仙腸関節って、どうやって動くの?【国際事業部 Step.70】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会)
国際事業部より

 

ハロー!
IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。

本日のテーマは、「骨盤の安定化」です。

「骨盤の動きを安定させる」と臨床現場でよく聞きますが、
骨盤を安定させるって、一体どういうことなんでしょうか?

タイトルに思いっきり出しちゃってますが、結論から言うと
仙腸関節が安定して動くことで、骨盤全体の動きも安定してきます。

では、どうやって仙腸関節って安定できるのか?
本日は、仙腸関節の動きに注目します。

 

【仙腸関節って、どう働くの?】

まず仙腸関節について確認していきましょう。
仙腸関節は、仙骨と腸骨で構成されており、数mm前後で動くと考えられている関節部位です。

1 )  Gray’s Anatomy.1918.を一部改変

動く範囲は諸説ありますが、微細な動きながら人体の土台として注目されている関節でもあります。
ここで骨盤の前傾・後傾に伴う重心移動をスムーズに行ったり、
左右への動きをスムーズに行う働きが発生します。

仙腸関節の動きは、中間位では内腹斜筋と大臀筋によって安定されており、
骨盤前傾・後傾時には前後に付着する靭帯によって安定されていると三浦(2 は述べています。

引用元: 1 )  三浦雄一郎. 脊柱のバイオメカニクスに関する理論的背景. 関西理学療法.2005.5.p. 45.図8より

一方、大沼(3は、三浦(2 の先行研究で「関節周囲の靭帯組織と内腹斜筋・大臀筋によって制御されている」ことを内腹斜筋の活動に注目して実践検証したところ、
座位での骨盤前傾時と立位での側方動揺時には、仙腸関節の動きに合わせて内腹斜筋の活動が増大し、動きをコントロールする働きが見られたと報告しています。

ここで前回のお話を少し引き出します。

 

【仙腸関節を安定させる内腹斜筋って?】

前回のコラムで触れましたが、内腹斜筋は体幹を回旋する働きをもつほかに
腹横筋や大腰筋、腰方形筋などと膜組織で連結しており、腹部・腰背部一帯を連動して支える事にも関わっていると
考えられています。

仙腸関節を安定させる作用を持つ内腹斜筋も、この膜組織の一部ですので
くどいようですが…ここでも腹膜の動きが大事になってきます。

つまり、骨盤を安定させてスムーズに自在に動かせるようになるには
・腹膜が柔軟に動けること

その上で、仙腸関節がしっかり動けて、内腹斜筋が動きに先行して収縮できることが必要になる、ということですね。

【まとめ

さて、本日のまとめです!

結論:骨盤が動くためには、やっぱり腹膜の滑走が重要!

毎度くどくお伝えしていますが、腹膜の柔軟性を触って感じるためには、触診の質が大きく関わってきます。

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*参考・引用資料

( 1 )  Gray’s Anatomy.1918.
( 2 ) 三浦雄一郎. 脊柱のバイオメカニクスに関する理論的背景. 関西理学療法.2005.5.p. 41-46.
( 3 ) 大沼 俊博, 渡邊 裕文, 藤本 将志 他.体幹研究と理学療法.関西理学療法.2013.13.p. 11-22.
( 4 ) 石畝 亨 北郷邦昭 松木盛行 他.鼠径部を中心とした腹壁の筋膜構築.第8回臨床解剖研究会記録.2004.5.p. 52-53.

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

IAIR国際事業部

吉田頌平

【著者プロフィール】

2012年4月:作業療法士免許を取得
6月:カナダへ留学

2012年9月〜2013年9月:
カナダのクリニックへ
1年間勤務したのちに帰国

2013年12月〜:
急性期〜生活期の方々を対象に
整形外科の病院・クリニックへ勤務

現在:
IAIR関東支部で
インストラクターを務める傍で

国際事業部を担当しており、
IAIRの国際化を推進しています。


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