在宅医療/医療用ロボットによる歩行改善効果【iairニュース】

気になったニュース、発表、論文についてピックアップしてお届けします。

 

本日は2つ。

1.目指すのは「医学モデル」からの脱却 – 佐々木淳・医療法人悠翔会理事長に聞く◆Vol.4

2.「HAL医療用」が開く未来 開発者・山海嘉之氏が日本成人病(生活習慣病)学会で講演

です。

 

1.目指すのは「医学モデル」からの脱却 – 佐々木淳・医療法人悠翔会理事長に聞く◆Vol.4

(引用元:https://www.m3.com/news/iryoishin/650737 2019年1月27日)

 

医療・介護の多職種を中心に1万人を超えるメンバーが登録している「在宅医療カレッジ」を主宰する医療法人悠翔会理事長の佐々木淳氏のインタビュー記事です。

 

佐々木氏は医師であり、首都圏で11の在宅医療専門クリニックを運営する法人の理事長でもあります。

その発言からは、医療や介護に携わる人が考えて変わっていかないといけないと感じる部分がたくさんあります。

 

患者さんの生活を支えることを考えた時に、「これ、やった方がいいんじゃない?」「でもそれ点数が付いていないし」という発想になってしまいがちです。

 

報酬の点数や、経営上のことがわかってくればくるほど、このような考え方になりますよね。

中間管理職とかになるとなおさらです。

 

技術と知識を身につけ、私たちはリハビリの仕事を行なっています。

それも「サービスの提供」というビジネスの枠の一つです。

その「ビジネスの枠」がどういうものなのかを知ることって、技術や知識を身につけることと同じくらい大切です。

 

佐々木氏はインタビューの中で、

そうですね。結局、医師のビジネスモデルって、患者さんを不安にさせること。「こんなの、放っておいたら、ダメだよ。明日もおいで」と言ったら、「あ、やさしくていい先生に当たった」と患者さんは思うかもしれないけれど、患者さんたちがどうやったら、医療に依存せずに安心して穏やかに暮らしていけるかを考えなければならないのです。

と話しています。

 

「またおいでね」または「またくるね」をベースにしているビジネスである、と捉えられていて「それではいけない」と警鐘を鳴らし行動に移されているわけです。

 

不安にさせないで、安心を提供し、生活の質を保つ(または向上させる)ことを実現するには「医師」だけでは無理です。

医師数も限りがありますし。。。

多職種が連携していくことで、それを実現しようという取り組みが「在宅医療カレッジ」なのですね。

 

診療報酬、介護報酬が「量」の評価から「質」の評価に転じてきました。

利用する側の方々も、情報の拡大によって「質」を求めるようになってきているようです。

 

質が高まる一つの傾向として「競争」が挙げられます。

「より良いサービスを提供したい」と思う医療介護者が増えて、切磋琢磨していくことでその質が高まる。

高齢社会を迎えている日本だからこそチャレンジできる分野にリハビリ職も関われるので、どんどん活躍していってほしいです。

 

私がある整形外科病院で出会った引退直前の医師から「医療は儲けちゃダメなんだよ」と言われたことがあります。

その言葉の意味は額面通りではないだろうな、と今は感じます。。。

 

 

2.「HAL医療用」が開く未来 開発者・山海嘉之氏が日本成人病(生活習慣病)学会で講演

(引用元:https://medical-tribune.co.jp/news/2019/0201518752/ 2019年02月01日)

 

HALというのはHybrid Assistive Limbの略で医療用ロボットとして開発されたものです。

 

人が体を動かそうとするとき、脳神経系から送り出された信号が末梢へと届く。HALはその際、皮膚表面に漏れ出てくる微弱な生体電位信号を瞬時に検出し、装着者の意思に従いまるで体の一部のように動く、世界初のサイボーグ型ロボット。

と記事の中で紹介されています。

 

数年前からその存在は知っていましたが、私が知った時というのは実用化という状況ではないくらいのサイズでしたが、写真を見る限り医療現場でも問題なく導入できそうなサイズに見えます。

 

さて、その効果は、

The change in MWS from baseline at week 5 was 11.6±10.6 m/min (HAL group) and 2.2±4.1 m/min (control group) (adjusted mean difference = 9.24 m/min, 95% confidence interval 0.48-18.01, P = 0.040). In HAL subjects there were significant increases in Self-selected walking speed (SWS; a secondary outcome) and in step length (a secondary outcome) at MWS and SWS compared with controls.
Gait training with Hybrid Assistive Limb enhances the gait functions in subacute stroke patients: A pilot study. より)

とのこと。

片麻痺患者に対して行なったHALを用いたプログラムで、最大歩行速度、自己選択歩行速度、歩幅が増大したようです。

今後、RCTによる有効性の検証が行われていくようです。

 

HALは治療用のみならず、作業中の腰痛防止にも用いられ流タイプもあるようですので、介護現場や農業などでも利用が広がりそうですね。

 

 

機械はこうやってどんどん進化していきます。

人間は何をするのでしょう?

そのヒントは佐々木氏から得られるような気がしています。

 

 

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