新人「先輩!なぜでしょう??」
後輩「んん?どうしたの?」
新人「実は先週アプローチをした外来の方なんですが……」
後輩「お、教えたやり方どうだった?」
新人「そうなんです!その時は結果が出たんですが……」
後輩「ふむふむ」
新人「今日来たら元に戻ってたんです!」
後輩「え?あ、あ~それはね……」
さてさて、みなさんもこんなやり取りを現場でしたことはありませんか?
「先週アプローチした時はよかったのに、今朝会ったらまた同じ訴えをしてきた」
どうしたらいいのでしょう?
あなたなら、新人さんにどのような説明、指導を行いますか?
コレをやれば解決する?




すぐに思い当たるのは「生活指導をしたのか?」でしょう。
冷静に考えてみれば、リハビリの時間は1週間のうち20分。
それを除いた日常生活を送る時間は、10,060分です!
(60分×24時間×7日=10,080分から1単位差し引き)
言い換えればリハビリの時間は非日常。
毎日の「生活のなかで改善につながる助言」ができたかどうかがカギになります。
生活指導をする前に?
ですが、生活指導をする前に目前の問題点の解決に奔走していませんか?
「痛み」や「可動域の制限」を解決すれば解決なのでしょうか?
もちろん、IAIRおすすめのTGAで解決はできます。
「痛み」や「可動域の制限」を解決すれば「生活の制限」が改善されるでしょう。
ですが……「痛み」や「可動域の制限」はなぜ起きているのでしょう?
生活指導をする前に原因を探らないと、的外れな生活指導になりますよ。
そもそもなぜ「痛み」や「可動域の制限」がおきているのか?
ここでよく出す話題に「首が回らないお父さん」のエピソードがあります。
(詳しくは齋藤から研修会場などで直接聞いてください)
結論から言えば、食卓の座り位置を変えたら頸部の緊張が変わり、頸部の回旋運動がスムーズになりました。
他にも「振り回される祖母」のエピソードでは、屋外での歩行耐久性の向上よりペット(犬)の躾が先というトンデモ展開がありました。
ICFの個人因子や環境因子……マルチファクター(多因子)の情報をよくよく聴取しないと生活のなかに埋もれた癖、習慣、家族ルールなど本人の中の常識……原因は発掘できません。
まとめ
アプローチを行って、「痛み」や「可動域の制限」を解決するのは大切なことです。
ですが、その原因である「生活のなかに埋もれた本人の常識」を見つけないことには生活の改善は見込めません。
相手の方が信頼してくれる関係性をつくり、生活に関わることでリハビリの効果を最大にしてきましょう!
IAIR 齋藤 信
追伸
「アプローチをして変化は出るのに、次回来た時には戻っている!」
とお悩みなら、原因は2つ。
- 生活とつなげる思考方法があいまい。
- 介入の手数が足りないから変化が部分的。
これら2つを学び、生活とリハビリをつなげるための講義が開催されます。
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