評価はトップダウン?ボトムアップ?
2月は評価実習で学生さんが来ている時期。
皆さんのところにもいらっしゃいますでしょうか?
当院にも入れ替わり立ち替わり評価実習で
学生さんが来ています。
学生指導をする際、指導方法や内容について
大まかに説明するのですが、
その中で、
「トップダウンの考え方、評価の仕方を教えてください」
と言われることがあります。
皆さんならどうしますか?
私は躊躇なく「ムリ!」と答えます。(笑)
もちろん、そこにはちゃんと理由があるので、
そこを説明した上ですが。
まず、学生さんの思考として、
「ボトムアップより、トップダウンの方が優れている」
という謎の思考が散見されます。
授業でそう言われたのか・・・。
でも、私自身も学生時代そう思い込んでいた印象があります。
で、なぜトップダウン評価をいきなり教えないかというと、
トップダウンの前提には「トップ」をわかってなければ
ならないから。
療法士でいうと、トップダウンの素になるのは
「動作、活動分析」です。
現役の療法士でも四苦八苦するのに、
動作観察すら実践したことのない学生さんには
ハードルが高すぎます。
もう一つは、
仮に教科書的な評価項目を挙げられても、
「評価手技自体がうまくできない、
理解できていない」
ことがほとんど。
ROM-tやMMTにしても、再現性に?がつくと
そもそもその評価は正確なのか?という
本末転倒なことになってしまいます。
なので、まずは学生さんには
「評価手技ができる」を
目指してもらいます。
(そもそも評価実習なので)
まだこの段階では、
疾患に対する教科書的な評価項目を出してもらって、
実践できるかどうかが指導のポイントになります。
そこと同時進行的に、考え方を伝えます。
まずは思考過程の中から自分の
立ち位置を知ること。
トップダウンで考えると
1)動作分析
↓
2)問題点抽出
↓
3)評価項目の選定
↓
4)評価(評価手技)
↓
5)評価結果を統合と解釈
↓
6)治療選択
という流れになりますが、1)〜3)、5)、6)は
机上でも可能。
4)は学生さんの技術が必要。
評価手技は1)〜3)で導き出した問いを
確認するところ。
ここに整合性がないと、1)〜3)で考えたことが、
5)、6)に反映されないという流れを伝えて、
今やるべきは「4)評価手技ができる」
にフォーカスしてもらいます。
ここはいわゆるボトムになるところ。
まずはボトムアップがしっかりできないと、
トップから思考を下ろした時に困る。
ということを見せることが重要です。
まずはボトムになる評価ができる。
そうすると、次に向かうのは動作分析になります。
対象が学生さんなら、この先は総合実習でOKです。
学生指導、新人指導をしている皆さん、彼らの立ち位置が
今どこにあるか、一緒に考えてみましょう。
今日はここまで
PS.もし、どうしてもトップダウンでやりたい!!
という場合は・・・次回に!
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
IAIR 理事
理学療法士 中嶋 光秀
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