分布で見る組織の未来図

人員分布から見る組織の未来予想図【5年目を過ぎた療法士の君へ】(43)

新人「本当に先輩、辞めちゃうんでしょうか?」
後輩「前も言ったけど、毎年だからね~どうなんだろうね」
科長「う~ん……彼女に辞められてしまうのは困るな~」
新人「科長……どう困るんですか?」
後輩「あ、それ、俺も聞きたいです」
科長「一言で言えばバランスかな。あと未来展望」
新人「バランス……ですか……」
後輩「まぁ、バランスはわかりますけど、未来展望って??」

 

さて、先輩さんが辞めると言い出してそろそろ1ヶ月。
管理職でもある科長さんは、悩みが大きくなってきますね。
どうなるかは未知数。今後の展開次第です。

とはいえ、科長さんには元々2つの考えがあってメンバーを増員したのでした。
その考えを紐解いていきましょう。

 

 

スタッフの分布を調べてみよう!

分布図

「5年目を過ぎた療法士の君へ」と言うシリーズ通り、5年目を過ぎると「やること」が増えます。

療法士の技術的な部分に加え、施設基準など、病院指導に関連すること。

組織の方向性やその中での役割などなど。

知らないことばかりが増えていくでしょう。

ですが、慌てることはありません。

質問するべき相手、知ったことを伝えるべき相手は、スタッフの入職時期と経験年数を一覧表にすることで見えてきます!

 

 

人の分布から何を見る?

法則性

もちろん、質問する相手を見つけるだけではありません。

他にも見えてきませんか?

スタッフ分布図

この組織は4人しかいませんが、法則が見えてくるはずです。

例えば、年齢差、男女比、経験年数の差、職種の違い……

ね、この科長、満遍なく人を集めたいと思ってたのではないでしょうか?

 

 

分布からどんな組織を作りたいかが見える!

未来図

分布図を見るとその組織が何を大切にしているのかが見えると言います。

あなたは京都アニメーション放火殺人事件をご存知でしょうか?

非常に痛ましい事件でしたね。

死者の性別は女性21人、男性14人で、年齢は20代16人、30代11人、40代7人、60代1人だったそうです。

もっと細かく見ると、20代の方達は全年齢に分布。

30代の方達は前半に2年おき。40代の方も2年おき。

60代の方は経営側だったそうですね。

経営側は、10年後、20年後を見据えて若手の育成に力を入れていたことが伺えますね。

 

 

バランスは人で創る未来!

分布とバランス

とある組織では、職員の出入りが激しく、ある時一気に若手と中堅層が退職し、ベテラン勢と新人のみの現場になったことがあるそうです。

当然ですが、動かないベテランと動き過ぎるベテランでギスギス。

新人は「なんでそんなことも出来ないの!」と怒られる毎日で戦々恐々。

育てる気持ちのカケラも感じられず、中堅層から若手、若手から新人という教育の流れが止まってしまいました。

結局その組織は立て直すのに5年以上かかりました。もちろん毎年1年も持たない新入職者を取っ替え引っ替えが続いています。

 

京都アニメーションさんの数字をお借りして話をすると……

おそらくですが、京アニさんは毎年1~2名ずつ男女で増員し、先輩が後輩を育てる流れができていたのではないか……と想像してしまいます。

経営側の皆さんは、長期的に「人」を見て、「人」が「人」を育てるサイクルと、配置の調整をしてきたのでしょう。

 

我々リハビリ専門職も中身は違えど、同じく「専門技術を持つ人」です。

我々にも出来ないはずがない!と思いますが、いかがでしょう?

 

 

まとめ

さて、ここで「ウチはウチ、ヨソはヨソ」と見ない振りして、考えないことも出来るでしょう。

ですが、対岸の火事と思っていると、思いがけないタイミングで大きな痛手を被ります。

もし、あなたが管理職なら、皆さんの分布図を作って、5年後、10年後にどんな組織にしたいかを考える時間を持ちましょう。

もし、あなたが5年目を過ぎた一般職なら、同じく分布図を作って、組織がどんな未来図を描こうとしているのかを知りましょう。

突然空白の世代ができれば、組織の力は確実に落ちます。

あなたの行動次第で、組織はいくらでも変わっていけますよ。

 

 

追伸

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Saito Makoto

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精神科作業療法に従事する。そのなか、臨床実習指導と院内改善指導に携わり、統合的な視点で医療の質向上をマネジメントする取組みを10年にわたり行ってきた。 IAIRに参加することで、病ではなく人をみる視点を手に入れ、同時に組織も人と同じく、病を抱えていることに気づく。共に育む「共育」をテーマに、療法士一人一人が組織に関わるための多角的な視点を持てるよう、人財育成とマネジメントに関する発信を行っている。
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