勉強した内容を、臨床で実践してみても、学んだような結果が得られないという経験がありませんか?

 

「人間が人間に施すのだからバイアスがあって当然!」

「まだ練習が足りない!」

「知識が足りない!」

 

どれもごもっともに聞こえます。

でも、本当にそうですかね???

 

バイアスがあって当然というのは、その通りなのですけど、それを言い始めたら良い結果が出るかどうかって「運頼み」ですね。

いや、実際そうなのかもしれませんが。。。

 

練習が足りないとか知識が足りないのも、ごもっともな気がしますが、そしたらあとどのくらい練習したり勉強したりすればいいのですか?

 

 

 

もっともっとシンプルに、

「自分の選択は相手にとって適応だっったのか?」

というところにスポットを当ててみましょう。

 

介入手段を選択するにあたり、必要なものは、知識と情報です。

あらかじめ持っている情報によって、選択する検査、選択するアプローチが変わってきます。

もちろん医師が選んだ治療方針も影響します。

そして対象となるクライアントの理解度も影響します。

 

 

自分の持ってる知識と技術、医師の見解、相手の理解度など、そういうことを推し量る技術が「問診」なのです。

問診から得られることがどのくらいあるのかを「痛み」を題材にみていきましょう。

 

 

1.今回はなぜ病院に来られたのですか?

あなたの前にクライアントとして現れた相手に、なぜリハビリテーションが必要な状態になったかを聞きます。

クライアントの頭の中にある病態の認識度合い、理解度が測れます。

 

平たくいうと、主訴を聞くということですね。

 

どんなことに困っているかが、ここで聞き出せます。

何か期待したことと違うことを話されたら

「どんなことにお困りですか?」

とストレートに聞いてみることも良いでしょう。

 

さらに受傷機転を聞いておくと、どういう部位にどんなストレスが加わったかが想像できます。

 

 

2.医師からはどんな説明を受けましたか?

あなたと共にリハビリテーションを進めていく上で、「なぜリハビリテーションを行うのか」を理解しているかどうかは重要なファクターです。

ここで相手がどういうつもりであなたの前にいるかが測れます。

 

さらに医師の考え、治療方針などがどのように伝わっているかも測ることができます。

 

医師が仮に十分な説明を行っていたとしても、それをクライアントが理解していなければ意味がありません。

その場合は、あなたが補完する役割を担う必要が出てきます。

 

どこまではわかってる?

困っていることに対して、医師の説明をどこまで理解できていて、どこから理解していないかを汲み取ってあげましょう。

この部分は「リハビリテーションに対するモチベーション」にもつながります。

過度な期待もまずいですし、諦めもまずいです。

 

あなたの説明、言葉がけで介入効果は変わってきます。

 

医療介護提供者の不親切な態度不十分な説明のせいでモチベーションをお欠いているのだとしたら、どんなスーパーテクニックも役に立たないでしょう。

 

 

3.現在、どんな風に困っているのですか?

主訴の内容を聞き出しましょうこ

ここからはちょっと細かく聞き出します。

例えば「痛くて困っている」という人には、

  • どこが
  • いつから
  • どんな時に
  • どのように
  • どのくらい
  • いつまで続くか

を聞きます。

 

どこが?

痛みが出ている箇所を確認します。

指させるほどはっきりしている場合もあれば、広範囲の場合もありますし、痛い場所がコロコロ変わる場合もあります。

深さも確認できるといいです。

 

人によっては「芯から痛い」と表現する人もいます。

骨の場合や内部疾患の場合がありそうです。

 

痛みの部位を聞いたら、デルマトームとも照らし合わせてみましょう。

画像所見との整合性が見えてきたりします。

 

 

いつから

痛みが出始めた時期から経過している時間を確認することで、おおよその病期を推測します。

 

急性期の中でも72時間は炎症反応が強くなりやすい時期ですが、通常そのあたりを目処に炎症反応自体は鎮静する方向に働きます。

 

炎症反応が強い時期というのは安静が望ましいのですが、炎症反応の沈静化に伴い活動量を戻していかないと、回復が進みにくくなります。

 

 

炎症反応自体は、回復のための必要なイベントであって、無理やり抑え込むものではありません。

炎症反応をしかるべく経過させることが望ましい回復には必要です。

 

多くの場合、炎症反応中の適切な安静が得られていないことが多いため、無駄に炎症期間が長引いてしまったりします。

が主な症状です。

 

このような所見が見られる時は、炎症期を疑います。

 

 

どんな時に

安静時痛が強い場合でなければ、

  • 〇〇した時に
  • ◯時くらい

といった具合で、主訴が強くなるパターンが存在することがあります。

 

 

そのパターンを聞き出すことも、解決の手がかりになります。

(主訴が痛みの場合は「疼痛増悪因子」などと呼んだりします)

 

この質問とセットで「どんな時に楽になりますか?」という質問もしておくと良いです。

セルフマネジメントのヒントになります。

 

多くのクライアントはこの二つ「痛みが強くなる動作、姿勢、タイミング」と「痛みが和らぐ動作、姿勢、タイミング」について整理できていません。

なので、担当者であるあなたが整理してあげると、相手は苦痛から解放される方向に動き始めます。

 

極めてシンプルに考えれば、疼痛増悪の動作姿勢が生まれている原因を探っていけばいいですね。

 

 

どのように

痛みであれば、その痛み方を聞くことで、損傷している組織や、病期を知るヒントになります。

 

力が入らないなどの訴えはシンプルに麻痺も疑えるし、筋、軟部組織の病変も疑えます。

 

 

どのくらい

定番はVASによるチェックです。

痛み自体は主観的なものですし、記憶によって違うように感じてしまったりもします。

少しでも定量的にしておくために、◯/10という形で記録しておきます。

 

これは回復の目安にもなりますし、自己効用感にもつながります。

常に聞くことは「痛み」への執着につながってしまいますが、自己管理のアイテムとしても有効です。

 

例)3/10程度の痛みであれば安静で様子みましょう

 

など。

 

 

いつまで続くか

痛みが強くなってから沈静化するまでの時間を確認します。

この情報は、介入方法の変更などにも役に立ちます。

持続する痛みであれば、介入方法は変更した方が望ましいです。

 

 

情報の統合

これらの「問診」によって得られたことと、カルテなどに記載されている医療情報、内服薬の種類、既往歴などを照らし合わせて、リハビリ介入方法を選択します。

 

どうでしょう?

学んだことをあてずっぽうにやれば結果が得られるわけではないですね。

もちろん運が良ければ、あてずっぽうでも結果が出ます。

それはそれでいいと思いますよ、事故に繋がらなければ。

 

 

うまく結果が出た時も、結果が出なかった時も、「なぜそうなったのか」を整理しておくことで、次回以降の成功率が上がります。

そのためには情報を入手して記録しておくことです。

覚えていられる人はそれでもいいです。

私はそこまで頭のスペックが高くないので記録しますけど。

 

情報収集をしない

結果に対しての整理をしない

記録を残さず記憶に頼る

を繰り返して、望ましい結果が得られているのなら、よほど強運の持ち主ですね。

 

 

強運の持ち主でなくても、良い結果を手繰り寄せるには、コツコツと積み上げていくしかないです。

やっていることがおかしければ、それが結果となって現れます。

やっていることが正しければ、それが結果となって現れます。

 

 

どのような結果を導くかは、実はあなた自身が選べるんです。

問診だけでも奥が深いですね。

 

何か一つ聞いただけで判断できることなんて、ありません。

複数の情報と知識を統合して、最終的に判断します。

 

これが本当の「明日から使える方法」でしょうね。

 

 

 

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