離職

3年後の離職を回避するたった一つの質問【管理職の学校】(24)

前回はスタッフ教育のタイミングについて話をした。今回は新人教育に特化してお伝えする。

今、新人を迎える準備をしていることだろう。前回の内容通りだと、実はあるポイントが抜けているのだ。それが、新人が3年後に離職しない為の新人教育のエッセンスだ。済まない。経験年数3年目で移動を考えていると相談を受けているなら、少し遅かったかもしれない。だが、改めてある問いをしてみることを強くお勧めする。

 

そもそもなぜ3年目で離職率が上がるのか?

そもそもなぜ3年目で離職率が上がるのだろうか? まず新人の視点で1~3年目の動きを見ていこう。
まず1年目では初めての職場、初めての業務、初めての臨床だ。覚えることが多く、覚えたことを覚えた通りに行うだけで、1年が過ぎてしまう。言われたことをそのままやり、疑問に思う暇すらない。自身の個性を出すどころではない。2年目を間近に控え、1年間何一つ結果らしい結果が出せていない事に焦りを感じていることだろう。

 

臨床経験2年目頃から色々見えて来る?

そして2年目を迎え、1年目でできなかったことをやりたくなり、先輩の指導を受けながらその効果や実施手順の効率化など、なんとなく気になり始めている。だが、まだまだ院内、また科内の業務全てを把握しているわけはなく、また委員会などに少しずつ参加するようになり、業務量も増え始める。年度末を迎える頃には、リハビリよりも周辺業務や、お金の計算、院内政治の愚痴などを言い続けるあなたに辟易しはじめ、私の夢ってなんだろう。リハビリをする理由ってなんだろう。そう悩み始める時期でもあるのだ。

 

臨床経験3年目、ここで一生働くイメージが持てなくなる?

そして3年目に突入。これまで新人研修、院内研修らしいことをしてもらってはいたが、自分が成長している気が全くしない。1年目の新人が新たに入ってきて、経験年数も近いからと指導役の一部を担わされても、自信が持てないのだからハッキリと言えない。後輩からは馬鹿にされはしないものの、追われるストレスと、管理職や現場リーダーからのプレッシャーでなおさら自分の立ち位置がわからなくなる。外の研修に出てみれば、自分のレベルの低さや、視野の狭さ、狭い院内から外にでて学ばない先輩の言葉も軽く感じるようになる。尊敬できないわけでもないし、世話になったという実感はある。だが、リハビリの結果やエビデンスに基づいた行動を求める管理職が、新人の成長で結果を出せず、その指導にエビデンスがあるのかと言えばNOと思い、違和感を感じている。3年いれば、業界的には働く場所を変えるのに変な目で見られることはないし、そろそろ……と思うことだろう。

 

大前提として2011年3月11日がある。

さて、ここまで話をきいて、あなたは何を感じただろうか? 所々で、あるキーワードが話の中心を貫いていることにお気づきだろうか? このコラムを読んでくれている諸氏は既に経験を重ねていることだろう。筆者は既に17年程だが、諸氏も実習を受けていた頃まで遡れば2011年前後に新人や実習生であったことだろう。たった一つの質問の肝であるキーワードをお伝えする前に、大前提として知っておいて欲しいことがある。2011年の震災……そう、明日でまる7年になる東日本大震災を境に、日本人の働き方が変わったということだ。
日本人は、これまで組織中心に自分の人生を組み立てていくのが常識だった。だが、震災以降、自分自身の人生を見つめ、自分を生きるようになったのだ。

ある意味、リハビリテーションなのだが、ご理解いただけるだろうか?

我々が実習生や新人であった頃の常識は非常識となったと思った方がいい。例え経験年数が少なくとも、若手が言うことは正しい。今を敏感に感じ、今を生きている若手の声を信じること。それが例え、あなたの常識の外にある意見だったとしても、だ。

 

3年後の離職を回避するたった一つの質問とは?

では、そんな意識の変わった若手を相手に、共に長く働き、共に成長していくための質問とは何か……キーワードは「夢」だ。新人研修の最初に、この質問をしてほしい。

「君の夢は何だ?」

おそらく、すぐに言語化できる新人はいないだろう。しかも即答した新人がいたとしても、それが本当に本人の夢なのかは定かではない。
だが、このたった一つの質問を足がかりとして、本人が何を目指そうとしており、あなたの職場で何を手に入れたいのかに気づくきっかけになる。それはあなた自身が管理職として、あなたのリハ科の目的と新人の夢のどこが重なっているのかを擦り合わせることにつながる。もちろん、新人の夢と重なっている部分がある限り、あなたのリハ科で働き続けるだろう。

 

今時の若手は情熱がない?そんなわけない!

もちろん、あなた自身の夢が明確で、新人研修の冒頭であなたの夢を語ることが先だ。
今時の若手は情熱がない、だから夢を語っても意味がない? そんなわけない! それはただ、あなたが夢を語ることで恥をかいたと勘違いした過去があるだけではないのか? 今の大人こそ、格好をつけていないで、夢を本気で語っていないのではないのか? 新人は管理職の鏡だ。先輩やリーダーの鏡だ。あなたが情熱をもって今のリハ科で働いていないから、若手はあなたに憧れないし、熱意を隠すのだ。まずはあなた自身にこの言葉を贈ろう。

「君の夢は何だ?」

ぜひ、あなたの言葉で、あなたの夢を語って欲しい。
そうすれば、3年目間近で離職にヒヤヒヤすることはなくなるだろう。

IAIR副会長齋藤信
IAIR副会長 作業療法士

齋藤 信

追伸1:もちろん、齋藤には夢がある。

もちろん、齋藤には夢がある。臨床恐育を共育にCHANGEする。共に育むリハビリを世界の常識にする。僕はその為にIAIRにいる。みなさんの前に立ち、講義を通じて伝え続ける。

IAIRの理念は「夢の探求・学問の探究」だ。療法士の「人格」と「能力」を共に育む場、それがIAIRだ。共に療法士の未来を育んでいこう! 僕たちが協力すれば、より多くのリハビリを求める人が救われる。僕たちはそう信じている。
>>>https://iairjapan.jp/first

 

追伸2:今あなたが取るべき行動は、挑戦と体感だ。

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