足関節捻挫受傷急性期からの回復に、アイシングは効果が認められない?

クリニックなどの外来リハビリを中心にしている場所に勤務している人は、一度は担当したことがあるのではないでしょうか?

『足関節捻挫』

 

足関節捻挫の急性期処置としてどんなことを行うでしょうか?

今回は足関節捻挫の処置に対する常識を疑ってみます。

 

足関節捻挫の患者を担当しなくても、自分で捻挫を経験した時、つまり「グリっ」と捻ってしまった時、常識的にはどんな処置を行うか想像してみてください。

 

まず思い浮かぶのは、

RICE処置

じゃないでしょうか。

 

Restー安静
Icingー冷やす
Compressionー圧迫
Elevationー挙上

の頭文字をとっています。

 

 

この冷やすという行為が、実は回復にはあまり貢献していないようなのです。。。

 

The Use of Ice in the Treatment of Acute Soft-Tissue Injury: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials

から引用します。

 

There was marginal evidence that ice plus exercise is most effective, after ankle sprain and postsurgery. There was little evidence to suggest that the addition of ice to compression had any significant effect, but this was restricted to treatment of hospital inpatients.

足首の捻挫、手術後に、アイシングと運動の併用が最も効果的であるというわずかなエビデンスがあった。圧迫にアイシングを追加することが何らかの効果を及ぼしたことを示唆するエビデンスはほとんどなかったが、これは病院入院患者の治療に限られていた。

 

とのことで、アイシングの有効性を示したエビデンスはほとんどなく、治療効果としてのアイシングを疑問視しています。

 

 

回復においては、炎症過程を適切に過ごすことが重要です。

炎症性細胞であるマクロファージが、損傷の治癒に関与しています。

参考記事:Surprise: Scientists discover that inflammation helps to heal wounds

 

Zhou and colleagues found that the presence of inflammatory cells (macrophages) in acute muscle injury produce a high level of a growth factor called insulin-like growth factor-1 (IGF-1) which significantly increases the rate of muscle regeneration. The research report shows that muscle inflammatory cells produce the highest levels of IGF-1, which improves muscle injury repair.

炎症性細胞(マクロファージ)の存在が、インスリン様成長因子-1(IGF-1)と呼ばれる高レベルの成長因子を産生し、それが筋肉再生速度を有意に増加させることを見出した。研究報告は、筋肉の炎症細胞が筋肉損傷の修復を改善する最高レベルのIGF-1を産生することを示しています。

 

 

アイシングが、そのマクロファージの活動を制限する可能性があります。(血管収縮作用などで)

 

しかし、除痛という意味ではアイシングは有効とも言われます。

盲目的に長時間(長期間)アイシングを続けることは回復に結びつかないということですね。

 

 

まとめ

足関節捻挫受傷後の急性期処置処置として、

 

・活動をやめる

・痛みが落ち着く程度にアイシングを行う(長い時間行うのではない)

・炎症反応の様子を見ながら筋収縮を始める

・徐々に運動レベルを上げていく。

 

といったところでしょうか。

 

 

アイシングに意味がないわけではないですが、やり方や目的を考慮しないと効果的ではありません。

何事もそうですけど。。。

 

こちらもご参照ください。

 

 

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