健康・医療・介護 これから必要性が高い分野は?

From.IAIR 福留良尚

 

今年も残すところ後5日。年々月日の経つのが早く感じられるようになってきました。

昨年の今頃どんなニュースがあったのか見返していると、こんな記事がありました。

>>>高齢者の「薬漬け」ストップ…厚労省が指針案、副作用の有害性明記 国レベルで初

 

高齢者が薬漬けになる原因について、個人的な見解を申し上げるなら「医療が専門性を高めてきたこと」に一因があると考えています。

それぞれの診療科において、それぞれが症状の対処に必要な薬を処方することで、特に高齢者は多種類の服用を余儀なくされているという状況です。

 

有害な掛け合わせ(ある薬とある薬を同時に飲むと重篤な副作用が出現する)に対しては、ストッパーとして薬剤師がいるわけですが、それでも多種類(一般的に6種類以上)になれば、何かしら異常が出ることは先ほどのニュース内の研究からも明らかです。

 

これ、私たちリハビリテーションには無関係でしょうか?

 

例えば現在のリハビリテーション…

  • 脳血管
  • 運動器
  • 呼吸器
  • 心大血管
  • 廃用症候群

このように分かれています。

 

これが一昔前は

  • 簡単
  • 複雑

この2種類でした。

 

いわゆるリハビリテーションのエビデンスというものが今ほど追及されていなかった頃です。

筆者がセラピストになる数年前まではこの2種類で、それから理学療法、作業療法、言語療法と分かれ、今の算定項目に変遷してきました。

より専門的になり、エビデンスの高いアプローチ、根拠のあるリハビリテーションが求められるようになってきた反面、例えば運動器リハに従事し続けた療法士は、脳血管リハに移行することが難しいということを聞きます。

 

想像してみてください。

運動器で下肢しか見ていなかったPTが、脳血管患者の肩の問題にアプローチ出来るでしょうか?

専門性を高めるということは、目の前の症状に対して対処できるようにはなるけれど、全体(人間)が見れなくなる。

 

先程の薬の掛け合わせと同様、それぞれが自分の専門だけをやっているというような状況です。

多種類の薬を飲んでいる患者は、多くの診療科に通って、それぞれで「必要だ」と言われる薬を服用しているわけです。

 

日本で最も人の体を勉強してきたであろう職種の方々が、そうしているのです。

 

リハビリテーションも、今までの経過を見ればその方向に進んでいるのは分かります。

すると、どうなるか?

 

療法士はヒト(全体)が見れなくなる

 

この動きは加速していくと予想されています。私たちは、人ではなく症状、しかも限局した部位を見る療法士としてその流れに乗っているのかもしれません。

 

これでQOLを語れるでしょうか?

 

更に、一般社会は違う方向に進んでいます。

予防(健康)の分野での強化が粛々と進み、国の政策からもこの動きは明らかです。

>>>個人の健康づくりに向けたインセンティブを提供する取組に係るガイドラインについて

 

この流れが進み、人の健康に貢献できる専門職が必要とされた時、目の前の症状しか対処できない療法士に一体何が出来るでしょうか?

 

今の現場で何から始めれば?

目の前の患者さんを良くすることが、何より大切なことですが、人として普遍的な活動に着目することを個人的にはお勧めします。

一つが食事です。

もちろん専門職の管理がなされていますが、その食事が体にどのような影響を及ぼすのかを知ると、より予防の観点からも話が出来るようになるはずです。

 

そしてもう一つは睡眠です。

現代人の睡眠バランスの乱れは、かなり指摘されていますし、いわゆる安定剤や睡眠導入剤を飲んでいる患者さんは多いはずです。

  • 何故眠れないのか説明出来るでしょうか?
  • それによって、日中の活動にどのような影響が?

人を見る上では、このような視点が重要になってきます。これらの視点を学ぶには以下がお勧めです。

 

これから加速するであろう専門性

その方向ばかりで対人の仕事である療法士は上手くいくでしょうか?

患者さんが表出できない、日常生活、癖、習慣、環境、食事などの問題を引き出し根本原因を解消する。

 

対症療法ではなく根本原因の解消

 

そんな療法士がこれからの時代には必要なのではないでしょうか。

 

実は今回の記事は昨年の今頃に読んだニュースの記事を元に書いたその当時のものを引用しています。正直、私の思いはあの頃と全く変わっていませんし、むしろ強くなっています。

 

ヒトを診れる療法士の育成

 

これから先必要とされるのは、症状やエビデンスにしか目が向かない療法士ではなく、その人のパーソナリティや環境、人生も診れる療法士だと確信しています。

個人で仕事を始めて4年目になりますが、益々その流れが進んでいることを肌で感じます。

 

2018年、あなたは何を学んだでしょうか?

2019年、あなたは自分が将来どんな人間になるための1年にするのでしょうか?

 

IAIRは、変化する時代の多様性あるヒトを診れる療法士の育成を推進して参ります。

 

最後まで読んでいただけて感謝です。

*************************

一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会

理事 九州地区責任者 理学療法士

福留 良尚

E-MAIL:yoshihisa.fukudome■iairjapan.jp(←■を@に変換してください)

HP:https://iairjapan.jp

Facebook:https://www.facebook.com/iairjapan/

個人ページ:https://www.facebook.com/yoshihisa.fukudome

*************************

福留 良尚

View posts by 福留 良尚
国際統合リハビリテーション協会常任理事 IAIR九州専任講師 理学療法士 コンディショニングサロン仁愛クリニカルルーム代表 3児の父 
Scroll to top