IAIR(国際統合リハビリテーション協会)
国際事業部より

 

ハロー!
IAIR国際事業部 所属の
吉田頌平です。

本日のテーマは、「横隔膜」です。

横隔膜というと、呼吸機能はもちろん、
体幹深層筋を活用して腹圧を保持する際にも重要な働きをする器官であり
唯一、呼吸を通して副交感神経を能動的にコントロールできる呼吸筋としても
メンタルヘルスの分野から注目をされています。

リハビリの現場でも重視されることが多い横隔膜ですが、
実は胃の消化活動と深く関わっていることをご存知ですか?

今回は胃と横隔膜の解剖学的な関係を確認しながら
どんな関わりがあるのかを整理していきます。

 

【胃と横隔膜の働き】

まず、胃と横隔膜の働きを確認していきます。

胃は平滑筋で、副交感神経が優位になることで
胃の消化活動が活発になると言われています。

一方、横隔膜は骨格筋で、
収縮(息を吸う)↔︎交感神経優位
弛緩(息を吐く)↔︎副交感神経優位
という関連がそれぞれ見られます。

学校の生理学で習ったような〜…
っという内容ですね(汗

解剖学的な関わりをお伝えしますと、
胃の入り口に当たる「噴門」と、食道のつなぎ目に当たる部分に
横隔膜があります。

胃液が分泌され、胃の消化活動が促進されているときは、
横隔膜と食道下部の括約筋が収縮し、食道から胃につながる部分をキュッと引き締めて
胃液が逆流しないようにしています。(1,2,3

 

【胃と横隔膜の関係の不思議】

ここで
「胃の活動が高まっているときは副交感神経が優位なはずだけど、
 横隔膜が弛緩するのはおかしくない!?」
っと、疑問に思いませんか?

これは、食べ物や空気が一度に大量に胃に流れ込み、
胃のなかがパンパンになって破裂しそうな状況を改善するために
食道下部の括約筋が弛緩し、食道へ圧を逃すためとも言われています。

炭酸飲料を一気に飲むとゲップが出る現象は、
この一例と考えられます。

なので、胃の中の圧があまり高くないうちは
胃の消化活動中は、横隔膜と食道下部の括約筋は収縮して
胃と食道のつなぎ目をキュッと引き締める働きが現れます。

ちなみに、胃液が出やすい状況にあっても、
「消化活動を頑張っている最中だ!」と勘違いして
食道下部の括約筋が弛緩することにつながると考えられています。

ちょっとややこしいですが…
・適度に食べて、適度に胃液が出る状態であれば
→胃の消化活動は促進されつつ、横隔膜と食道下部の括約筋は収縮する。
(副交感神経、交感神経の働きが調和する)

・一時的に食べ過ぎたり、慢性的に胃液が出やすい状態だと
→胃の消化活動が亢進し、横隔膜と食道下部の括約筋は弛緩させられる。
(副交感神経の働きが亢進する)

という状態になる、とまとめられます。

つまり、普段から食べ過ぎていると
横隔膜の収縮は抑制され、呼吸機能や体幹機能に
大きく影響する、ということです。

 

なぜ呼吸エクササイズを続けても腹圧は高まらないのか

少しずつ、生活習慣との関わりが見えてきましたね。

腹圧を高めるために、
腹横筋・多裂筋・骨盤底筋・横隔膜が
それぞれ協調することが重要と言われますが、
横隔膜は胃の状態に左右されることも重要です。

日本消化器学会が発行している胃食道逆流症ガイドブック(5 を参考に、
胃と横隔膜の不調和を引き起こす要因を見てみると…

  • 大食い・早食い(口腔内で十分に行われなかった食べ物の咀嚼・消化の代償)
  • 高脂肪食(脂質の分解酵素・リパーゼ分泌が亢進→胃酸の逆流)
  • タバコ・アルコール
    (胃酸逆流、ホルモン【コレシストキニン】分泌による一過性下部食道括約筋弛緩)
  • 食べてすぐ横になる(胃酸逆流)
  • 前かがみ姿勢(腹部の圧迫)
  • 肥満(内臓脂肪の蓄積による内部圧迫)
  • 服薬
    (平滑筋弛緩の作用を持つ狭心症治療薬・一部の高血圧治療薬による下部食道括約筋弛緩)

このようなものがあるようです。

特に狭心症や高血圧を、血管内の強制拡張で血流を維持している場合は
血管だけでなく、食道下部の括約筋を含む内臓を動かす平滑筋も
弛緩することになります。

また、普段から大食いだったり、食べるものによって
食道下部の括約筋と横隔膜が弛緩しやすくなりますので、

・どんな食事をされてきたのか?
・何時頃にご飯を食べることが多かったのか?
・好きな食べ物は何か?
・何時に寝るのか?
・どんな仕事をされてきたのか?

という生活に関わる情報も重要になってきます。

なかなか患者さんが腹圧をコントロールできるようにならない…というときは、
こうした視点も参考にしてみてはいかがでしょう?

 

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*参考資料

( 1 )  松尾 裕.消化管の自律神経支配―特に胃を中心として―.日本消化機病學會雜誌 .1961.58(11).1173-1179_2.
( 2 )  坂木佳壽美.腹式呼吸が自律神経機能に与える影響 臥位安静時の自律神経機能との関連.体力科学.2001. 50. 105-118.
( 3 )  岩切勝彦 坂本長逸. 食道運動機能からみた胃食道逆流症の病態. 日消誌.2003. 100.1084-1094.
( 4 )  本郷 道夫, 菅原 隆.逆流性食道炎の食道運動機能障害. 日消誌.2000. 97.1225-1232.
( 5 )  日本消化器病学会.患者さんと家族のための胃食道逆流症(GERD)ガイドブック.2010.

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

IAIR国際事業部

吉田頌平

【著者プロフィール】

2012年4月:作業療法士免許を取得
6月:カナダへ留学

2012年9月〜2013年9月:
カナダのクリニックへ
1年間勤務したのちに帰国

2013年12月〜:
急性期〜生活期の方々を対象に
整形外科の病院・クリニックへ勤務

現在:
IAIR関東支部で
インストラクターを務める傍で

国際事業部を担当しており、
IAIRの国際化を推進しています。

 

 

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