維持期・生活期の疾患別リハビリテーションの介護保険への移行

From.IAIR 福留良尚

 

「通所に移行せよ!多職種で利用者を支えよ!」

いよいよ4月以降、介護保険利用者に対する疾患別リハビリテーション料の算定が認められなくなります。

改定のポイントは2つ。

  1. 要介護・要支援被保険者に対する維持期・生活期の疾患別リハビリテーション料について、介護保険への移行に係る経過措置を1年間に限り延長し、平成 31 年4 月以降、要介護被保険者等に対する疾患別リハビリテーション料の算定を認めない取扱いとする。
  2. 医療保険の疾患別リハビリテーションと介護保険の通所リハビリテーションを同時に実施する場合について、施設基準を緩和する。

【参照】厚生労働省 中央社会保険医療協議 2018年2月07日 資料 平成30年度診療報酬改定 個別改定項目(リンクは下部に記載)

 

入院患者の場合は13単位の疾患別リハビリテーションが継続となりますが、とうとうこれまで介護保険への移行措置として認められてきた13単位が、4月をもって認められなくなります。

その分、同施設での通所リハビリテーションの人員配置については、その基準が緩和され算定しやすくなります。

対応に追われている施設が多いのではないでしょうか。

 

この改定から何を読み取るか、昨年の介護報酬改定内容と見比べてみました。

 

リハビリテーションマネジメント加算

訪問リハ、通所リハに設定されているリハビリテーションマネジメント加算。

18年改正を代表する加算であり、それを算定する場合には医師の関与が義務づけられ、リハビリ職の助言や訪問でリハビリ計画を策定して、多職種によるリハビリサービスの展開が期待されています。

ADL維持等加算

ADL維持等加算も、昨年創設された加算で、前年1年間の利用者のADL維持向上した場合に算定出来る加算です。

自立支援を促すためのものであり、また重症化を防ぐ目的もあって、適切なリハビリテーションが提供されている施設には、成果報酬として認められるものです。

疾患別リハビリテーション

疾患別リハビリテーション料は、その名の通り疾患によって機能障害や能力低下を引き起こした患者へリハビリテーションを提供する、病気からの回復を目的としています。

反対に、介護保険下でのリハビリテーションは、疾患からの回復だけでなく、その人の生活を対象としていることにあると感じています。

 

もちろん介護保険を申請されている方の多くは、病気や障害によって生活レベルが低下し、介護が必要となった人ですから、疾患が原因となった場合も多いでしょう。

その疾患についての知識や症状に対するアプローチも、もちろん修得する必要があります。

しかし、介護保険下でのリハビリテーションでもっと見なければならないのは、その利用者の生活であり、多職種からの視点なのだと感じます。

 

疾患別リハビリテーションの主戦場が病院の入院生活であるのに対し、介護保険下でのリハビリテーションは、正に在宅生活と言っても過言ではないでしょう。

 

疾患別リハビリテーションプロトコル

疾患別リハビリテーションのプロトコル、つまり疾患ごとのリハビリテーション手順については、数多くの研究がなされてきています。

しかし、保険制度の改正をこのように検証していくと、一人一人に合わせたリハビリテーションの提供が提唱されてきているように感じます。

 

「人を診る視点」「その人の生活を見る視点」

 

それらを持った理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の輩出が、これからの教育には求められているのではないでしょうか。

知識、技術だけでなく、人として患者利用者に接することが出来る、正に人間性を持ったセラピストに自己を成長させることが、これから益々高齢化する日本の医療介護の現場に求められる資質なのかもしれません。

国際統合リハビリテーション協会は、そんな療法士の輩出を理念に活動しております。

 

 

それでは最後まで読んでいただけて感謝です。

【参照記事】厚生労働省 中央社会保険医療協議 2018年2月07日 資料 平成30年度診療報酬改定 個別改定項目

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一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会

理事 九州地区 理学療法士

福留 良尚

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国際統合リハビリテーション協会常任理事 IAIR九州専任講師 理学療法士 コンディショニングサロン仁愛クリニカルルーム代表 3児の父 
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