古き良きファミコン世代

古き良きファミコン世代?【5年目を過ぎた療法士の君へ】(38)

後輩「ん?何のゲームしてるの?」
新人「最近流行っている○○です」
後輩「へぇ~結構見やすいね。サクサク動くし」
新人「そうなんです。操作性が良くて。内容もいいからついつい長時間しちゃうんですよね」
科長「今はみんなスマホでゲームできるんだよね。ファミコン世代のおっさんには優しすぎて」
先輩「ほんと、オッサン発言ですね。操作性悪いゲームなんて瞬殺ですよ」

新人「ファミコン、って何ですか?」
後輩「そう言えば、俺も実物見た事ないですね」

科長「……え?」

先輩「あぁ~ほら、ドット絵でヒゲのおじさんがぴこぴこ動くやつ」

後輩「いや、さすがにマリオは知ってますって!」
新人「ああ!もたもたしてて動きの悪い、クソゲーがいっぱいあるってアレですね!」

科長・先輩「(クソゲーって言葉は知ってるんだ……)」

 

昼休み、スマホゲームをしている新人さん。慣れてきましたね~。
なかなか、和やかな職場のようです。

さて、ですが「ファミコン」は知らないけど「クソゲー」を知っているとは?
少しばかり、背景が気になってきました。

 

世代間のズレは確実に存在する!

世代間ギャップ

どの時代にタイムスリップできたとしても、ほぼ変わらず聞ける常套句があります。

「最近の若い奴らは……」

今の先輩、ベテラン世代も、昔は目上の世代に言われ続けてきた言葉です。

僕のコラムのなかでも年に1~2回は話題にしている覚えがあります。

一貫しているのは、世代間のズレは必ずあることを受け止めようです。

受け止めた上で、次の世代が次代を担うには、どうサポートするのかを考えたいですね。

 

クソゲーってそもそも何?

クソゲー

今回、面白いと思ったのは、「ファミコン」は知らなくても「クソゲー」という言葉を知っているということ。

クソゲー、糞ゲーとは、「クソゲーム」の短縮形。ゲーム評論を行なうユーザーやメディアが、つまらないコンピュータゲームや初めから積んでいるようなゲームを酷評する際に用いる言葉、またはその評価が与えられた個々のゲーム作品に対して用いる。
(中略)
クソゲーと呼ばれるゲーム作品は、例としては「難しすぎて、やる気がなくなってしまうゲーム」「ゲームシナリオや設定が悪く、一貫性に欠ける」「安易なキャラクターゲーム」などが挙げられている。
(Wikipediaより)

と、意味を見ると、結構色々考えてしまいませんか?

他には、システムなどが不親切、遊びになっていない、などもあるでしょうね。

 

クソゲーなんて誰もしたくない!

無理ゲーしたくない

ここで誤解を恐れず、独断と偏見に基づいた話をします。

そもそも誰も「クソゲー」なんてしたくないんです!

「クソゲー」に当たりたくないから、買取型のゲームを好む人はレビューや雑誌の評価を読み込みます。

発売日までに出てくる事前情報をチェックし、期待に胸を膨らませ、当日買いします。

かく言う僕も、ドラクエ8(2004年:PS2)が出た時は、発売日に合わせて仕事の休みを取りました。モンハン2nd(2007年:PSP)もかな?

おっと、それは別にどうでもいいですね。

ついでに言えば、攻略法すらあらかじめ検索して「正解」を探してからやります。

繰り返しますが、クソゲーなんて誰もしたくないんです!

 

ゲームから見る若手の感覚?

努力の積み重ね

さて、ゲームの話ばかりで、どの辺が医療の現場、リハビリの現場に関わっているのか、ピンときていない人もいるでしょう。

クソゲーの定義を思い出してください。

  1. 「難しすぎて、やる気がなくなってしまうゲーム(無理ゲー)」
  2. 「ゲームシナリオや設定が悪く、一貫性に欠ける」
  3. 「安易なキャラクターゲーム」
  4. 「システムなどが不親切」(筆者追記)
  5. 「遊びになっていない」(筆者追記)

これ、医療の現場で起きていませんか?

  1. 個人の能力に依存、かつ能力の高い人が基準であり、要求が高く、追いつけないことがわかっている。
  2. 平均的な要求基準の設定がなく、エビデンスに振り回され、一貫性がない。
  3. とりあえず○○をしておけば(先輩に目をつけられないから)大丈夫、という直近の先輩から指導。
  4. マニュアルの不備を放置。現場と業務手順の乖離。経営側と現場の齟齬。
  5. 医療をしているが、口では「コストを取れ」と言われ、目的を見失う。

おお……ちょっと言い過ぎかとドキドキしてきました。

でも、そもそも「クソゲー」と言うか「無理ゲー」と感じてしまったら、無駄なエネルギーをそこで浪費したくないと思いませんか?

 

古き良きファミコン文化?

ファミコン文化

少し戻って、ファミコン時代って何がよかったのでしょうね。

ゲームの数はあっても、高額なおもちゃで、親がポン!と買ってくれる類のものではありませんでした。

当時は、ゲーム雑誌に載っている内容と違う商品になっていたりで、情報自体の正確性にも疑問符。

買ってやって、初めてその難しさにガッカリ。

でも、その1本しかないから、難しくても、不親切でもその1本で遊び続けました。

 

でも、今やゲームは基本プレイ無料。

続きがやりたくなったら買うのではなく、もっと効率的にゲームを進めたいから課金する。

ゲームにお金を払っているのではなく「効率」や「時間」にお金を払っている

それが当たり前の世代では、同じゲームの話をしていても、見ているポイントが違うのかもしれません。

 

イマドキ?ゲーム世代の感覚は?

合理的

古き良きファミコン文化で育った世代は、与えられた環境下で隙間や抜け道、裏技を発見する事に喜びを感じるかもしれません。

ですが、世代変わって今時のゲームで育った人は、

  • 事前情報大事。
  • 検索して既に知っている。
  • 操作性が悪いならやらない。
  • 終わりがあるのか無いのか。
  • 効率的に進める方法は明確なのか。
  • 攻略本が既にあるか。

などを気にしています。

ファミコン文化の発想はそもそも時代遅れで、攻略マニュアル片手に効率的かつ合理的に事を運ぶ事を好んでいるのかもしれませんよ。

 

まとめ

話が通じない!と裁くのは簡単です。

ですが、ICFを思い出してください。

環境因子はいまだに増え続け完成を見ず、個人因子はそもそも分類していません。

個人因子は、文化的背景や時代的な背景の与える影響を色濃く反映します。

話が通じない!と裁けば、あなたは現代リハビリの大前提となるICFを否定している事になりませんか?

病気を見て、患者さんとして接して、ひとを見ていない……そうならない為にも、まずはリハ科内の世代間の文化の違いを受け入れてみるのはいかがでしょう?

IAIR齋藤
IAIR 作業療法士 齋藤 信

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今回お話した内容は、IAIR認定講座で毎回振り返る「マルチファクター」という考え方に通じています。

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Saito Makoto

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精神科作業療法に従事する。そのなか、臨床実習指導と院内改善指導に携わり、統合的な視点で医療の質向上をマネジメントする取組みを10年にわたり行ってきた。 IAIRに参加することで、病ではなく人をみる視点を手に入れ、同時に組織も人と同じく、病を抱えていることに気づく。共に育む「共育」をテーマに、療法士一人一人が組織に関わるための多角的な視点を持てるよう、人財育成とマネジメントに関する発信を行っている。
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