予防や健康増進という考えを医療介護の現場に

“予防”という言葉が社会全体で謳われています。

経済産業省が試算した予防の投資効果(医療費・介護費、労働力、消費)を見てみますと、予防を行った場合の2034年の60歳以上の医療費・介護費への影響は下のグラフのようになります。

参考:経済産業省、厚生労働省 来投資会議 構造改革徹底推進会合 「健康・医療・介護」会合第5回 予防や健康増進に資する 保険外サービスの活性化より(平成30年4月13日)

 

これを見る限り、予防をしない手はないと言えます。

では、医療介護現場の予防とはどのようなものでしょうか?

 

 

日本の医療制度における予防

予防医療という言葉は、医療現場でも良く耳にすると思います。

検診や人間ドックを連想するのではないでしょうか?

 

早期発見・早期治療によって命を取り留める、非常に大切なものだと思いますが、これらは

  • 病気があるかないか?
  • 異常があるかないか?

で見ていて、その結果病気や異常が無ければ何もすることがありません。

 

私個人の考えですが、「予防とは病気にならない・異常がない状態のコントロール」であるべきだと思っています。

医療機関の検診や人間ドックでは、そのコントロールは正直難しいでしょう。

日本の医療制度の中で提供されるサービスは「診断」と「治療」にほぼ限定されており、予防などのサポートは整備されておらず、予防医療に使われている医療費は、全体から見るとかなり少ないのが現状です。

 

 

予防のための健康管理術

先程お話ししたように、予防とは「病気にならない・異常がない」状態をコントロールすることです。

そのコントロールを、医療者でもない一般の人がするのは、なかなか大変です。

TVやネットの情報があるという意見もありますが、これだけ情報が溢れていると、どれが本当でどれが正しい情報なのか、一般の人には選ぶのさえ難しいです。

 

そこで必要になってくるのが、ヘルスケア産業(予防・健康管理サービス)になります。

 

ヘルスケア産業も、昨今耳にすることが多いワードだと思います。

ここで成すべきことは、自分では健康管理が出来ない人のために、専門的な知識や技術を持った人、深層学習をさせたAI等がそのサポートすることです。

この導入によって、1人1人に掛かる社会保障費が適正なものになっていくのが期待されています。

参考:経済産業省におけるヘルスケア産業政策について

 

 

医療介護の現場にヘルスケアを

医療介護の現場では、先程お話ししたように「診断」や「治療」、「介護」といった専門的なサービスが提供されます。

しかし、患者利用者は、それぞれが生活を営んでいます。

もちろん入院している人だってそうです。

  • 食事
  • 睡眠
  • 排尿排便

これらは、急性期や重篤な状態を除いて、全ての人が行っている生活活動です。

この3つについて、どれくらいの視点で関われているでしょうか?

 

食事

食べるもの、その栄養価、食べるタイミング、味覚などの把握が必要となります。

もちろん、我々リハ職種は専門ではないので、看護師や栄養士との連携が重要になってきます。

 

睡眠

入眠はどうか、睡眠の深さは、薬は使用しているのか、といった情報が必要です。

こちらも夜間帯でのことになるでしょうから、入院や入所の場合には担当者と情報共有することが必要です。

 

排尿排便

回数はもちろん、定期的にあるかどうかも重要な指標です。

 

これらは自律神経系が関与する活動になります。

病気のある無しに関わらず、これらの情報を得て身体状況を推測し、必要であればサポートをすることが大切です。

IAIRでは、A-classの講義の中でこれらの重要性を詳しくお伝えしています。

 

 

気づきが必要

ヘルスケアにおいては、新しい健康習慣を身に着けるよりも、今行っている良くない習慣を改めることの方が大切だと考えています。

この良くない習慣に気づいていない人が本当に多いです。

我々身体の専門家が、このヘルスケア産業で出来ること、お伝えできることは本当に多いと感じています。

 

それでは最後まで読んでいただけてありがとうございます。

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一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会

理事 理学療法士 福留良尚

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福留 良尚

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国際統合リハビリテーション協会常任理事 IAIR九州専任講師 理学療法士 コンディショニングサロン仁愛クリニカルルーム代表 3児の父 
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