて、心身のバランスを整えるプログラムとして統合したもの……と齋藤が提案しているものです。

今回は限らずと言った舌の根も乾かぬうちに脳内セロトニン活性を中心としたものを提供しました。(セロトニン活性については動画参照です)

 

 

予習してきたから大丈夫?実践大会!

ココロエクササイズ®

実はこのココロエクササイズ®……ガッチリやったら二時間まるまる使っちゃいます!

なので、今回は入門編として、なるべく簡単なものをいくつか紹介しました。

体幹編、上肢編、下肢編に分けて行えば、二時間の作業療法の前に行うウォーミングアップ(アイスブレーク)に最適

5~15分ほど行えば……あるイイコトが脳内で起きるんでしたよね?

受講した方は、何度も僕が質問したこと、思い出してくださいね。

 

 

実践大会と言うより模擬戦?

ココロエクササイズ®

実は今回、ある取り組みをしていただきました。

  1. 予習してきた内容をふまえ、僕が皆さんの前で手本を見せる。
  2. 手本を見たら、受講生さんは、ペアでお互いに説明をしあう!

このお互いに説明し合うというのがポイント。
(実はもう一つ取り組みをしましたが、それは受講生だけのヒミツってことで)

最も学習効果が高まるのは、学んだことを誰かに教えることです。

それを強制的にやってもらった次第です。

「え、凄……なんで一度で説明できるんですか?」

とは、当日サポートを務めてくれた言語聴覚士のスタッフ。

うふふん^^

そりゃあ、みんな精神科作業療法士ですから。

活動リーダーはお手のものですって。

 

 

感想を紹介

感想、声

とまあ、こんな感じでやってきました。

ここで少しばかり感想を紹介します。

 

S先生 5年目

    • 精神科に長くいて忘れてしまった基礎も思い出させていただき、明日から臨床の自信につながりました。

A先生

    • 覚えた事を相手に教える事をとおして自分自身の理解度が深まり、また相手に伝える事の難しさを学びました。
    • アプローチがシンプルだったため、苦手意識が減ったと思いました。

 

Y先生 2年目

    • “からだをさわる”ことの苦手意識が元々強くありました。精神科領域の講習を探していたときに見つけ、すぐに参加を決めました。
    • 患者さんへの分かりやすい伝え方も教えて頂けたため、今後どんどん実践していきたいです。

B先生

    • 実技があることで分かりやすく、記憶にも残りやすかったです。
    • プレゼンも聞きやすく、資料もまとまっていて良かったです。

F先生 1年目

    • 身障領域の知識は乏しかったですが、それでも臨床ですぐに取り入れやすそうなアプローチを知ることができて大変よかったです。
    • 雰囲気もなじみやすく、楽しむことができました。

C先生 12年目

    • 心身両面に介入できるOTになりたいと思っていたところ、「実習以来身体アプローチから離れていた人……」とのキーワードに、私でも学べるかな?と参加のハードルが下がり、やってみようと言う気持ちになりました。
    • (受講後)身体アプローチへの苦手意識が少し薄れた気がします。
    • 臨床で実践できる手技を覚えられて良かったです。
    • 同じ悩みを持つ方と触れ合えたことも楽しい時間になりました。

 

などなどなどなど、他にも17名の方から感想をいただきましたが今回はここまで。
参加された皆様、本当にありがとうございます。

そして、今回参加できなかったけど、次回参加をご希望の方は、こちらのIAIR公式LINEと友達になってください。

次回開催が決まり次第、ご連絡しますね。

友だち追加

 

反省&改善点

PDCAはリハビリ

実はスタッフ間で反省会をしたなかで、次につながるアイデアをいただきました。

内容盛り盛り問題

今回少し……盛り沢山でした。

身体アプローチとして、個別の関わりと集団の関わりのどちらが、僕の感覚では判断つきませんでした。なので、どっちも盛り込んだのですが……お陰さまで盛り盛り。

対策:次回は「身体アプローチ(個人)」と「ココロエクササイズ®(集団)」で分けて開催します。

 

評価のパッケージをするか?

今回質問の中に評価内容をどのように記録するか、というものがありました。

一応、記載例を紹介したものの……出来上がったパッケージングされた評価表にはネガティブな部分もあります。

経験が浅いほど、そこしか見なくなる問題。

そこだけ見ておけばいい、という訳ではないことがわかっているものの、現場で多忙になればそうとも言い切れません。さて困ったぞ。

対策:次回内容を分けて行うなら、評価を実践する時間を増やそう!現場で応用できるように、評価の解答ではなく、評価の方法と組み立て方をやろう!何なら、日程を増やして触診の苦手解決や、ROMexの基礎講座とかも計画しよう!

 

ココロエクササイズ®の練習時間が足りない?

ここは若干予想どおりでしたが、練習時間が足りない!

先のコラムでは「精神科OTですから!」と胸を張ったものの、再現性をもっと上げておきたい!

対策:むしろこちらは、日数を増やす!複数日程でガッチリ開催!

 

ってな感じです。

次回は分けて開催になりそうですね。

 

 

まとめ

久々に精神科作業療法の雰囲気を伺う事ができ、僕自身も大収穫でした。

 

身体介入に悩むOTさんを救いたい!僕も現場で悩みました。

でも、勇気を出して、勉強を始めたことで、様々な気づきを得られました。

 

今後も精神科作業療法士さんと交流する場を作って行きますので、学びを深めていきましょう!

 

*コラム裏話をここで紹介^^ 色々トークしましょう!

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もし、今後も作業療法について一緒に学びたい方はご参加ください!

3月1日募集開始!

目指せ!365日分のアクティビティネタ集!

作業活動で悩むOTさんがとても多い!活動構築の足がかりを提供すべく、IAIR-OT-TEAMが立ち上がりました!

随時情報を追加してまいります!乞うご期待!

作業療法講義

 


Saito Makoto

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精神科作業療法に従事する。そのなか、臨床実習指導と院内改善指導に携わり、統合的な視点で医療の質向上をマネジメントする取組みを10年にわたり行ってきた。 IAIRに参加することで、病ではなく人をみる視点を手に入れ、同時に組織も人と同じく、病を抱えていることに気づく。共に育む「共育」をテーマに、療法士一人一人が組織に関わるための多角的な視点を持てるよう、人財育成とマネジメントに関する発信を行っている。
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