【足関節捻挫】捻挫のリハビリテーションで押さえるポイント

「捻挫」

多くの人が一度は経験したことがあるのではないでしょうか?

軽症のように思われることがありますが、甘くみていると実は結構厄介なのです。。。

 

「足をひねった」

「すごく腫れた」

と言いながら、整形外科を受診しない人にこれまでの人生で多く出会います。

 

軽傷だと思われているのでしょうか???

 

あまり侮ってほしくない足関節捻挫についてまとめました。

では、本編をどうぞ。

軽傷のように誤解される捻挫

もしも、あなたの知り合いが「怪我をした」として

「骨折したらしい」

「捻挫したらしい」

と聞いた時に、どちらを重症だと感じますか?

 

捻挫の場合は時間が経つと、腫れや痛みが引いて、日常生活が可能になっていきます。

骨折の場合は捻挫に比べると痛みは強く回復までに時間がかかります。

なので、おそらく骨折の方を重症だと感じる人が多いのではないかと思います。

 

骨折と捻挫

私自身は骨折も捻挫も、上下肢両方で経験があります。

 

怪我をした本人からしたら「どっちも痛い」のですが、第三者的には「捻挫を軽傷と感じる」傾向にありませんか?

 

骨折と捻挫の違いをおさらいしましょう。

 

骨折:外力や病的な原因などにより、骨の連続性に異変が生じる。離開、陥凹、亀裂、どの状態も骨折に分類される。

 

捻挫:骨の連続性は保たれる。靭帯などの損傷。

 

 

「捻挫」と聞くと軽傷に感じるかもしれませんが「靭帯損傷」と聞くと重症に聞こえませんか?

捻挫は靭帯損傷であることを、受傷した人にはまず認識してもらいましょう。

 

 

靭帯の役割

骨と骨をつなぐ支持組織である靭帯。

その役割は、関節を安定させることにあります。

 

つまり、骨がどこかに飛んでいってしまわないように繋いでおくことが使命です。

筋との大きな違いは、「靭帯は受動組織である」という点です。

 

筋は神経支配によって、脳からの刺激や反射などによって収縮したり弛緩したりします。

靭帯は収縮したり弛緩したりはしません。

 

ただし、外力によって長さが変化することはあります。

強い外力、あるいは持続的な外力が長期間加わっていると長くなることがあります。

それは一般的に「靭帯が伸びた(靭帯を伸ばした)」と言われる由来です。

 

 

靭帯が伸びてしまうと、外力や外乱に対して、関節を制動することが難しくなります。

具体的には靭帯が骨をつなぎとめる役割を発揮するまでのタイムラグができてしまうということです。

 

止めて欲しい瞬間に関節を止めてくれない。

その感覚が「関節の不安定感」を生むのです。

グラグラする、という訴えはまさにそれですね。

 

 

足関節捻挫

「足をくじいたことがある」

「足の捻挫は何回もやった」

という足関節捻挫のエピソードを語ってくれる人は多いです。

 

足関節捻挫で最も多いのは、内反損傷ではないでしょうか?

(底屈、内転、回外強制)

 

内反というポジションを強制されると、前距腓靭帯を損傷しやすいです。

 

前距腓靭帯を損傷すると内反方向への可動性が増します。

そこに加えて「前方引き出し」の可動性が増します。

(前方引き出しテストとして徒手的に検査可能です)

 

例えばこの状態で歩いていると、踵接地時に距腿関節で距骨を前方に押し出してしまったり、内反位での接地となり再発のリスクを高めたりしてしまいます。

 

捻挫を繰り返す原因はこういうところにあります。

 

 

捻挫後の介入

足関節捻挫でリハビリテーションオーダーが出るかどうかは医師の考え次第ですが、未来の退行変性や他関節の痛みに繋げないためにも、適切に対処できるとベターです。

 

 

急性期は主にRICE処置ですが、積極的に動かす時期に注意したいことが「感覚」です。

 

靭帯の役割の一つに「位置覚の知覚」があります。

靭帯損傷によってその受容器からの情報が鈍ると考えてください。

 

さらに、受傷機転にもよりますが、皮神経などの損傷が起きている時もあります。

こういった感覚器官にトラブルがあると、トレーニングの進行を妨げます。

 

 

もう一つ気をつけたいのが、「関節のゆるさと硬さの同居」とも言える状態です。

外力によって靭帯が受傷または断裂した場合、先ほどの説明の通り関節の制動に支障をきたします。

それと同時に炎症反応や安静期間の影響で、周辺軟部組織が硬くなっていくことがあります。

 

痛みが強烈であれば、防衛反応で不必要な筋収縮が生まれていることもあります。

 

 

そういう一連の症状(硬さを伴った関節の不安定感)はパフォーマンスを下げることになります。

解決のために有効なのは「固まっている部分の改善」です。

*可動性の低下に有効な考え方がIAIRの組織滑走法【TGA】です。

 

 

意外に思われるかもしれませんが、「動ける部位が増える」とバランスは取りやすくなるのです。

これは、関節の位置を脳で認知するための情報が増えるからだと推測しています。

腫れや痛みが落ち着いてきたら

靭帯の長さが変化してしまった以上、その長さは短くできません(外科手術以外では)

よく「筋肉で固める」なんて表現を一般の方はされることが多いですが、筋肉で固めてしまってはパフォーマンスが低下します。

 

もちろん「テーピングで固める」も、間違った表現です。

テープで制動は困難です。

 

靭帯以外の感覚受容器をフルに使うメニューが回復を手伝いパフォーマンスを高めてくれることでしょう。

筋力ではなく。

 

筋力は低いよりは高い方がいいかもしれませんが、足関節捻挫後の場合は「制動感」をチェックすると良いです。

不安定感を残したまま、日常生活あるいはスポーツ活動を続けていると、不必要な可動範囲のせいで骨損傷や変形をうむ原因になります。

 

 

実際、私の外果下端、後果部には骨棘と骨片が形成されていました。

30歳くらいの時に・・・

 

初受傷した16歳の時にちゃんとリハビリしておけばよかった。

 

 

もうだいぶ再受傷も経験しているのですが、時間が経ってしまった今でもできることは、足関節以外のコーディネーションを高めることですね。。。

 

 

 

私の経験上は、腓骨筋、前脛骨筋、下腿三頭筋などの筋力トレーニング(一般的に行われるような)に効果を感じませんでした。

もしもトレーニングするのなら、足部周辺の固有受容器を狙ったメニューと股関節周辺のエクササイズがオススメです。

 

 

まとめ

一般的に軽傷と思われることが多い足関節捻挫について、体験を含めてまとめました。

湿布を貼っておしまい、にしていると下肢機能全般に支障が出る可能性があります。

それに気づくのはだいぶ時間が経ってから・・・

 

受傷後に適切な対応をしてくれる人が増えていってくれることを願います。

 

 


IAIRという教育機関

局所(症状の出ている部位)だけを見ない。

全体(環境や個体内の他の器官)だけを見ない。

 

人間のシステムを理解し、局所と全体の関係性を見て、最適な提案ができるようになるための場所がこちら

 

こちらのメルマガに登録していただくと、セミナー開催情報が定期的に届きます。

無料で登録できますので、ぜひご登録ください。

 

 


お知らせ

リハビリとは関係ない、世の中のことについて一歩引いた目線でみたメルマガを毎週月曜日11:30にこっそりとお届けしています。

登録は無料でいつでも解除可能です。

登録はこちらから。


Scroll to top