第101回「理学療法士が不妊治療の当事者になって」

From.福留良尚

 

 

ややインパクトのあるタイトルですよね。

 

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私は不妊治療の経験者です。

 

不妊治療と聞くと、他人事のように感じるかもしれません。

 

 

  • 結婚をされていない
  • 子供が欲しいわけではない
  • 特に問題なく自然に子供を授かった

 

 

「関係ない」と思うかもしれませんが、今日お伝えしたいのは不妊治療のノウハウとかではもちろんありません。

 

理学療法士が不妊治療を経験したことで、リハビリに対する取り組み方がガラリと変わったこと、それによって素晴らしい経験をすることが出来たことについてお伝えしようと思います。

 

 

実は、こんなコラムを書こうと思ったのには理由があります。

 

私事で恐縮ですが、昨日1月23日の正午頃に、第3子が産まれました。

 

ですので、気持ちが高ぶってしまい、通常の流れでコラムを書ける自信が正直ありません(笑)

 

 

3人というと順調そうに聞こえるかもしれまんが、1人目は授かるまでに6年の歳月を要しました。

 

その間…

 

タイミング療法、体外受精、ホルモン療法、片側卵巣摘出、そして2度の流産。

 

 

精神的に辛い時期もありましたし、金銭的にも大変でした。

 

そして、不妊治療は女性の身体にかなりの負担を強いることになります。

 

 

西洋医学をベースにした不妊治療の多くは、身体を「強制的に妊娠する」態勢にすることを目的に行われます。

 

「自然ではない」ということは、お分かりになると思います。

 

侵襲性のある処置も行われますし、副作用のある薬ももちろん使います。

 

 

断っておきたいのは、西洋医学ベースの治療を否定するわけではありません。

 

治療が必要な夫婦が五万といることは、周知の事実です。

 

 

ただ、「何も考えずに治療をする」ことに不安を感じているのです。

 

 

私自身がそうだったように

 

「処方される薬を飲んでいれば大丈夫」

「先生がこういうから間違いない」

「先生がやってくれる」

 

そんなふうに、自分たちの治療がまるで他人事のようになっていました。

 

 

体に異物を入れ、自然には起こり得ない副作用で苦しんでいるにもかかわらず、「何とかしてくれるだろう」という姿勢でした。

 

 

どうでしょうか?

 

リハビリテーション現場の患者さん、同じじゃないですか?

 

リハビリするのは、他でもない患者さんですが、「セラピストにやってもらう」という感覚の患者さん、めちゃくちゃ多くないですか?

 

 

  • 高齢だから
  • 病気を抱えているから
  • 良く分からないから

 

そうやって、自分の体のことを他人事のように考えているのです。

 

 

正直、良くなるはずがありません。

 

 

「自分たちは何故妊娠に至らないのか?」

「普段の生活ではどうすれば良いのか?」

「この薬はどんな作用があるのか?」

 

自分事で治療に臨まなければ、望む結果はきっと遠のきます。

 

リハビリテーションも同じですよね。

 

 

リハビリの姿勢が変わった

 

それからです。

 

患者さんに、何故痛みが取れないのか、何故歩くのが大変なのか、その症状が何故起こっているのかをちゃんと説明するようになりました。

 

専門用語を分かりやすい言葉に変え、身体の機能をシンプルに説明し、何が必要なのかを伝える。

 

そうしないと、患者さんは自分事になりません。

 

 

丁寧に説明を繰り返し、少しずつ自分で変えようと意識するようになった患者さんは、ちょっとした変化も見逃さなくなります。

 

「先生、こんなふうになりました」

「ここの痛みが変わってきています」

「これが出来るようになりました」

 

変化に対して、供に喜べるようになりました。

 

「一緒に何かを成し遂げる」という感覚は、治療者として代えがたいものがあります。

 

 

患者さんは努力した、私自身も一生懸命サポートした、だからこれを成し遂げることが出来た。

 

 

こんな時間を、是非若いセラピストには多く経験してほしいです。

 

どちらかだけが頑張っても、この感覚は味わえません。

 

共同作業だからこそ感じることが出来るんです。

 

 

やることはシンプルです。

 

もう一度言います。

 

 

専門用語を分かりやすい言葉に変え、身体の機能をシンプルに説明し、何が必要なのかを伝える。

 

 

 

私がこんなふうに変われたのは、IAIRのお陰です。

 

それまでは、一方的に技術を提供するという考え方でした。

 

 

IAIRで学んだのは「患者さんの潜在能力を引き出す」という考え方。

 

人が本来持っている機能や能力を、ちゃんと引き出すためにテクニックを使いましょうと教えられた時、脳髄にドカーンと衝撃が走りました。

 

それまで「変えよう変えよう」としていた自分の治療が、ある意味では余計なお世話になっていたことに気づいたのです。

 

 

もし今これを読んでくれている方が、患者さんの主体性を引き出せていない、ある意味依存させてしまっていると感じるなら、是非IAIRに来てください。

 

きっと治療者としての考え方、人生観が変わるはずですから!

 

 

 

 

それでは、最後まで読んでいただけて感謝です。

 

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一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会

常任理事 九州地区責任者 理学療法士

福留 良尚

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福留 良尚

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