筋性拘縮を防ぐキーマン!柔軟性は「赤血球」にも必要だった【国際事業部 Step.64】

IAIR(国際統合リハビリテーション協会)
国際事業部より

 

ハロー!
IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。

本日のテーマは、「拘縮」です。

倫理上の問題により、動物実験レベルでの検証にとどまっていますが筋性拘縮は動かない状態が2週間以上続くと発生すると近年、報告されています。

筋を始め、皮膚や靭帯、関節包などの軟部組織が伸長するためには「血流の改善」がひとつのポイントとなりますが、本日は血流改善のなかでも「赤血球」に着目します。

 

【筋性拘縮とは?】


まず、筋性拘縮とはなんなんでしょうか?

拘縮というと「主に軟部組織の柔軟性・伸長性が低下し、関節の動きが可逆的に制限された状態」です。
そのなかでも、筋性拘縮は筋線維が伸長できない状態が原因で関節可動域が制限された状態といえます。

身近にあるのは、大腿後面の筋・ハムストリングスが短縮した状態でしょうか。
デスクワークなど長く座位をとる方に、よくこの傾向が見られるようです。

筋が伸長できなくなる要因として大きくまとめると
・筋原繊維の滑走制限
・筋細胞内の酸欠による、筋収縮が発生しなくなる
この2つが挙げられます。

【なぜ酸欠状態が起こるのか?】


筋は筋細胞内の糖(グリコーゲン)やクレアチン・リン酸をエネルギーとして瞬発的に動くことはできますが、
もっと持続して動くためには、糖から発生したピルビン酸を酸素を使ってエネルギーを得る必要が出てきます。

これらのエネルギーが得られなくなると、筋原繊維は動きが止まり、筋全体では伸縮する動きが止まってしまうので、筋が持続して繰り返し動くためには、糖やリン、酸素を血液とともに送り届けることが必要です。

つまり、筋が伸縮するためには「糖・リン」「酸素」と「血液の流れ」が必要になってくるのですが…
ここで重要になるのが、酸素の運び屋・赤血球です。

 

【血液の流れが滞る理由と、酸欠の関連

赤血球というと、血球内にあるタンパク質・ヘモグロビンに酸素を結びつけて、血液の流れに乗って酸素を届けてくれる役割がありますよね。
また、赤血球の数が多かったり形によって、血液のドロドロ具合(粘度)が変わってきます。
言い換えれば、赤血球の状態によって血流が変わる、ということです。

血液のドロッとする程度は、実は赤血球の『柔らかさ』も影響します。

赤血球の『柔らかさ』は正確にいうと『変形能』と言いますが、
赤血球は適度に圧力が加わった状態で押し伸ばされるとグニャ〜っと形を変える能力を持っています

なので、筋性拘縮を改善するうえで重要な
・筋細胞内の酸欠状態を改善する
・血液が筋へスムーズに流れる
ためには、

血管内を流れる血液へ、適度に圧力を加えながら滑らせることは効果的と考えられます。
徒手的な介入の効果は、この点から考えると有効に思えます。

ただし、赤血球の『変形能』に影響を与える要因として

・赤血球の形態
(加齢や運動不足によるミトコンドリアの不活性(=老化)によって、赤血球が小さくなったり、赤血球の形が均一でない状態になること)
・赤血球内部の粘度
(赤血球内が脱水して、ヘモグロビン濃度が高まること)
・赤血球膜の粘弾性
(赤血球の膜を作るタンパク質が、過剰に増えたカルシウムや糖と結合して変性すること)

の3つが報告されていますので
徒手的なアプローチとともに、食生活や運動習慣など、日々の過ごし方への介入も必要となってくると考えられます。

徒手的なアプローチ、日々の生活への介入…
IAIRでは、この両方を科学的に、実技などで体験しながら学べるプログラムをご用意しています。

 

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*参考資料

( 1 )  本田祐一郎, 坂本  淳哉, 中野 治郎, 沖田 実.関節可動域制限に対する基礎研究の動向と臨床への応用*─筋性拘縮の発生機序の解明ならびにエビデンスに基づいた治療戦略の開発を目的とした基礎研究─.理学療法学.2018.45(4).p. 275 ~ 280.
( 2 )  前田 信治.教育講座:血液のレオロジーと生理機能 第 2 回:血液粘度に影響する要因と解析.日生誌.2004.66.p. 287-297.

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

IAIR国際事業部

吉田頌平

【著者プロフィール】

2012年4月:作業療法士免許を取得
6月:カナダへ留学

2012年9月〜2013年9月:
カナダのクリニックへ
1年間勤務したのちに帰国

2013年12月〜:
急性期〜生活期の方々を対象に
整形外科の病院・クリニックへ勤務

現在:
IAIR関東支部で
インストラクターを務める傍で

国際事業部を担当しており、
IAIRの国際化を推進しています。


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