いつのまにか硬い関節になってしまっている時、こんなことが起きている

関節が硬い・・・

直接の原因ではなくても「関節可動域制限」は、生活の制限になることは多いです。

 

なぜ硬い関節ができあがるのでしょう?

 

◇硬いのは関節?筋?

関節が動きにくい場合、その原因をある程度特定しないことには、効果は生まれないでしょう。

 

桶の中の水がどんどん減っていく時に、減ってしまう理由を考えずに、減ったぶんだけ水を足していてもどうにもならないことと似ています。

 

 

関節の動きが制限されている時、

  • 関節そのものに原因がある場合
  • 関節以外に原因がある場合

にわけて考えます。

 

 

関節そのものの原因を疑う時、考えられるのは、骨の変形(軟骨の摩耗など含む)、関節包などの肥厚、滑膜の増殖、などでしょうか。

 

 

関節以外の原因を疑う場合は、筋の柔軟性低下、神経障害、などが考えられますかね。

 

 

関節の動きが制限されている時に、「とにかく動かす」というのは解決策として適しません。

どうせ動かすなら「何を」動かすのかを明確にするとよいです。

 

 

◇膜組織の滑走を阻むのは

機能制限を作り出す結合組織の変化[筋膜の滑走]

の中でも触れましたが、運動を制限している時というのは、筋そのものが硬いというよりは、筋膜とそのほかの組織の間にある結合組織の影響を疑います。

 

結合組織が、伸張、移動、分散することで、組織間の滑走が生まれ、筋収縮(または伸張)が行われます。

  • 筋と筋の間
  • 内臓と内臓の間
  • 筋と骨の間
  • 筋と関節包の間
  • etc

何かと何かの間に存在する組織の振る舞い次第で、運動が決まる部分もあります。

 

 

では、どのような時にその結合組織の振る舞いが妨げられるのか?

癒着や瘢痕化が一般的な原因として挙げられます。

 

癒着や瘢痕化は炎症後に見られる反応です。

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炎症は、怪我や病気、感染などが治っていく過程で重要な働きです。

しかし、炎症が正しく経過しないと、

  • 弱すぎる組織で損傷を繰り返す
  • 強すぎる組織で運動の制限となる

ことが起こります。

 

 

◇いつのまにか関節が硬く・・・

普通に生活しているだけでも、知らず知らず関節が硬くなってしまう、そんな経験がありますでしょうか?

理屈的にはありえます。

 

 

  • 変な姿勢をとった後
  • 無理な動きをした後
  • どこかにぶつけた
  • 毎日同じ場所に負荷がかかる
  • 体内に細菌が侵入した

 

などなど。

激しい痛みにより動けない、とかのレベルでなくても、日々体の組織にはストレスが加わります。

組織が傷んでしまった後、修復の反応が炎症ですが、「我慢できる(痛みだ)から」というだけの理由で気にせず動いていると「瘢痕化」の道を辿ります。

 

丈夫すぎる組織によって入れ替わってしまう訳です。

 

 

 

大きな損傷のあと、分厚く肥厚した瘢痕組織が生まれることがあります。それはその後、柔軟に動くようになるのか?

現時点で私はそのような臨床体験は、極めて少ないです。

 

 

外科的な対策、心理社会的な対策、患者自身の協力、医療機関の協力など、多くの人と協力して目標を成し遂げた経験はあります。

一人の理学療法士として成し得た経験はありません。

 

 

損傷の代償、炎症のきっかけの有無は別にして、自分にできることとできないことを整理して、専門的な協力を仰ぎ、「グループで」対処するとうまくいく場合もあります。

 

 

◇まとめ

はっきりした経緯がなく、いつのまにか動かなくなっていった関節に対して、どのように考えたら良いのか。

後縦靱帯骨化症のような疾患もありますし、関節リウマチの場合もありえますので、一概には言えませんが、時間をかけて動かなくなっていった関節が、あるきっかけによって永続的に動くようになる、というのは考えにくいことです。

 

リハビリテーションを担当しながらよく思うのは

「動かなかった部位が再び動くように導くことはできる。しかし、この先もそれが保たれるかは相手次第。」

ということです。

 

組織に加わる繰り返されたメカニカルストレスが原因と考えられる場合について、少し細かい見方をお伝えしました。

原因の可能性は他にも考えられて、組織間の水分の移動に関係することもあります。

 

 

体の仕組みをよく理解することは、何よりの治療であり、何よりの予防です。

 

 

 

 

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