皆さんこんにちは。
国際統合リハビリテーション協会認定インストラクター
OTの菊入です。
今日は肩の痛みの原因で多い、インピンジメント症候群について考えてていきたいと思います。
インピンジメントって何?
”インピジメント”ではありませんよ。”インピンジメント”です笑!
“インピンジメント”という言葉の意味はというと“衝突”などという意味だそうです。
ではどこがインピンジメント症候群ではどこが衝突するかというと、
それには大きく分けて2種類あり、エクスターナルインピンジメントと
インターナルインピンジメントがあります。
エクスターナルインピンジメントでは上腕骨頭と肩峰とのクリアランスの低下により、軟部組織が挟まったり、摩擦が生じることを言います。
こちらがいわゆる臨床で見ることの多いインピンジメント症候群かと思います。
インターナルインピンジメントでは投球動作のような肩関節の動きで
上腕骨頭と関節窩の間に関節唇などが挟まってしまうことを言います。
挟まってしまう軟部組織って何?
今回はエクスターナルインピンジメントについて説明していきたいと思います。
エクスターナル型では主に肩峰下滑液包と腱板が損傷しやすいと言われています。
肩峰と棘上筋の間には肩峰下滑液包という袋があり、これが衝撃吸収をして腱板を守ったり、摩擦を軽減して骨頭の動きをスムーズにする働きがあります。
これがインピンジメントされると、炎症が起こり痛みが出ます。
場合によっては腱板まで損傷してしまい、
手術が必要になるケースもあります。
なぜインピンジメントするのか?
エクスターナル型では上腕骨頭と肩峰が衝突し、肩峰下滑液包を挟み込んでしまうような環境になっていることが問題ということです。
つまり、上腕骨頭と肩峰下のクリアランスが低下してしまっていたり、肩甲上腕リズムの崩れなどにより、正常な関節運動が行われず、挟み込んでしまうこどが起きます。
やっぱり大事な小胸筋?
私が臨床上で、肩甲上腕関節のクリアランスの低下があった場合、必ず見ているのが小胸筋の状態です。
なぜ、小胸筋が大事かというと、小胸筋が肩甲骨を前下方へ引き込んでしまう作用があるからなんです。
つまり、これにより上腕骨に対して
屋根のように覆いかぶさっている肩峰が上腕骨頭に近づくような形になりやすく、クリアランスの低下がおきます。
また、小胸筋が過緊張になると、以前の記事でも書いた通り、肩甲骨の動きが出にくくなり、肩甲上腕リズムが崩れ、肩関節を動かしたときに肩甲骨と上腕骨がぶつかりやすくなります。
ではどうしたらいいのか?
自分の場合は
IAIRのテクニックで言うと
- 肩甲上腕関節の骨格調整テクニック
- 小胸筋のリリーステクニック
を使うことで改善することが多いように感じます。
皆さんもインピンジメントが疑われる場合に小胸筋や肩甲骨の動きに着目してみてください。
引用画像
1)Visible Body Human Anatomy Atlas バージョン2018.3.05
追伸
今回紹介した内容は、実はいわゆる肩関節周囲炎とだけ診断された方にも
当てはまることが多いです。
リハが徒手的な評価等で原因を絞り込んでいくことが大事になってきますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
IAIR認定インストラクター
菊入 敬太
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