後輩「そういえば、ウチってストレスチェックしてましたっけ?」
先輩「あぁ~やってないかもね~」
後輩「あれって、義務じゃ……??」
先輩「う……確かに」
科長「いや、やったでしょ!6月末に!」
先輩・後輩(え?やった……?)
新人「あのアンケートですか?」
科長「そう。アンケートでセルフチェックしたあれ!」
先輩・後輩「あぁ~」
と、さすがに彼らはとぼけ過ぎです。
実際には57項目からなるチェックリストを元にセルフチェックや、職場単位でチェックしていきます。
よくよく見ていくと細かい部分が大変ですが、セルフチェックしてみるといいかもしれませんね。
ということで、今回のテーマは「ストレス」です。
目次
ストレスチェックって何だっけ?
今は働き方改革の話題が出ていますね。
その更に前……労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)が主な目的として制度化されたものが「ストレスチェック制度」です。
もう少しだけ詳しく話せば、労働者のストレスの程度を把握し、労働者自身のストレスへの気付 きを促すとともに、職場改善につなげ、働きやすい職場づくりを進めることによっ て、労働者がメンタルヘルス不調となることを未然に防止すること(一次予防)を 主な目的(*1)としています。
実施義務の対象事業者って?
常時50人以上の労働者……パートや派遣社員も含めてです……を使用する事業所には実施義務があります。
常時50人未満なら、努力義務だそうです。今のところは。
とはいえ、どこもかしこもメンタルヘルス不調の話題に事欠きませんね。
医療機関ってやり辛い?
実は医療現場ならではの課題もあるようです。
医療機関は、常にギリギリの配置で業務が行われています。
よく銀行から「人件費にお金をかけすぎです」と経営陣が指摘されていますね。
保険診療の基準を満たすためには仕方ない配置なんですけどねぇ。
それもあって、ストレスチェックの担当者を専任で置くのが難しいのです。
医療機関ならではの課題はまだある?
またチェック後の面談をする医師も内部職員だと、本音で話し辛いですよね。
加えて、他業種とチェック項目が実情に合わないこともしばしば。
それもあって、厚労省で出しているものと少しばかり違った内容で行われることもあるようです。
代行サービスも増えていますしね。
実物を見て、チェックしてみよう!
やるかどうかはお任せしますが、今回厚労省HPから簡易調査表(*2)と簡易判定法(*3)のデータリンクを転載しております。
クリニック勤務、訪問事業など、小規模な組織のなかで働いている方が増えてきました。
もし、ストレスチェックをしたことがないわ!と言う方はおためしあれ。
療法士を癒すのは誰か?
前回は「療法士だって人なのだから、相談相手を見つけて話をしてみよう。解決しなくてもいいから」とまとめました。
ですが今回は評価表を使って、数値化、グラフ化し、自身のメンタルヘルスの現状把握をする流れになりました。
今回は少々キツイ物言い、対応かもしれませんが、なかには可視化されることで、ハッと気づく方もいます。
メンタルヘルス不調に陥っていると、自分の事がよく分からなくなってしまいます。
今回は「誰か」ではなく「何か」を頼りに今に気づくことができればいいですね。
「今の自分を知り、今の自分を知ったと思い込んでいる自分を疑う。更にそんな自分を疑う」
うん、何を言っているのかわからなくなりそうですね。
療法士として、自分自身をも複数の視点で見る事ができるようになれば良いのかもしれませんね。
まとめ……になってないまとめ
今回も「療法士を癒すのは誰か?」をストレスという切り口から考えてみました。
いや、ストレスというよりストレスチェック制度ですね。
ストレス……と言うなら、脳科学作業療法や精神科作業療法士向け講義のなかでお伝えしている「脳とストレスのメカニズム」の話が先だったかもしれません。
また行動分析の視点からもメンタルヘルスに関われる可能性もあります。
セミナーじゃなくて、今後はそういったワークショップを皆さんと一緒にやっていきたいですね。
参考文献
- 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(厚労省HPより)
https://www.mhlw.go.jp/content/000533925.pdf - 職業性ストレス簡易調査票(厚労省HPより)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/dl/stress-check_j.pdf - 簡易判定法(厚労省HPより)
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0607-6p_0002.pdf
療法士を癒す場を創りたい!
IAIRでは会員の皆様をオンラインサロン「IAIR-Cafe」に招待しております。
最近流行りのオンラインサロンにも様々なタイプがあるのですが……
IAIR-Cafeを単なるコミュニティではなく、皆さんと一緒に新たなものを創り出せるアイデア創出の場にできたらいいな~と妄想しております。
まだ妄想です。一緒に行動してくれると企画が動き出すでしょう。
もしあなたが臨床で悩み、孤独感を感じているなら、参加してみませんか?
ちょっとした勇気が、今の状況を一変させるかもしれませんよ。