回復期リハビリ病棟では退院後の生活をデザインしよう

回復期リハビリテーション病棟協会から公表されているデータを見ますと、2018年10月1日までの段階で、累計の病床届出数は毎年増えていっています。

 

回復期リハビリテーション病棟は、リハビリ室で行われるリハビリだけでなく、病棟生活でのリハビリを積極的に取り入れて、ADLを高めていこうと取り組む場所です。

 

 

リハビリ室にはない、実際の生活の場面を想定して評価やプログラムの実施が行われるため、排泄や入浴の場面に療法士が介入することや、看護、介護のスタッフとの連携が重要です。

 

 

集中的で、充実したリハビリテーションによって順調に回復していくケースもありますが、そうでない場合もあります。

 

 

回復期リハビリテーション病棟での生活が充実しすぎているため、退院後の生活とのギャップが生じている、という話を聞くことがありますので退院後の患者さんの生活をデザインした取り組みは今後ますます重要になっていくことでしょう。

 

 

 

さて、生活をデザイン、とは具体的にどんな介入をすると良いのでしょう?

・家屋に取り付ける手すりの位置

・ADL動作の手順

・介助の方法

・福祉用具の選定

・公的サービス

こういったことは、入院中もよく検討され、実施されていることと思います。

 

 

当たり前ですが、患者さんの生命活動は退院後も続くわけですので、回復に向けたシステムは作動し続けます。

元陸上競技者の為末大さんが、このように言っています。

アスリートの回復方法は、大きく分けると睡眠と食事しかない。

その中でも魚を食べるか肉を食べるかも、先に何を食べるかも選択できる。またいつ食べるかも選ぶことができる。この選択は小さな違いに見えるが、毎日積み上がっていくと無視できない大きさになっていく。一番影響が大きいのは回復に関するところで、トップアスリートになると練習の質を高めるには疲労からいかに回復するかしかなくなるので、食事の重要度はどんどん高くなる。バランスよく食べていない選手は長続きしない。

以上「私のパフォーマンス理論 vol.33 -食事について-」より引用

 

為末さんは「疲労からの回復」という表現をされていますので、疾病や症状の回復とは違うものを指しているかもしれません。

しかし、「疲労からの回復」は患者さんであっても日々の生活で経験することです。

アスリートと同じように行う必要はありませんが、「回復に注目する」考え方は重要です。

 

 

為末さんは食事と睡眠が回復にとって重要である、と書いています。

 

食事も睡眠も、生活からは切り離せないものですよね。

 

 

先ほど触れました「生活をデザインする」ということが、まさにここに当たるだろうと考えています。

「どのように」、「何を」、「いつ」食べるのか。

「どんな環境で」、「何を使って」、「どのくらい」眠るのか。

そこに目を向けていくことで、相手の生活をデザインしていくことは可能になっていきます。

献立を作成する
買い物をする
調理をする
食べる
後片付けをする

こういったことが「食事」の場面に関係してくることです。

どの部分ができて、どの部分に指導や介助を要するか、を見極めていけると良いです。

その中で、姿勢、関節可動域、巧緻性、認知面などを評価して、プログラムを実践する。

 

 

そして完璧を求めすぎず、どこまでなら手を抜けるか、を伝えることも大事ですね。。。

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

Ken Tokuraさん(@tokuraken)がシェアした投稿


都倉選手は現在ACL損傷後のリハビリ中です。

もちろん毎日頑張ることってめちゃくちゃ大事なんだけどそれ以上に大切なことは目標に向かってやり続けれるかどうか、だと僕は思ってます!

 

患者さんのリアルな声ですよね。。。

毎日のメニューに集中することもそうですが、続けられるメニュー、プログラムを構築することが何よりも大事です。

だから「続けられるサポート」が重要なのです。

とはいっても、リハビリという立場でずっとサポートし続けることは現実的ではなく、本人、家族または他者による管理に引き継ぐのが現状です。

 

 

また、睡眠においても

どのような環境を用意するか
どのような道具を使うか
どの程度眠るか

を考えていくときに、温度、湿度、明るさ、香り、寝具、音、などを検討していけると良いです。

 

そこに疾病の影響、内服薬の影響、を重ねていき、それを踏まえた日中の過ごし方の提案になればベターだと思います。

 

 

 

充実したリハビリテーションや看護、介護を受けられる病棟での生活で、患者さんに退院後の生活をイメージしてもらうことは簡単ではありません。

回復期リハビリテーション病棟での生活は、ある意味で自宅の生活とはかけ離れた部分があります。

 

食事と睡眠を中心に生活を想像する。創造する。

患者さん個々のゴールを設定していくときに重要なことだと思います。

 


<PR>

疾患ではなく、「人として」みていくリハビリをコースで継続的に学べます。

 

現在、キャンペーン期間です!

 


*お知らせ

リハビリのことではなく、世の中を斜めから見つめたメルマガ「福田のメルマガ」

毎週月曜日11:30にこっそりと無料でお届けしています。

8月19日は、成長するってどういうことかについて配信しました。

登録はこちらから。

登録無料でいつでも解除可能です。


Scroll to top