リハビリメニューが、ただの反復動作や無目的な筋トレになっていませんか?

◇正常動作と異常動作

リハビリを担当することになった人の評価を進めていくと、症状と動作の関係に目がいきます。

動作分析という言葉があるように、相手の症状を理解して解決するために「動作」に着目することが一つの突破口になります。

関連記事:動作分析の前にこれをやろう!姿勢観察の方法

 

その際によく聞く言葉が「正常動作と異常動作」。

・正常から逸脱した運動が症状の原因になっている

・症状の特徴が以上となって動作に現れる

という考え方から生まれている言葉かと思います。

 

正常動作って何でしょうかね???

多くの人が使っているのは「平均的に行われる動作」を指しているようです。

 

◇動作と運動

動作とは合目的的な運動のこと
運動とは空間を移動すること

と解釈しています。

 

そういう意味では「正常な動作」というのは「目的が達成されている運動」ともいうことができます。

つまり、「結果的に目的が達成されるのであればその過程は問わない」とも言えますよね?(強引でしょうか・・・)

 

そう考えた時、異常動作というのは目的が遂行されない動作をさすでしょう。

 

 

◇反復動作

リハビリの現場では正常動作、つまり「目的が遂行できる動作」の獲得を目指して指導する療法士が多いと聞きます。

よく目にする場面が「できていない動作を補助をしながら反復する」作業です。

 

反復するという課題は、無意識下で運動を自動化するために選択されているのでしょうけども、「遂行できない動作」を反復しても「誤った動作」の自動化に繋がってしまいます。

欠損してしまった能力を代償するための道具を使用した動作の反復は理解できます。

目的を持たない「ただの自動化」を目指した反復には意味を感じません。

 

 

◇筋トレやROM ex

目的を遂行するための動作には、それを行うだけの基本的な運動と、それを基礎付ける身体機能(構造面)が必要になります。

膝関節が全く屈曲しない人に対して「正座をする練習」を課題にすることが全く意味ないということは、わかっていただけると思います。

 

ベースとなる身体機能、それを操る能力は最低限備わっていることがスタートラインですし、その部分の設定と準備はセラピストに求められることです。

 

無目的な筋トレやROM ex、あるいは表面的に真似した筋膜リリース、ナントカテクニックを駆使しても動作に結実しないと何の意味もありません。

例えば、筋トレでは「フォームと負荷」が大切となります。

そのフォームと負荷が日常動作に結びつくか?という疑問が生まれます。

PNFのテクニックはADLに結びつけやすいですが、一般的なレジスタンストレーニングは限定的な印象です。

 

◇動作を意識づける

相手の動作の質を変えていこうとするときに「意識づける」ことがよく行われます。

言葉による意識づけが。

 

「背中を伸ばして歩きましょう」

とか。

 

部位に対して行うアプローチと、言葉による意識づけは、よくセットで行われます。

しかし、最終的な目標は、日常生活での自動化な訳ですので、そのやり方でたどり着くのは困難だと経験しています。

 

スポーツ界でも行われるようになったのは、単純なストレングストレーニングではなく、シチュエーションをベースにしたラーニングアプローチです。

相手が無意識に行えるような環境の設定をして、相手自身に気づいてもらう(学習)やりかたは「相手に最適化」されていると言えるでしょう。

おそらく、対象者とセラピストの両方がかなり頭を使わないといけなくなります。

 

「背中を伸ばして」と声をかけるのではなく

「背中を伸ばさないとできないようなメニューと環境」をつくり、やってもらう

 

というように。

 

 

◇相手の記憶や経験、習慣を変えていくために、リハビリ室でできることはあるか?

もちろん。

たくさんあります。

 

先ほども触れましたが、最低限の準備は必要です。

そこまでは教科書的な技術で対応可能でしょう。

その先は、相手の体、相手の認識、なによりも相手の目標によってシチュエーションを変えていかないといけなくなります。

 

私自身の手応え的には「快刺激」を頼りにしていくと良い結果が現れています。

平均的な動作から逸脱した動作(異常動作)を平均的な動作(正常動作)に近づけるという発想とは違うトレーニングはお勧めできます。

 

 

 

IAIRの提唱する、最適化された身体的アプローチとは?

https://iairjapan.jp/tga/

 

オンラインで学べます

 


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