介護予防事業の実際

社会保障費膨らむ・・・

来年度予算の概算が発表されていましたね。

20年度概算要求105兆円規模 社会保障費膨らむ
(2019/8/24 23:00 日本経済新聞)

 

我々リハビリテーション職と関連が深い社会保障費は・・・

要求額が最大になるのは社会保障費だ。政府は20年度に高齢化などで増える分(自然増)を5300億円と見積もる。子育てや雇用関係も含めると19年度の要求額(31.9兆円)を上回り、33兆円超まで膨らむ可能性が高い。
(上記より引用)

 

自然増のぶんだけで収まるでしょうか・・・?

 

こうなってくると「社会保障費削減」の声が高まるわけですけど、そのうち介護費に関する取り組みは徐々に具体化されていっています。

要介護状態にならないように、介護状態が悪化しないように「予防する」取り組みです。

 

 

厚生労働省のサイトに公表されている「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」の中間とりまとめ資料を見てみます。

 

【一般介護予防事業に今後求められる機能】

今後の課題として、「利用者としての参加だけではなく担い手としての参加」が挙げられていました。

 

高齢者を「サービスや予防の取り組みを利用する側」というふうに限定的に見るのではなく、「提供する側」として考えていくことで事業に関わる対象者は増えていきます。

 

利用していた人がサービスの担い手になることもあるでしょうし、担い手だった人が利用する側になることもあるでしょう。

そういう流動的な状態が「共生社会」を作るのだと考えます。

 

 

年齢や性別、趣味などの関心、健康状態が様々であるので、個々の状況に応じて参加できるよう、バリエーションを増やしていくことも大切だと書かれています。

予防事業が、体操やお茶飲みや何かの制作ばかりだったら、そこに興味を持たない人や健康状態的に参加できない人は、除外されてしまいますよね。

 

大集団へ向けた事業から、もう少し小グループに目を向けた事業の構築が求められているのかもしれません。。

 

【一般介護予防事業の実際】

また、下記の画像に示されているような行政が絡まない取り組みに関しても今後増えていくことになるでしょう。

 

 

一般介護予防事業において医療専門職の関与は重要かつ期待されているようなのですが、

さらに、地域における介護予防の取組の機能強化を図るため、一般介護予防事業において、通いの場等への定期的な医療専門職等の関与を促進する地域リハビリテーション活動支援事業があるが、取組を進めている自治体は、約5割である。

というのが現状のようです。

 

 

こういった取り組みは

「住民主体で進める」

という認識が重要である、と書かれています。

 

 

さて、依頼する住民の人たちは「医療従事者」にどんなことを依頼できるのかを知っているでしょうか???

 

体操指導とかが多いと聞いたことがあります。。。

 

 

一般介護予防事業で医療従事者への依頼の割合を見てみると、リハビリ専門職が圧倒的に多いわけです。

一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会中間取りまとめ(参考資料)より

 

声をかけやすいのでしょうかね?

だからこそ、もっとリハビリ専門職が「こういうことができます!」と声を出していけるといいのではないかな、と思います。

「そんなことも頼めるのか!」

と、住民側の気づきに繋がるかもしれません。

 

 

宮城県、熊本県の実例が紹介されていました。

 

IAIRのスタッフを務めてくれていた富山県の作業療法士、中平省吾さんは「お風呂を活用したコミュニティー」という観点で銭湯を運営して、地域へ活躍の場を広げられています。

《立山鉱泉》

https://www.facebook.com/ofuroya/

 

国が制定する公助だけでは限界を迎え、「自助、共助」の視点や活動が求められています。

中平さんは自助、共助で生活するコミュニティーを支える側として事業を運営されています。

 

 

 

病院や施設や在宅じゃない場所でも、発想を少し変えると活躍の場は広がりますね。

 

 

国の方針は・・・

もう一つ気になるポイントが。。。

こちらの画像をご覧ください。

適切な評価によって効果が確認できた自治体にはインセンティブが支払われるように予算が組まれています。

これは、国が主導になって全国一律の基準のもとで交付金を用意するわけじゃなくなることを示しています。

 

つまり、各地方自治体で、然るべき活動を行なって結果を出したところがお金を得られる、という仕組みですよね。

 

 

そういう意味では、これからリハビリ専門職へのオファーはさらに増えていくかもしれませんね。

これまでよりもさらに「自分は何ができるか」をアピールしていくことが求められるでしょう。

 

 

病院内で、関節機能や筋機能を高めることに一生懸命になることも否定しません。

そういう技術や知識を、地域に還元できていけることが求められる世の中になってきているわけです。

 

 

IAIRでお知らせしている「ウォーキング療法士」は、さきほど挙げた「行政の取り組みとは異なる予防事業」の一つとも言えます。

この部分ですね。

– 自治体の介護保険の担当以外の部局が行う、スポーツや生涯学習に関する取組、公園や農園を活用した取組など介護予防につながる取組
– 民間企業や社会福祉協議会など多様な主体と連携した取組
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000539466.pdf

 

先日、プレスリリースも行われました。

 

ウォーキング療法士の詳細はこちら

 

 

医療、介護のリハビリで、患者さん利用者さんの症状や疾患にだけフォーカスするのではなく、社会や地域で求められていることにフォーカスしていくことが、さらに重要になっていきますね。

 

社会や地域について知ることで、リハビリのプログラムも変化していくことでしょう。

 

 

 


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